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北陸地方では、このあとも局地的な激しい雨や雷雨があるでしょう。15日頃にかけて土砂災害や浸水害に警戒して下さい。

13日にかけて上空の寒気と暖湿気の影響で大気の状態が非常に不安定

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日本海からのびる梅雨前線は、13日にかけて次第に南下し、北陸地方に停滞する見込みです。前線に向かって暖かく湿った空気の流れ込みが続くでしょう。一方、北陸上空約5500メートルには、13日にかけて氷点下6度以下の寒気が流れ込み、北陸地方では、大気の非常に不安定な状態が続く見込みです。

北陸地方では、13日にかけて雷を伴って1時間に40ミリ以上の激しい雨が降り大雨となる所があるでしょう。河川や用水路の急な増水、アンダーパスなど低地の浸水、土砂災害、落雷、竜巻などの激しい突風に十分注意して下さい。

周囲の見通しの悪い夜間に雨の降り方が強まる見込みです。「危険な所には近寄らない」「就寝時は安全な所で過ごす」ようにして下さい。

14日〜15日は新たに強い暖湿気が日本海から北陸付近まで流れ込み大雨警戒

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14日〜15日にかけては、前線を伴った低気圧が発達しながら日本海を東進する見込みです。上空の寒気は既に東へ抜けていますが、低気圧や前線に向かって非常に湿った空気が流れ込み、北陸地方は大気の状態が不安定となるでしょう。前線の通過時を中心に局地的に激しい雨や雷雨となる見込みです。短時間で状況が急激に悪化することも考えられます。最新の天気予報の入手に努めて下さい。

難しい梅雨明け判断 太平洋高気圧の北への張り出しは一時的

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16日から18日頃にかけて、太平洋高気圧は北への張り出しを強め、梅雨前線の活動は弱まる見込みです。このため、この期間は北陸西部の福井・石川・富山を中心に強い日差しが照り付けるでしょう。ただ、19日頃には、再び、日本海から北陸付近に前線が顕在化する可能性が出てきました。

7月10日に、気象庁から発表されたエルニーニョ監視速報によると、春からエルニーニョ現象が続いているとみられ、今後、秋にかけてエルニーニョ現象が続く可能性が高い(90%)とされています。

一般に、梅雨明け直後は、夏の高気圧が北へ張り出しを強めて本州付近をすっぽり覆い、安定した夏空が続くとされています。「梅雨明け十日」とは、このことを良く表現しています。

そこで、夏の期間にエルニーニョ現象が発生していた場合の梅雨明けについて、直近の2009年、2014年、2015年について調べてみました。
その結果、2009年は「梅雨明けが特定できない程、天気がいつまでもぐずついていた」、2014年や2015年は「概ね梅雨明け二日」となっていました。

今夏も同じような傾向が懸念され、梅雨明けの時期を見計らううちに時間が過ぎて、速報発表のタイミングが遅れてしまう可能性もあるということです。反対に、梅雨明け速報の発表があった場合でも、その後も安定した夏空は続かず、行楽シーズンではありますが、屋外レジャーを中心に注意が必要な天気が続いてしまう懸念があります。今後も、最新の季節予報をご確認ください。