旧暦に基づく「伝統的七夕」は、古の人々が見た夜空に近い情景を見ることができます。約1か月遅れの七夕を楽しみましょう。夏の風物詩「ペルセウス座流星群」。今年の観測条件は良いとは言えませんが、明るい流星を目にするチャンスも。見頃を迎える土星は、神秘的な環が美しい時。
今回は、8月に注目したい星空情報をご紹介します。

【8月4日】旧暦7月7日にちなんだ 「伝統的七夕」

太陰太陽暦(旧暦)の7月7日に行われていた七夕の節句。国立天文台では、かつての七夕に近い日を「伝統的七夕」と呼び、2001年から広報しています。月の満ち欠けの周期を反映した旧暦に基づく伝統的七夕は、現在の暦では日付が毎年変わり、2022年は8月4日にあたります。

伝統的七夕の日は、21時をまわる頃に、頭の真上近くに織姫星(こと座の1等星ベガ)、南東に彦星(わし座の1等星アルタイル)が輝いています。夜半前に上弦前の月が沈む頃、夜空の暗い場所では2つの星の間に白く光る天の川の姿も見ることができるでしょう。古の人々が眺めていた七夕により近い星空を、ぜひ楽しみたいですね。

画像:国立天文台
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【8月13日】夏の風物詩!ペルセウス座流星群が極大

三大流星群と呼ばれる、しぶんぎ座流星群(1月)、ペルセウス座流星群(8月)、ふたご座流星群(12月)。なかでも、ペルセウス座流星群は年間最大級の流星数を誇り、もっとも見応えのある流星群といわれています。

2022年のペルセウス座流星群の活動は、8月13日10時頃に極大を迎えると予想されています。ただし、今年は前日の12日が満月のため、月明かりの影響で観測条件は良くありません。最も多く流星が見られると考えられるのは、13日の夜明け近く(東京では3時台)です。空の暗い場所で観測した場合は、1時間あたり30個程度と予想されています。例年よりも少ない数ですが、ペルセウス座流星群はカラフルで明るい流星が多いことで知られていますので、期待して観察したいですね。

流星は肉眼で楽しめる天体現象。人工的な明かりが少なく、広場や河川敷など視界の開けた場所が観測に適しています。街明かりや大気の影響を受けやすい低空でなはく、高い空を眺めるのがポイント。続けて数個見えることもあれば、10分以上見えないこともあるため、15〜20分は夜空を見上げてみましょう。

画像:国立天文台
画像:国立天文台

【8月15日/11〜13日】土星が見頃!月と土星が接近

環のある神秘的な姿が人気の土星が、8月15日に「衝(しょう)」となり、観望の好機を迎えます。衝とは、地球から見て太陽系の天体が太陽と反対側にくる時で、最も地球に接近して明るく見えます。太陽が沈む頃に東空から昇り、日の出の頃に西空に沈むため、一晩中観察可能です。

土星の環は、およそ15年の周期で傾きが変化します。2017年に環が大きく開いた後は、徐々に環が細くなりつつあります。2025年には地球や太陽から見て真横一直線になって見えなくなり、いわゆる「環の消失」となります。2022年は、土星本体が環から大きくはみ出た、バランスのとれた美しい姿。土星の環は小さな望遠鏡でも十分確認できます。チャンスがあれば、ぜひ望遠鏡で眺めてみたいですね。

8月11日から12日にかけて、月が土星に接近します。最も近づいて見える12日は満月。土星は0.4等のやや控え目な輝きですが、見頃を迎えた土星と美しい満月の共演を楽しみましょう。


・参考文献
『アストロガイド 星空年鑑 2022』 アストロアーツ
・参考サイト
国立天文台「ほしぞら情報(2022年8月)」

画像:国立天文台
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