2月も半分を過ぎ、徐々に昼の長さが長くなってきました。日の出は早く、日の入りは遅くなってきたと感じられるのではないでしょうか。実は宮城県内ではこの時期、期間限定の特別な日の出、日の入りが見られる場所があるのです。

神秘的な朝日

石巻市と南三陸町にまたがる景勝地・神割崎では、2月中旬と10月下旬の年2回、2つに割れた岩の間から昇る朝日が見られます。

2月11日の神割崎の日の出

筆者が訪れた2月11日(日)も、雲が多かったものの多くの人が幻想的な景色を目にしました。この光景は2月20日頃まで見られるということで、17日・18日の土日はよく晴れるため、おすすめと言えそうです。

季節によって変わる空の通り道

太陽は季節によって空の通り道が変わり、真東から昇って真西に沈むのは3月の春分と9月の秋分の頃だけです。6月の夏至の頃は真東よりもだいぶ北の方から出てきて空高くまで昇り、12月の冬至の頃は逆に真東よりだいぶ南の方から出てきて空の低い所を通っていきます。

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神割崎の割れた岩の間は、真東より少し南(図の星印)を向いているので、2月と10月の限られた期間だけ、すき間から太陽が見られるというわけです。

日の入りの方角も変わります

そして、日の入りの方角も同じように移り変わっているのですが、その日の入りについて、以前、こんなステキな写真が番組に届きました。

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通りのちょうど向こう側から眩しい夕日が差し込んで、行き交う人の影が伸びています。まるで絵画のような見事な1枚です。

ここは仙台市中心部の東西に伸びるアーケード街、「マーブルロードおおまち商店街」で、視聴者の方が2018年10月15日に撮影されたものです。筆者はこの写真に感動し、同じような写真を撮ろうと試みたところ、2021年の2月27日にこちらの写真を撮ることに成功しました。

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つまりこの場所は10月中旬と2月下旬に、ちょうど道路の向こう側、ビルの谷間に夕日が沈むようになっているんですね。

なぜ「センダイヘンジ」なの…

仙台市中心部は、道路が碁盤の目のようになっていて、上記のマーブルロードおおまちの他、広瀬通や青葉通などの大通りも同じ方向を向いています。

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このためこれらの通りでも2月後半と10月後半に太陽が道路の向こう側、ちょうどビルの谷間に沈むということになります。実は最近、こうした景色を、「センダイヘンジ」と名づけて楽しもうという動きが起きているんです。

聞きなれない言葉ですが、その由来はというと、イギリスの巨大な石が立ち並ぶ遺跡、世界遺産の「ストーンヘンジ」です。ここでは夏至の日には、遺跡の中心から見るとちょうど入り口の2つの石の間から太陽が昇るため、毎年ものすごい盛り上がりになるそうです。

イギリス・ストーンヘンジの夏至の日の出(去年6月21日)

アメリカ・ニューヨークのマンハッタン島ではこれにちなんで、高層ビル街のいわゆる摩天楼の間に沈む期間限定の夕日が「マンハッタンヘンジ」として注目されています。さらにこれにちなんで、仙台でもビルの谷間に沈む期間限定の夕日を「センダイヘンジ」と呼んで広めようということなんですね。

仙台市天文台では、このセンダイヘンジが特にどういう場所で何時ごろに見やすいのかを、2月19日に職員が仙台市中心部に出向いて調査することにしていて、今後、センダイヘンジを眺めるイベントの開催も検討しているということです。

マーブルロードおおまちの"センダイヘンジ"(2021年2月27日 筆者撮影)

仙台市天文台の郷古由規さんは、「センダイヘンジは、年に2回ほどしか見られない貴重な現象。この現象を通して太陽をより身近に感じてほしい」と話しています。2月末にかけて、仙台市中心部に夕方いらっしゃる方は、このセンダイヘンジ、注目してみてはいかがでしょうか。

tbc気象台 星野誠気象予報士