木枯らしが吹き始め、年末に向けてなんとなく気ぜわしなるこの頃。
それでも外出先で、ぽかっと空いた時間ができることがあります。そんな時、寄席にふらりと立ち寄ってみてはいかがでしょうか。
「寄席っていつ、どこでやっているものなの?」「落語は聞いてみたいけど、どうやって寄席に入ればいいのかわからない」という声をたまに聞きますが、何のことはありません。木戸銭(入場料)を払って入ればいいだけのことです。
季節を問わず、お目当ての噺家(はなしか)さんの会を聞きに行く、というのももちろんいいのですが、「この噺を聴かないと無事に年が越せないぜ!」と落語ファンも多い年末にこそ、寄席に足を運んでみましょう。

年末の気ぜわしさとは逆に、ゆる〜い空間

寄席はほぼ毎日開いていますが、年明けの新春興行(初席)は人が多いので、これからの季節、または年末がむしろおすすめです。
基本的に寄席は昼と夜の2回興行。
寄席によっても異なりますが、昼はだいたい12時〜17時、夜は17時〜21時ごろまで。入場料は2500円程度。基本的にすべて自由席。途中から入っても出ても大丈夫です。
月の上旬(上席)・中旬(中席)・下旬(下席)の10日ごとに出演する噺家のメンバーが入れ替わることが多く、多くの寄席では「落語協会」と「落語芸術協会」という二つの大きな団体の噺家さんが交互に出演します(昼と夜でもメンバーが変わります)。
番組表には書かれていない「前座」から二つ目〜真打ち、そして「主任」(トリ)まで、そして「イロモノ」と呼ばれる曲芸・漫才などだいたい十数人(組)が出演します。人気の噺家がトリを務めるときにはお客さんも多くなります。その中には、上手い人、そうでもない人、なんだか痛い人、などいろいろな芸人さんが出てきます。
好き嫌いもあるでしょうし、人によっては退屈してしまう時間があることだってあるかもしれません。でも、それがいいのです。退屈も含めて、ゆる〜い時間をゆる〜く過ごす、これが寄席なのです。

寄席の高座はこんな感じ
寄席の高座はこんな感じ


都内の寄席(浅草演芸場・上野鈴本演芸場)をチェック!

東京には毎日興行がある定席(じょうせき)の代表的な寄席が4軒存在します。
【浅草演芸場】
昼夜入れ替わりなしなので、一日中いることができます。持ち込み含めてアルコール可。このほかにも浅草六区付近は演芸場が多く、街の雰囲気も味わえます。
●所在地/東京都台東区浅草1-43-12 (六区ブロードウエイ 商店街中央)
●「本日の寄席」情報を入手したい方は、浅草演芸ホールのHPにて詳細をご参照ください
【上野鈴本演芸場】
入れ替え制。ビルの2階にあります。ここは落語協会の人しか出ません。アルコール可。
●所在地/東京都台東区上野2−7−12 2F
●こちらも同じく「本日の寄席」情報を入手したい方は、上野鈴本演芸場のHPにて詳細をご参照ください

スカイツリーに近いエリアにも寄席はあります
スカイツリーに近いエリアにも寄席はあります

都内の寄席(池袋演芸場・新宿末広演芸場)をチェック!

【池袋演芸場】
下席のみ入れ替え制。会場が小さく、噺家さんと近い距離で聞くことができるのが特徴。登場する人数も少ないので、比較的じっくりと聞けます。アルコール可。
●所在地/東京都豊島区西池袋1丁目23-1 エルクルーセビル地下1階
●こちらも同じく「本日の寄席」情報を入手したい方は、池袋演芸場のHPにて詳細をご参照ください
【新宿・末広演芸場】
戦後すぐの古い建物で、畳敷きの桟敷があり、雰囲気があります。入れ替えなし。登場する噺家さんの数が一番多い。アルコール不可。
●所在地/東京都新宿区新宿3丁目6
●こちらも同じく「本日の寄席」情報を入手したい方は、新宿・末広亭のHPにて詳細をご参照ください
このほかにも必ずしも毎日寄席が行われているわけではありませんが、落語を楽しめるスポットをご紹介すると……
●国立演芸場/東京都千代田区隼町4-1
●浪曲専門の浅草木馬亭/東京都台東区浅草2-7-5
●浅草フランス座演芸場東洋館/東京都台東区浅草公園六区
●らくごカフェ/東京・神田神保町の交差点から徒歩30秒、神田古書センター地下
●お江戸日本橋亭/ 東京都中央区日本橋本町3-1-6 日本橋永谷ビル1F
●お江戸上野広小路亭/台東区上野1-20-10 上野永谷ビル2階
●横浜にぎわい座/横浜市中区野毛町3丁目110番1号 などもあります。
こうしてみると、お出かけする機会の多いエリアに意外と寄席の会場はあるはず。
外出先でぽかっと空いた時間に、ゆる〜い空間で、しばしこの世の憂さを忘れてみてはいかがでしょうか。

寄席の伝統を重んじる新宿・末広演芸場は落語色物定席です
寄席の伝統を重んじる新宿・末広演芸場は落語色物定席です