夢を抱いて日本を飛び出した24歳。泣きながらブリスベンを去った33歳。引き寄せられるように舞い戻った36歳。どうしてこの国は、こんなにも私の心を掴んで離さないのだろう……。暮らし旅ライター金子 愛がつづる、美しくも苦いオーストラリアでの日々。第7回は、「ブリスベンに暮らし始めたものの、突如迷いに襲われる」の巻。


これまでのあらすじはこちら>>>【私のオーストラリア物語】
 

ブリスベンを選んだ理由



2006年、グレートバリアリーフに一目惚れ。海が理由でオーストラリア移住を決意した筆者ですが、留学先として選んだのはビーチのないブリスベン。一体なぜか……?それは「日本人が少なく、英語に集中できる」と思ったから。

しかし移住当初、実はその選択に迷いが生じたこともありました。今回は、当時のそんな ”浮気心” についてお話ししたいと思います。

移住生活を始めてみたものの



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ブリスベンで暮らし始めて1週間程が過ぎた頃。(何だろう?何かが欠けている気がしてならない……)。そんなモヤモヤを胸に抱えながら、突如「海が見たい」という衝動に駆られた筆者。オンラインで手頃な宿を予約し、持ち物は必要最低限。すぐさま列車に飛び乗り、目指すはビーチ天国「ゴールドコースト」。

初ゴールドコースト



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電車とバスを乗り継ぎ、1時間半かけてようやく到り着いたのは「サーファーズ・パラダイス」。バスを降りたら、すぐさまビーチへ直行です。


「来たーー!!」目の前に広がるコバルトブルーに思わず絶叫する筆者。(そうだ、この景色に会いたくて、私はこの国にやってきたんだ……)。体中から一気に湧き上がる興奮、初めてグレートバリアリーフを訪れた時の感動が蘇ります。


揺れる想い




と同時に、「このままブリスベンで本当にやっていけるだろうか?」「ゴールドコーストの方がモチベーションが高く保てるんじゃないか?」と猛烈に込み上げてくる不安と迷い。

その挙句その場で留学エージェントに電話。入学が決まっていた学校をキャンセルし、別のカレッジを見学したいと言い始める始末。完全に迷走街道まっしぐらです。


ああ、何たる意志の弱さよ




川はあるもののビーチがないブリスベン。初めからわかっていたはずなのに、海をこよなく愛する筆者にとって、この事実は思った以上に大きかった……。確固たる意志を持ち留学地を決めたはずが、こうも簡単に揺らいでしまうなんて。我ながらなんて情けないのでしょう。

街それぞれ、違った特徴がある



観光地であるゴールドコーストはリラックスした雰囲気で、趣味やプライベートを充実させたい人におすすめな街。ジャパニーズタウンでもあり、歩けばそこら中から日本語が聞こえて来るほど。


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一方ブリスベンは、働く人と学ぶ人の街。地に足をつけて勉強するには理想的な環境です。どちらが良い悪いではなく、自分はどんな海外生活を送りたいのか。それにより選ぶ街も自然と変わってきます。もちろんどこにいたって結局は自分次第なのだけど、環境が人に与える影響って結構大きいとも思うのです。


海の誘惑に打ち勝ち



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冷静と情熱の間を彷徨いながらも、最終的に「当初の予定通りブリスベン生活続行」を決めた筆者。本来の目的を今一度心に刻み、勉学に励むことを誓ったのでありました。

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