今季最強の寒気がピークに。昨夜から近畿北部や北陸で雪が強まり、今日24日は福井県や滋賀県に相次いで「顕著な大雪に関する気象情報」が発表。今日24日午後も北陸から山陰で積雪が急増したり、近畿や東海の平地でも積雪したりするなど、車は深刻な立ち往生の恐れ。

今日24日寒気ピーク 北陸や近畿北部で危険な大雪

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今日24日、北陸地方の上空約5500メートル付近にはマイナス39度以下の、この冬一番の強い寒気が流れ込んでいます。今夜にかけて、マイナス40℃以下の寒気が東北地方を通過する見込みです。今日24日は、今季最強の寒気の流れ込みがピークとなり、雪雲が発達し、短時間で積雪が急増しやすい状況です。また、日本海にはJPCZ※が顕在化しています。

昨夜から近畿北部や北陸で雪が強まり、今日24日午前11時30分までに、すでに福井県で3回、滋賀県に1回「顕著な大雪に関する気象情報」が発表されました。「顕著な大雪に関する情報」とは、急激に雪の量が増えた時、危険な状況を知らせるために発表される情報です。除雪が追いつかない大雪となり、道路には一気に雪が降り積もるため、大規模な立ち往生が発生する危険性が高まります。

※「JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)」とは、シベリア大陸から流れ込む冷たい風が朝鮮半島北部に位置する長白山脈(最高峰:白頭山2744メートル)によって、いったん二分され、その風下である日本海で再び合流して形成される収束帯(雪雲が発達しやすいライン)です。JPCZによって、雪雲が発達しやすくなり、その雪雲が次々と流れ込むと、大雪となることが多々あります。

今日24日 北陸〜山陰は短時間降雪ピーク 明日25日にかけて東北や北海道は猛吹雪

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今日24日午後はJPCZが次第に北陸から山陰へと西へ進むため、北陸から山陰では局地的に積雪が急増する所があり、交通に大規模な影響が出る恐れが高まっています。2021年1月に福井県内で「顕著な大雪に関する気象情報」が相次いで発表された際には、北陸自動車道で大規模な立ち往生が発生しました。

また、雲画像を見ると日本海側だけでなく、太平洋側にも雪雲が流れ込んでいる様子が分かります。近畿や東海など、普段雪があまり積もらない平地でも積雪することが考えられます。車は冬用タイヤの装備が必須です。雪道に慣れていない方は、立ち往生の原因となりかねませんので、運転を控えてください。

北陸から山陰の短時間の降雪は今夜がピークとなりますが、明日25日も山沿い中心に雪が降り続く見込みです。雪の降り方が弱まっても、積雪や路面の凍結による交通障害に引き続き、警戒してください。
また、北海道や東北は明日25日にかけて、雪だけでなく風も非常に強く吹き、見通しが全く効かない猛吹雪になる所があるでしょう。暴風雪に警戒し、交通の影響などにご注意ください。

短時間で積雪が急増の恐れ 注意点は?

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①道路の除雪が追いつかなくなることで、車の「大渋滞」や「立ち往生」が発生する恐れがあります。特に交通量の多い国道や高速道路などでは大規模な立ち往生となり、復旧まで長時間かかることがあります。雪道を運転する場合は、万が一に備えて、除雪用のスコップや防寒着、毛布などを車内に用意しておくとよいでしょう。

②「屋根からの落雪」にも注意が必要です。屋根に大量の雪が積もると、雪の重みで一気に雪が滑り落ちてくることがあります。特に軒先で作業する際は頭上の状況を確認するなど十分な注意が必要です。

③道路の側溝などに雪が積もってしまうと、水はけが悪くなり「道路が冠水」することがあります。特に雪の多い地域では消雪パイプからの水が道路に溜まりやすいので注意が必要です。

このほか列車のダイヤが大幅に乱れることも考えられます。計画運休などが事前に発表されることもあるため、大雪になる前から交通情報をこまめに確認してください。