約20年ぶりにCTの開催地として選ばれたインドネシアを代表するリーフブレイク「G-Land」

WSLは次世代のサーファーのため、世界の海を保護・保全してサーフィンの将来を守ることを目的とする「We Are One Ocean」のキャンペーンの一環としてQuiksilver、ROXY、Corona、資生堂と協力。
インドネシアや国際組織と連携して活動を行なっている。

今回は1987年から自然が人類にもたらす重要な利益にスポットライトを当て、インドネシア、コスタリカなど70カ国以上で陸と海の保護活動を行い、20カ国以上にオフィスがある(SCP)The Surf Conservation Partnershipのディレクター、スコット・アトキンソンの手記をお届けする。

WSLは「G-Land」があるインドネシアのジャワ島東部のバニュワンギのアラス・プルウォ国立公園、(SCP)The Surf Conservation Partnership、インドネシアの国立財団(コンセルバシ・インドネシア)、河川のプラスチックゴミを監視するスンガイ・ウォッチ、沿岸生態系を保護するためのサンゴ礁の保護・再生活動をしているシーツリーズ、地元のサーフキャンプと協力して「G-Land」の優れた生態系と波を守るための継続した取り組みを支援した。

サーフ生態系

(豊かで多様な海洋環境のG-Land)
PHOTO: © WSL / Prastiano Septiawan – Konservasi Indonesia

地球上の75%以上の最高のサーフブレイクは、生物多様性に富んだ優れた沿岸および海洋生態系が存在する場所にある。

この「サーフ生態系」は地元のサーファーだけではなく、世界中のサーファーのかけがえのない遺産であり、保護しなければいけない。
東ジャワの「G-Land」はアラス・プルウォ国立公園とグラジャガン湾に位置し、地球上で最も優れた「サーフ生態系」の一つである。

この地域には海に向かってまっすぐ伸びる原生雨林、豊富なマングローブ林、ウミガメの営巣地。
そして、豊かで多様な海洋環境がそのまま残されている。

SCPは国立公園やその他のパートナーと共にこの素晴らしい場所を保護し維持するため、自分たちの役割を果たせることをとても光栄に思っている。

観光資源としての「G-Land」

「G-Land」があるジャワ島東部の、バニュワンギのコミュニティは、インドネシアの最も重要な歴史的王国、ブランバンガン王国とマジャパヒト王国の所在地であったことから、深い文化的保護倫理を有している。

それがこの地域が国立公園と自然生態系の維持に深い敬意を払っている理由でもあるのだ。

同様に、アラス・プルウォ国立公園はリゾートのセクションと特別管理地域に分かれており、この地域の森林や海岸線の保護は長年にわたり成功を収めてきた。

政府の方針は保全地域の周辺に何世代にもわたって住んでいる人々や、彼らが持っている保全のための知恵に敬意を払っている。

アラス・プルウォ国立公園事務所のヌリヤディ所長は、「アラス・プルウォ国立公園は観光活動において非常に高いポテンシャルを持っている。観光活動において、生物多様性、生態系、歴史的文化的遺産。サーフィン観光のための波の存在まで地域社会と国際社会に利益をもたらすことができる」と述べている。

サーフ生態系

(アラス・プルウォ国立公園のプロボ・レスニ・アジ氏がSCPとパートナーとなり、「The Chronicles of G-Land」の著者であるダイアン・ハディアニ氏と共に、海岸線の修復に取り組む)
PHOTO: © WSL / Matt Dunbar

WSL、コロナ、資生堂はCT第6戦『Quiksilver/ROXY Pro G-Land』の開催中、国立公園、インドネシア・コンセルバシ、サーフィン保護パートナーシップの協力を得て、ビーチエリアの維持と浸食防止に役立つ珍しい在来種の植樹など、「G-Land」の海岸線を復元する取り組みを支援した。

これは、この素晴らしい「サーフ生態系」を保護するための、より広範で重要、かつ長期的な取り組みだ。

その他にもプラスチック汚染に対処するための代替手段を提供して、海のプラスチックゴミをテーブルや椅子、学用品などの耐久性のある製品に再利用するリサイクルの取り組みも行なっている。

SCPは環境保護が地域社会にもたらす利益を強調するため、周辺の村々を対象に教育やアウトリーチ活動を行っている。

「サーフ生態系」を更に保護するため、Quiksilver、ROXYは沿岸生態系を保護するためのサンゴ礁の保護・再生活動をしているシーツリーズと協力。
ダメージを受けたサンゴ礁の生態系を回復させることで気候変動の影響を逆転させるための地域社会を支援している。

