東日本大震災からの復興を願って宮城県多賀城市で開かれている貴重な仏像などを集めた「悠久の絆奈良・東北のみほとけ展」で、9日から、国宝・薬師三尊像の展示が始まりました。

彫りの深い目鼻立ちで、威厳のある表情をたたえている薬師如来坐像。

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その両側に並ぶ日光菩薩立像、月光菩薩立像とあわせ「薬師三尊像」として国宝に指定されています。

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奈良の学僧・徳一によって平安時代に創建されたと伝えられる福島県湯川村の勝常寺に収蔵されていて、奈良・唐招提寺などで高まった木彫像制作が東北にまで広がり、根付いていたことを証明する貴重な仏像です。その優れた出来栄えから日本の木彫像の最重要作例の一つとされていて、1996年に東北地方の木彫像では、初めて国宝に指定されました。

東北歴史博物館 大久保春野研究員:
「ケヤキで作られているが、元々は金で漆箔されていて、黄金に輝いてた威厳のある姿があったと想像できる」

東北歴史博物館 大久保春野研究員

訪れた人:
「福島にこのような立派な仏像があるとは知らなかった。ぜひ行ってみたい」
「写真じゃなくて実物を見られるということがすばらしかった。来てよかった」

「悠久の絆奈良・東北のみほとけ展」は、多賀城市の東北歴史博物館で6月11日まで開かれています。

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