地震の揺れが強かった北陸地方は今夜から雨。明日6日〜7日は警報級大雨となる可能性があり、再び土砂災害に注意、警戒が必要です。7日夜〜8日午前中は平地も降れば雪となる強い寒気が日本列島をすっぽりと覆うでしょう。北陸の被災地にも地震後初めての雪に。

北陸は今夜から雨 明日6日〜7日は警報級大雨 土砂災害のリスク高まる

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大地震の発生した北陸地方では、今夜は次第に雨の範囲が広がり、再び土砂災害の発生するリスクが高まる恐れがあります。

明日6日は断続的に雨で、標高の高い所は午前中から雪の降る所もありそうです。時折、雷を伴って降り方が強まるでしょう。7日は、雨だけでなく風も強まり、被災地でも荒れた天気になる見込みです。

石川県と福井県は6日〜7日にかけて、富山県と新潟県は7日は「警報級大雨」となる可能性が高まっています。地震後の復旧作業は、少しの雨でも土砂災害に十分に警戒してください。

※令和6年能登半島地震で、揺れの大きかった地域では、通常よりも警戒を高めるため、当分の間、土砂災害警戒情報の発表基準は、通常基準より引き下げた暫定基準で運用されます。

7日は強烈寒気が南下 被災地も地震後初めての雪 大雪の所も

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7日午後から8日にかけて、日本の上空には強い寒気が南下する見込みです。
トップ画像にあるように、上空約1500メートル付近にはマイナス6℃以下の、平地に雪を降らせるレベルの寒気が日本列島をすっぽりと覆い、また、北陸地方の上空約5500メートルにはマイナス33℃以下の強烈な寒気が流れ込む見込みです。

北陸の雨は平地も含めて、次第に雪に変わるでしょう。
なお、7日は日本海には風と風がぶつかり合う「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」が形成されるため、活発な雪雲が北陸地方に流れ込み、短時間で積雪が急増する恐れがあります。
北陸の被災地にも、地震後初めての雪が降るでしょう。予想よりも寒気が強まったり、同じ地域で雪が降り続いた場合には警報級の大雪となる可能性があります。

物資が行き届かない状況が続いているため、なかなか思うように備えるのが難しいかもしれませんが、できる限り今日5日のうちに、雪や寒さへの備えを行ってください。


※「日本海寒帯気団収束帯(JPCZ)」とは、シベリア大陸から流れ込む冷たい風が朝鮮半島北部に位置する長白山脈(最高峰:白頭山2744メートル)によって、いったん二分され、その風下である日本海で再び合流して形成される収束帯(雪雲が発達しやすいライン)です。JPCZによって、雪雲が発達しやすくなり、その雪雲が次々と流れ込むと、大雪となることが多々あります。

予想降水量

明日6日に予想される1時間降水量 (いずれも多い所)
新潟県 15ミリ
富山県 15ミリ
石川県 15ミリ
福井県 15ミリ

今日5日12時から明日6日12時までに予想される24時間降水量 (いずれも多い所)
新潟県 30ミリ
富山県 40ミリ
石川県 40ミリ
福井県 30ミリ

その後、明日6日12時から明後日7日12時までに予想される24時間降水量(いずれも多い所)
新潟県 およそ50ミリ
富山県 およそ50ミリ
石川県 およそ50ミリ
福井県 およそ50ミリ

被災地 少しの雨でも土砂災害に注意 土砂災害の前触れは

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北陸地方は今夜から次第に雨の範囲が広がる見込みで、少しの雨でも土砂災害に注意、警戒が必要です。
土砂災害が発生する時には、前触れとなる現象があります。いざという時のために、ぜひ覚えておいてください。

1つめは、がけや地面にひび割れができることです。
2つめは、木が裂ける音や石がぶつかり合う音が聞こえたり、土のにおいがしたりすることです。
3つめは、井戸や川の水、湧き水が濁ることです。湧き水が止まる場合も、前触れの一つです。
4つめは、がけや斜面から水が湧き出たりすることです。

そのほか、小石がバラバラと落ちてくる、地鳴りや山鳴りがする、雨が降り続いているのに川の水位が下がる、樹木が傾く、などがあります。このような時は、土砂災害の危険が高まっています。すぐに周りの人に声をかけて、安全な所へ避難してください。

避難中の低体温症に注意

強い寒気の南下に伴い、地震の被災地も厳しい寒さとなりそうです。停電が続く所では、酷な寒さの中での避難生活となります。
避難所などで、十分に暖房が使えない場合には、低体温症のリスクが高まります。できる限り、重ね着などで暖かい服装を心がけて、上着の中に新聞紙やアルミホイルを詰めるなどが低体温症を防ぐ対策となります。
身体を寄せ合って、暖かい飲み物を口にするなど、できることを行ってください。