全国約400軒の駄菓子屋を旅した「駄菓子屋いながき」店主・宮永篤史が、「昔ながらの駄菓子屋を未来に残したい」という思いで、これまで息子とともに訪れた駄菓子屋を紹介します。今回は北海道浦河郡浦河町の「気まぐれ屋」です。
宮永篤史の駄菓子屋探訪10北海道浦河郡浦河町気まぐれ屋1

隠れ家のような駄菓子屋


日本有数の競走馬の産地、北海道の日高地方にある浦河郡浦河町。実際に行ってみると確かに、山と山の間にある開けた場所には必ず広大な牧場がありました。聞けば、この地域は北海道の中では雪が少なく、夏も涼しくて飼育に適しているんだとか。そんな浦河町で1軒だけ駄菓子屋を見つけることができたので、訪ねてみました。
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日高本線の東町駅跡のすぐそば。浦河赤十字病院のとなりの、奥まっていて道路側からはやや見えづらい場所にお店がありました。のぼりは立っていますが、見た目は普通の平屋の住宅なので、ちょっとした隠れ家感があります。
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2020年にオープンしたばかり


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店内は住宅を改装したつくりなので玄関があり、靴を脱いで入るので、誰かの家に遊びに来たような感覚。買い物かごにあらかじめ電卓が入っているのも特徴的です。売り場は二間あり、左側が駄菓子、右側がハンドメイドのアクセサリー売り場になっていました。駄菓子はうまい棒シリーズ全種類、ココアシガレットシリーズ全種類など、シリーズ物であれば基本的に全種類置いてあって、品数がとても豊富。SNSで話題になった海外のお菓子など、トレンドもふんだんに取り入れてあり、店主の駄菓子への愛が爆発しています!
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お店を運営しているのは港道さん親子で、駄菓子はお母さん、アクセサリーは娘さんが担当。新型コロナウイルスの経済対策で給付された「特別定額給付金」を開業資金に充て、令和2年(2020年)9月にオープンしたそうです。
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「娘が作ったアクセサリーを置いてくれていたお店が閉店してしまったり、お祭りが中止になって出店できなかったり、コロナの影響で活動できる場所がなくなってしまったんです。それなら自分たちで作るしかない!というのがお店を作ったきっかけです」
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「駄菓子屋経営が楽しくて楽しくて」


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「アクセサリーだけでは難しいかなと思って、元々駄菓子も好きでしたし、少ない資本で始められるので駄菓子屋と組み合わせました。そしたらもう、駄菓子屋経営が楽しくて楽しくて(笑)。品数が多いと選びがいがあって喜んでもらえるので、どんどん増えてアクセサリー売り場の方にもはみ出てきちゃいました(笑)。1日でも長く続けられるように、工夫や努力を続けていきますね」
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北海道の中では雪の少ない地域とはいえ、やはり冬季は人が出歩かなくなるという難しさがあるそうですが、苦労話でもなんとも楽しそうに話してくれた港道さん親子。お客さんが絶え間なく来店していたのも納得の人柄です。給付金、自分は私利私欲のために使い果たしていたので、「こんな素敵な活用法があったのか・・・」と、そこにも感心してしまいました。北海道以北にしか生息していないオオバンヒザラガイなど、この土地ならではの天然素材を使った作品も販売している気まぐれ屋。浦河町の新しい名所になりそうな予感です。
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気まぐれ屋
住所:北海道浦河郡浦河町東町ちのみ1-1-7
電話:080-5497-1555
営業時間:10:00〜17:30
定休日:不定休
※便宜上の営業時間はあるものの、店名の通り気まぐれの営業とのことなので、訪ねる際は事前に電話で確認することをおすすめします


[All photos by Atsushi Miyanaga]