この冬は暖冬となる予想です。平均気温は全国的に平年並みか高く、日本海側の降雪量は平年並みか少ないでしょう。ただし、一時的に寒気が流れ込む予想です。寒気が流れ込めば、日本海の海面水温は高いため、ドカ雪となる恐れがあります。気温が急降下する可能性もあり、寒暖差にも注意が必要です。

エルニーニョ現象続く 暖冬に

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この先3か月(12月〜2月)は、地球温暖化の影響などにより、全球で大気全体の温度が高いでしょう。正のインド洋ダイポールモード現象の影響が残ることに加え、エルニーニョ現象の影響により、積乱雲の発生はインド洋熱帯域の西部で多く、東部付近で少なく、日付変更線付近で多いでしょう。このため、上空の偏西風が日本付近で蛇行し、平年より北を流れる見込みです。

日本付近では冬型の気圧配置が平年より弱く、寒気の影響を受けにくいでしょう。ただ、北日本を中心に一時的に寒気が流れ込む予想です。

暖冬予想でも寒暖差に注意

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この冬は、暖冬となる予想です。平均気温は、12月は北日本では平年並みですが、東日本や西日本、沖縄や奄美では平年並みか高いでしょう。1月から2月は北日本は平年並みか高く、東日本や西日本、沖縄や奄美で平年より高い予想です。

冬の期間を通してみると、平年に比べ暖かい日が多い見込みですが、油断はできません。一時的に強い寒気が流れ込む可能性はあり、寒気が流れ込めば、気温は急降下し、日々の寒暖差が大きくなりそうです。

日本海側の雪は少ない予想 突然のドカ雪に注意

冬型の気圧配置は弱いため、日本海側の降雪量は北日本では平年並みか少なく、東日本や西日本で平年より少ないでしょう。

冬の期間を通してみれば、日本海側の雪は少ない予想ですが、急なドカ雪には注意が必要です。日本海の海面水温は平年より高くなっています。海面水温が高いところに、一時的でも強い寒気が流れ込めば、雪雲が発達しやすく、急な大雪となる恐れがあります。車の立ち往生などに警戒が必要です。

また、冬型の気圧配置が続かないため、日本付近を低気圧が通りやすくなるでしょう。東日本の太平洋側や西日本、沖縄や奄美では低気圧の影響を受けやすく、降水量が平年並みか多くなる予想です。南岸低気圧がくれば、時に関東の平野部など太平洋側にも積雪をもらたし、交通機関の乱れなど大きな影響を与えることもあります。

暖冬傾向でも体調管理や、日本海側の急な大雪、太平洋側の雪には注意が必要です。

・北日本(北海道・東北)
・東日本(関東甲信・東海・北陸)
・西日本(近畿・中国地方・四国・九州)

インド洋ダイポールモード 日本への影響は?

インド洋ダイポールモード現象は日本の天候に様々な影響を及ぼします。

正のインド洋ダイポールモード現象が発生すると、夏から秋(6〜11月)ごろにかけて日本では高温になる傾向があります。

正のインド洋ダイポールモード現象では
①インド洋熱帯域南東部の海面水温が平常時より低く、その上空の積乱雲の活動が平常時より不活発となります。
②この時、ベンガル湾からフィリピンの東海上ではモンスーンの西風が強化され、
③フィリピンの東に達するモンスーンの西風と太平洋高気圧の南縁を吹く貿易風の暖かく湿った空気により、北太平洋西部で積乱雲の活動が活発となります。
④このため上空のチベット高気圧が北東に張り出し、日本に高温をもたらします。
⑤また、インド付近でも積乱雲の活動が活発になり、地中海に下降流を発生して高温化させる方向に働きます。地中海は日本上空を通過する偏西風の上流に位置するため、偏西風の蛇行を通じて日本に高温をもたらすとも考えられています。

一方、負のインド洋ダイポールモード現象については日本の天候への影響は明瞭ではありません。

エルニーニョ現象とは?

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「エルニーニョ現象」が発生するのは、太平洋赤道域です。このあたりは貿易風と呼ばれる東風が吹いているため、通常、暖かい海水は西側のインドネシア付近に吹き寄せられる一方、東側の南米沖では、海の深い所から冷たい海水がわき上がっています。

ただ、何らかの原因で東風が弱まると、西側の暖かい海水が東側へ広がるとともに、東側にわき上がる冷たい海水の勢いが弱まり、南米沖の海面水温が通常より高くなります。このように、太平洋赤道域の日付変更線付近から南米沿岸にかけて、海面水温が平年より高くなり、その状態が1年程度続く現象を「エルニーニョ現象」と呼びます。

「エルニーニョ現象」は海で起こる現象ですが、発生すると大気にも影響を及ぼし、世界各地で気圧配置などがいつもとは違った状態になります。雨や雪の降りやすい場所や、風の吹き方、気温などが変わってくるのです。「エルニーニョ現象」発生時の日本は、暖冬になりやすいと言われています。