老朽化に伴う大規模な改修工事が完了した仙台市博物館が4月2日、リニューアルオープンします。開館から63年。これまでの歩みを振り返るととともに新たなスタートを切る博物館の魅力を詳しく紹介します。

改修された仙台市博物館

リニューアルオープンする仙台市博物館です。江戸時代を中心とした仙台藩に関わる歴史や文化、美術工芸資料などおよそ10万点を所蔵し展示しています。

前回1986年の全面改築から35年、老朽化が進んでいたためおよそ30億円をかけ大規模な改修工事を行いました。

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館内マップを見ると、1階、2階いずれもレイアウトは大きく変わりませんが、展示室以外にもホールやレストランも新しくなりました。館長の今井吏さんは、新しい博物館に自信を覗かせます。

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仙台市博物館 今井吏館長:
「今回は設備系の更新を含め、レストランやミュージアムショップなども更新いたしましたので、ぜひ気軽なかたちで博物館にお越しいただいてお楽しみいただければと思います」

博物館の歴史とは

仙台市博物館は、市に寄贈された伊達家の文化財を保管して研究し、展示することを目的に1961年、昭和36年、仙台城址の三の丸跡に開館しました。

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開館以来、その伊達家の文化財が展示されて多くの人が足を運びました。

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オープンから25年が経過した1986年、昭和61年に現在と同じ場所に延べ床面積1万800平方メートル、鉄筋コンクリート2階建てで全面改築されて現在に至ります。

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全面改築後、来館者100万人を達成した時の映像です。職員が「100万人目」の人を指名します。100万人目は、栃木県の短大生でした。

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それから35年、今回のリニューアルで、どう変わったのでしょうか。

新しくなった館内を紹介

まずは1階です。入り口左にあるギャラリーは多目的スペースへと進化しました。

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仙台市博物館 樋口智之副館長:
「講座やワークショップなども行えるような機能を加え、多目的な要素に対応できるスペースにしました」

天井から下りるスクリーンが設置されたほか、ワークショップなどを開いた時に、道具や手を洗うことができる水道が新たに設置されました。

次に入り口右のホールです。椅子や音響設備が新しくなり200ある座席に加え、4台分の車椅子スペースが設けられました。

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また、2階にはミュージアムショップが設けられるほか、レストランには、人気のカフェ「モーツァルト」が入ります。さらに乳幼児の休憩室も新しくなり鑑賞する人に過ごしやすい環境が整いました。

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さらに、今回の改修の目玉は、展示室に導入された「透過性」の高いガラスケースです。

実物の色を忠実に鑑賞できる

仙台市博物館 樋口智之副館長:
「今回の改修では、主に壁付ケースを新しくしました。こちらの壁付ケースの特徴ですが、まずはガラスが高透過ガラスになったことです。旧来のガラスに比べて透明度が高くなりました。展示品がよりクリアに、より正確な色で鑑賞できるようになりました。実物の色を忠実に鑑賞できるようになったということです」

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また、照明にLEDを採用したことで熱による展示品への影響が大幅に軽減されるといいます。

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そして…。

仙台市博物館 樋口智之副館長:
「ケース内の温湿度を保つ空調機能を新しく導入しました」

なぜ空調が重要なのか

博物館の「心臓」ともいわれる空調を一新しました。その空調設備は建物の地下にありました。

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仙台市博物館 樋口智之副館長:
「こちらが空調機です。全部で15台あります。収蔵庫や展示室には温湿度センサーが設置されていまして、そこから送られてくるデータをもとに設定の温湿度に近づけるよう空調機の運転を制御しております」

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これで展示品にとって最適な室内温度20度、湿度%が保てるようになりました。

仙台市博物館 今井吏館長:
「今回、空調設備を一新いたしましたので、観覧される皆さんにとりましても、また収蔵する文化財にとりましても非常に良い環境が整っていまして、長く資料を保存するという環境も整いました。
これまでなかなか博物館に縁がなかった人や観光客に、できるだけ博物館が敷居の低い存在となって心地よい時間を過ごしていただけるよう、そんな魅力あふれる展示や企画などを考えて多くの皆様をお招きしたいと考えております」

仙台市博物館 今井吏館長

さまざまな設備が一新された仙台市博物館。これまでより2割ほど多い年間18万人の来館を見込んでいます。リニューアルオープンは4月2日です。

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オープン当日には伊達武将隊による演武の披露などイベントが予定されています。このオープンに合わせた企画展も開かれるということです。