「サーファーとして、私たちは海を大切にする必要があります。サーフ業界の力を活用することで、私たちはこの地域の海の健康を再生し、重要な生態系を守ることができるのです。彼らからの支援はサンゴ礁の回復と気候変動の影響を逆転させる上で、サーフィン産業からのポジティブな影響を実証しています」
シーツリーズ共同設立者-マイケル・スチュワート

(キャロライン・マークスとラジョ・バレルがシーツリーズとインドネシアでサンゴ礁とマングローブ林の復元に取り組むチームと共にボランティア活動に参加)
PHOTO: © WSL / SeaTrees

河川のプラスチックゴミを取り除く

(河川のプラスチックゴミをガードするバリア)
PHOTO: © WSL / Matt Dunbar

WSLのスポンサーでもあるコロナは河川のプラスチックゴミを監視するスンガイ・ウォッチと共に海洋プラスチックの80%以上が発生するインドネシアの河川の浄化に注力、プラスチック汚染の削減に取り組んでいる。

また、Quiksilverはアラス・プルウォ国立公園の海岸線に堆積したプラスチックを清掃するために、「G-Land」に関係した商品の売上の一部を同団体に寄付し、スンガイ・ウォッチを支援している。

「ジャワ島は世界で最も人口の多い島で、世界で最も汚染された1000の河川のうち90が存在する場所です。ジャワ島での最初の活動として、コロナ社とWSL PURE社とともに、ここに20基のバリアを設置できることを大変嬉しく思っています。河川清掃は災害救助活動ですが、プラスチックが海に流れ込むのを防ぐ最も迅速で効果的な方法であると信じています」
スンガイ・ウォッチの共同設立者-サム・ベンチェギブ

「バリアを設置することが環境における廃棄物の漏出をよりよく理解するために、川ごとのデータを収集する機会になっています。私たちの活動が将来の世代のために、プラスチックに対する認識を根本的に変えることができればと願っています」
スンガイウォッチ共同設立者-ゲリー・ベンチェギブ

Gランドで行われている素晴らしい保護活動は、インドネシアや世界中のサーフィンの生態系を守るためのモデルとなるものであり、この地域が長期的に保護されるよう、私たちがその活動を支援できることを嬉しく思う。

(SCP)The Surf Conservation Partnership

(SCPは地元の人々、地方自治体、パートナー組織と協力して新しい保護地域を作成したり、既存の保護地域を強化している)
PHOTO: © WSL / Matt Dunbar

(SCP)The Surf Conservation Partnershipはサーフィンと重要な生物多様性が重なり合う場所に新しい保護区を作ったり、既存の保護区を強化するために世界中のパートナーを支援している。

サーフ保護区はサーフブレイクをアンカーとして、サンゴ礁、海岸線、沿岸の森林など大きな生態系を保護し、自然や地域社会、サーファーに大きな利益をもたらしている。

(SCPと共にG-Landの海岸線を保護、修復することでコミュニティに恩返しするタティアナ)
PHOTO: © WSL / Matt Dunbar

これらの取り組みは、常に地元の人々、地方自治体、パートナー組織から始まる。

私たちは彼らと協力して、保護する必要のある重要な生態系とリソースを特定し、これらの生態系に対する継続的な脅威と課題を理解する。
次にこれらの脅威と課題を克服するためのソリューションと規制を開発および実装するために協力するんだ。

東ジャワでプロジェクトを調整しているインドネシアのコンセルバシのバリ島とスンダバンダ海景のシニアマネージャーであるイワン・デワンタマは、次のように述べている。

「サーフ生態系に住む人々の大多数は漁師と農民であるため、エコシステムを保護し、汚染に対処。漁獲量を改善、農業システムを強化するなど関連する新しい経済的機会を開発するのを支援するソリューションを開発することが重要です。地元のサーファーやコミュニティはサーフブレイクや生態系を保護することに熱心であるため、このプロセスは迅速に進みます」

人々は自分の好きなものを守り、サーファーは海が大好きだ。
私たちは多くのパートナーと協力して、「G-Land」、インドネシア全土、そして世界中のサーフィンと周辺の生態系の保全に対するこの情熱を動員することをとても嬉しく思う。

WSL公式サイト
http://www.worldsurfleague.com/

(空海)