絶滅危惧種に指定されているシジュウカラガンの渡り経路と繁殖地が明らかになりました。調査した団体では、シジュウカラガンに発信機を付け追跡した結果、移動経路が初めて判明したということです。
日本雁を保護する会 呉地正行会長:
「千島のエカルマ島まで渡って、また再び日本に戻ってきたことが電波で確認することができた」

これは、22日、「日本雁を保護する会」などが宮城県大崎市で記者会見を開き明らかにしたものです。
調査は、2021年秋田県で捕獲したシジュウカラガン9羽に発信機を装着し、追跡を開始しました。その結果、2羽が宮城県北部で冬を越したあと、去年春に2000キロ離れた千島列島のエカルマ島に渡り、去年秋に再び、越冬地の宮城県北部に渡ったことが確認されました。

日本雁を保護する会によりますと、シジュウカラガンの渡り経路が判明したのは初めてということです。
日本雁を保護する会 呉地正行会長:
「日本を飛び立ったらエカルマ島まで一直線に飛んでいくことが分かった」
また、追跡結果からエカルマ島の南東部が主な繁殖地である可能性が高いことも分かりました。

シジュウカラガンは、絶滅危惧種に指定されていますが、日本雁を保護する会によりますと、去年秋から今年にかけては、大崎市内などにおよそ1万羽が飛来し、少しずつ増加しています。