3年ぶりにフルスケールに戻った『Vans US Open of Surfing』とWSLイベントになった『Vans Duct Tape Invitational』が約1週間に渡る長い戦いを終えて現地時間8月7日に終了。

アメリカではコロナウィルスが収束に向かっているようで会場はマスクなしの大観衆で連日溢れ、ファイナルデイも大いに盛り上がっていた。

『Vans US Open of Surfing』はハワイアンが制した

(ウィメンズ優勝は日本人ハーフのサクラ)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

イベント期間中は前半にメキシコ沖から北上してきたハリケーン「Frank」の南南西ウネリが入り、軽くヘッドオーバーサイズ。日中は風の影響も強まり、難しいコンディション。

CS(チャレンジャー・シリーズ)の第4戦となる『Vans US Open of Surfing』は2017年、2018年に2連覇を達成した五十嵐カノアを始め、コロへ・アンディーノ(USA)、バロン・マミヤ(HAW)、レイキー・ピーターソン(USA)、コートニー・コンローグ(USA)などCT選手が早いラウンドで敗退する番狂わせも続出した。

(安定したライドで優勝したサクラ)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

ファイナルデイは全てのカテゴリーでSFとファイナルが行われ、『Vans US Open of Surfing』のメンズはジークことエゼキエル・ラウ(HAW)、ジョアン・チアンカ(BRA)がシーソーゲームの末にジークが優勝。
ウィメンズはサクラことベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)がメイシー・キャラハン(AUS)を倒し、共にハワイアンが制した。

ジーク、サクラはミッドシーズンカットでCS行きになった選手。
ジークは一気に24もランクを上げて3位まで浮上、サクラは2つランクを上げて4位と共にクオリファイ圏内に入ってきた。

なお、2022年のCSは先日フランス戦がスポンサーの財政的な理由でキャンセルと発表され、全8戦から全7戦に減少。
上位4戦のポイントでランキングが決まり、残りはポルトガル、ブラジル、ハワイの3戦となる。

(この優勝で一気にクオリファイ圏内に入ってきたジーク)
PHOTO: © WSL/Kenny Morris

日本人最高位は都筑有夢路の5位

(日本人最高位の都筑有夢路)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

各リージョナルの上位選手が参加するCSは多くの日本人選手が参加。
今回はウィメンズでQF進出を果たした都筑有夢路が最高位の5位。

都筑有夢路は昨年が13位、今年は17位が最高位だったので、壁を破ったことになる。
ランキングも12上げて16位まで浮上しており、残り3戦に望みをつなげた。

メンズサイドはRoun of 24まで進んだ脇田泰地の17位が最高位。
ランキングでも脇田泰地が27位と日本人最高位だ。

CS第5戦『EDP Vissla Pro Ericeira』は10月1日〜9日にポルトガルで開催される。

(都筑有夢路)
PHOTO: © WSL/Kenny Morris

(Roud of 48では見事な逆転劇を見せた脇田泰地)
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(ファンに囲まれるカノア)
PHOTO: © WSL/Kenny Morris

『Vans US Open of Surfing』結果
1位 エゼキエル・ラウ(HAW)
2位 ジョアン・チアンカ(BRA)
3位 イーサン・オズボーン(USA)、エヴァン・ゲイセルマン(USA)
5位 リアム・オブライエン(AUS)、ジョエル・ヴォーン(AUS)、ルッカ・メシナス(PER)、ライアン・カリナン(AUS)

ウィメンズ
1位 ベティルー・サクラ・ジョンソン(HAW)
2位 メイシー・キャラハン(AUS)
3位 キャロライン・マークス(USA)、ソフィア・マックローチ(AUS)
5位 都筑有夢路(JPN)、ブロンテ・マコーレー(AUS)、モリー・ピックラム(AUS)、ケイトリン・シマーズ(USA)

『Vans Duct Tape Invitational』はベテランとアップカマーが制した

(テイラー・ジェンセン)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

毎年、『Vans US Open of Surfing』と併催されていたダクトテープイベントが今年は初のWSL、最高峰のLTに組まれたが、出場しているメンバーが半分以上同じということもあり、ルールは違えど雰囲気はダクトテープのままだった。

それよりも選手はイベント前半のロングボードでは難し過ぎるハードコンディションをどのように攻略するのかに集中していたようだ。

(マニューバーとのコンボでスコアを出したテイラー。もちろん、シングルフィン&ノーリーシュ)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

カレントリーダーのハリソン・ローチ(AUS)がR4でジョエル・チューダーの息子、トッシュ・チューダー(USA)に敗れ、ディフェンディングチャンピオンのジャスティン・クインタル(USA)がSFで敗退と波乱含みの展開の中、3Xワールドチャンピオンのテイラー・ジェンセン(USA)が久々にファイナル進出。

次世代のカニエラ・スチュワート(HAW)との対戦はテイラーがクラシック回帰となっているLTのジャッジクライテリアに合わせたノーズライドとマニューバーで主導権を握り、2015年以来のハンティンンビーチでの優勝を娘の目の前で決めた。

17歳のケリス・カレオパア)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

ウィメンズサイドはここ数年君臨している5xワールドチャンピオンのホノルア・ブロムフィルド(HAW)、ソレイユ・エリコ(USA)、クロエ・カルモン(BRA)の3強の内、ホノルアだけがファイナルデイに残り、ケリス・カレオパア(HAW)と対戦。

17歳、アップカマーのケリスはハンティンンビーチでのダクトテープのディフェンディングチャンピンであり、今年も序盤からスコアを重ねてリードを広げ、2連勝を達成した。

実はカニエラとは従兄弟であり、メンズLTを除くと全てハワイアンが制したこともあり、リラックスした表情で表彰台に上がっていた。

2022年LTはマンリー 、ハンティンンビーチ、マリブの全3戦で争われ、上位2戦のポイントで決まる。
優勝は5,000ポイントだが、最終戦のみ10,000ポイントと倍になるため、まだ多くの選手にタイトルの可能性が残されている。

日本人選手は全て9位

(井上鷹)
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今回のLTには井上鷹、田岡なつみに加え、WSLにアジア代表として選ばれ、クラウドファンディングで予想を上回る資金を調達した吉川広夏も参加。

難しいコンディションでもスタイリッシュなライドを披露、3名共に9位でフィニッシュした。

最終戦『Cuervo Classic Longboard Championship』は10月3日〜13日にマリブで開催される。

(田岡なつみ)
PHOTO: © WSL/Beatriz Ryder

『Vans Duct Tape Invitational』結果
1位 テイラー・ジェンセン(USA)
2位 カニエラ・スチュワート(HAW)
3位 カイマナ・タカヤマ(HAW)、ジャスティン・クインタル(USA)
5位 スティーブン・ソーヤー(ZAF)、トッシュ・チューダー(USA)、ケヴィン・スカヴァーナ(USA)、デクラン・ワイトン(AUS)

ウィメンズ
1位 ケリス・カレオパア(HAW)
2位 ホノルア・ブロムフィルド(HAW)
3位 ケイトリン・ミケルセン(USA)、レイチェル・ティリー(USA)
5位 アヴァロン・ガル(USA)、ソフィア・カルヘーン(HAW)、クロエ・カルモン(BRA)、ソレイユ・エリコ(USA)

『Vans US Open of Surfing』公式サイト
https://www.vansusopenofsurfing.com/

(空海)