去年は帰省や年賀を断念された方も、2022年は大事な人とのつながりを感じられる時間を過ごされている方も多いのかもしれませんね。三が日に、親戚や知人が訪問しあい、あちこち回って新年のあいさつを交わすことを「年賀」「年の礼」「年始回り」「御慶」「参賀」と言います。
2日は元旦のおめでたい雰囲気を味わいつつも、書初めや初夢、初売りなど事始めの日とも言われています。さて、あなたにとっての2日はどんな一日でしたか?どんな「初〇〇」があったでしょうか。
お正月にあたるこの時期の二十四節気は、冬至「雪下出麦」。これから小寒、大寒の「寒の入り」を迎える時期。一面雪景色となる地域もあり、その雪の下では春を待つ麦がひっそりと芽吹くと言われます。「冬の後には春が訪れる」「一陽来復」「明けない夜はない」そんな自然の摂理やリズムを私たちの生活や人生の中にも作っていきたいものですね。
本日は、お正月に頂くおせち料理と1月の旬食材を見ていきたいと思います。

意外!「おせち料理」の呼び名は戦後から!?ルーツは中国、歴史は弥生時代?

今ではおせち料理とは、正月に食べる祝い料理ですが、もともとは「節」は宮中行事で神様に供えるものでした。食するものは「食積(くいつみ)」「蓬莱(ほうらい)」などとよばれていたものが、「おせち料理」と呼ばれるようになったのは戦後と言われています。
「正月の三が日はかまどの神様に休んでもらう」「保存がきく」「年賀で訪れる人にふるまいやすい」「重ねることで縁起がよい」などの理由からお重に詰めるスタイルが、江戸時代より登場。時代の変化とともに内容も豊かになり、現代では、洋風、中華など目移りしてしまうくらい御馳走度がアップ。バリエーション豊かに進化しつづけています。
そもそもの御節とは、季節の節目の日を意味しています。弥生時代に狩猟中心から稲作をはじめとする農耕中心の社会に変わった時代、中国から節を変わり目とする暦が伝わり、神様に自然の恵みや収穫に感謝する風習が誕生しました。
平安時代は元旦を含む5つの節を「五節会(ごせちえ)」と呼び、年に5回宮中行事として「御節供(おせちく)」を神様にお供えしていました(1月1日の元日、1月7日の白馬(あおうま)、1月16日の踏歌(とうか)、5月5日の端午(たんご)、11月の豊明 (とよのあかり))。やがて江戸時代になると1番大切な正月に振る舞われる料理が、おせち料理を指すようになり、正月の定番に。
おせち料理は、神様に収穫物の報告や感謝の意味を込めて、その土地でとれた季節の野菜や豆腐、こんにゃく、昆布などをお供えしていました。形を変えても、大事な人たちや神様に昨年1年の成果や近況を報告し、人とのつながりや自然の恵みに感謝しつつ、今年1年の幸福と健康をみんなで祈る意味や機能は、引き継いでいきたいものですね。
【引用・参考】
おせち料理の意味・由来、重箱や祝い箸のしきたりは? [暮らしの歳時記]All About
おせち料理の歴史は弥生時代?|現代までの変遷や入れる食材の種類・意味も解説|かまぼこのある暮らし

オードブル感覚で御馳走を楽しむ洋風お重
オードブル感覚で御馳走を楽しむ洋風お重


縁起が良い!おせち料理はラッキーアイテム揃い

毎年何気なく食べている「おせち料理」には、五穀豊穣、不老長寿、子孫繁栄などの願いが込められており、旬の恵みや海と山の幸がもりだくさん。
最低限この3つがそろえばOKと言われる祝い魚三種はこちらです。これにお餅の入ったお雑煮やきんとんなどをプラスすれば、でんぷん質もとれてバランスがよさそうですね!
<黒豆(くろまめ)>
日に焼けて真っ黒になるまでまめまめしく(勤勉に)、過ごせますようにという願いを込めたものです。関西風は丸くふっくらと煮ますが、関東風は「しわが寄るまで元気ではたらけるように」としわができるように煮上げます。残った黒豆はクリームチーズに合わせたり、煮汁を牛乳やヨーグルトにミックスしていただくなど、アレンジレシピも美味しいですよ。
ポリフェノール・イソフラボン・鉄分・食物繊維などもとれてよいですね!冬に黒いたべものが体によいと食養生でも言われています。
また、大豆の代わりに、黒豆を使った「黒豆五目煮」はいかがですか?レンコン、ニンジン、こんにゃく、昆布などの旬の食材とあわせて炊けばいつもの五目煮よりお祝い感もありますね。
<ごまめ(田づくり)>
片口いわしを冬の風にあてて乾燥させたごまめは、かつていわしを田の肥料にもしたことから「田作り」とも呼ばれています。「五万米(ごまめ)」の文字をあて、豊年満作の願いを込めています。ごまやケシでなく、アーモンドやクルミなどを一緒に炒ってアレンジしたものも美味しいですね!
<数の子>
数の子は粒が多く子孫繁栄の縁起物です。親の「にしん」が「二親健在」に通じます。
コリコリ、プチプチとした食感と黄金色の美しさが魅力です。
摂取しすぎるとよくないとされるプリン体は、魚卵に多く含まれているイメージが強いと思いますが、数の子には、イクラやタラコなどと比べるとプリン体をあまり含まないそうです。
【引用・参考】
伝統的なおせち料理・祝い肴のいわれ | キッコーマン | ホームクッキング

ナッツ田づくり、ビールにも日本酒にも。
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1月に食べたい旬食材を見てみよう

<野菜>
ごぼう、ゆりね、くわい、れんこん、だいこん、ながいも(山芋)、キャベツ、芽キャベツ、カリフラワー、ブロッコリー、長ネギ、なのはな、せり、セロリ、きょうな(みずな)、こまつな、春菊、のざわな、白菜など
お鍋の美味しい季節です。すき焼きにブロッコリーをいれたり、しゃぶしゃぶにしても美味しいですよ。くわいをお出汁に含めるのがおせちの定番(芽がでる、出世を意味します)ですが、スライスして水気をとり、からりと揚げて塩をふれば、お酒のあてになります。
<果物>
きんかん、いよかん、オレンジ、シークワーサー、みかん、レモンなど
レモン鍋も冬らしいメニューです。生絞りのジュースやポン酢もいいですね。
きんかんは、「金銀融通」を祈願する銀杏、柚子と並ぶお正月の縁起のよい食材です。
きんかんは皮部分をいただきます。また、実も美味しくいただける甘露煮はお正月の定番です。
<魚・海産物>
あんこう、いなだ・はまち、きんき、きんめだい、こはだ、さわら、たら、ひらめ、フグ、ぶり、ほうぼう、ぼら、ワカサギ、あかがい、あまえび、いいだこ、やりいか、いせえび、かき、ズワイガニ、タラバガニ、毛ガニ、しじみ、たらこ、のり、ほたて、しじみなど
年末年始の疲れ気味の肝臓に、しじみはいかがでしょうか?すまし汁やみそ汁の汁物は最高ですが、おろし和えや佃煮なども美味しいです。

【引用・参照】
1月の食材 - 旬の食材カレンダー

御馳走を食べたり、人に会ったりももちろん楽しい時間ですが、まずはご自身の心身を大切に。今年1年「わたし自身」を支えてくれる心とカラダに労わりと愛しい気持ちをたっぷりと向けて充電できますよう、今年の睦月もどうぞ健やかにお過ごしください。

麦畑と雪
麦畑と雪