宮城県の気仙沼港に15日朝、県内トップを切ってサンマが初水揚げされました。記録的な不漁が続く中、去年の2倍の価格で取り引きされました。
気仙沼港に入港したのは、富山県船籍の「第81豊清丸」です。北海道東沖の公海で取れたサンマ24.6トンを水揚げしました。去年の8月29日に比べ2週間ほど遅い初水揚げです。80グラムから140グラムと小ぶりなものが中心でしたが競りでは、ご祝儀相場もあり1キロ平均で753円と去年の369円のおよそ2倍の高値で取り引きされました。

第81豊清丸 中舘捷夫漁労長:
「いつか地元のために尽くしたいなと思いがあったので、偶然にも荷がまとまったので気仙沼に、真っ先に入ってきた」

買受人:
「サンマは沖合いの方を通るルートになっていますが、いずれまた海の様子が変わって三陸近くになって良いサンマがとれる事を期待したい」

気仙沼市内の鮮魚コーナにはさっそく水揚げされたばかりのサンマが並びました。価格は一匹税込み270円と高めですが、待ちわびていた客が買い求めていました。
買い物客:
「よそから来ている方がいるのでお土産に」
「おいしいかなどうかなと思って家に帰って焼いて食べてみます」
また、ホテルのレストランではサンマ焼き定食が提供され、来店した人が秋の味覚を楽しんでいました。

気仙沼プラザホテル 堺丈明支配人:
「気仙沼ということで、秋の味覚はサンマになりますが、それを生の状態でお客様に提供出来るということは凄く観光にも期待が出来ますし、気仙沼全体が活気づけばよいと思う」

初水揚げを記念してこのホテルでは15日、1日限定で宿泊客にサンマを無料で振る舞うということです。

ようやく初水揚げとなったサンマ、気仙沼市魚市場のサンマの水揚げ量の推移です。東日本大震災のあった2011年は5000トンあまりに落ち込んだもののその後は、少ない年でも1万トン前後はありました。しかし、2019年からは、およそ5000トンから2000トンと4年連続で不漁が続いています。