富士山の登山道が開通され、富士登山のシーズンが始まりました。一度は登ってみたいという方も多いのではないでしょうか?どんな山なのか、何をもっていけばいいのか、気になるポイントをご説明します。天気の注意点や持ち物・服装のポイントを知り、安全に登頂を目指しましょう!

※新型コロナウイルス感染症の感染拡大の影響で外出の自粛を呼び掛けている自治体がある場合は、各自治体の指示に従いましょう。

富士登山について

富士山は7月上旬から9月10日にかけて登山道が開通します。(※気象条件や登山道状況によって異なります。)コロナ感染症拡大前は、夏山シーズン中におよそ20万人以上の登山者がいました。登山ルートは吉田・須走・御殿場・富士宮の4ルートがあり、5合目から登ることができますが、5合目から頂上までの標高差はルートにより、およそ1350〜2300mほどあります。高山病のリスクが高いため、通常、山小屋で1泊する、1泊2日の工程を組みます。0泊2日の登山や、日帰り登山などの短時間での登山は高山病のリスクが高まるためおすすめできません。体調が優れない・不安がある場合は早めに休憩、スケジュールの見直し、下山の判断をしましょう。

富士山頂上浅間大社奥宮(3,712m)
富士山頂上浅間大社奥宮(3,712m)


富士山の天候と注意点

富士山は独立峰(山が連なっておらず、1つの山で形成されている山)であること、標高が高いことから、他の山々と異なる気象条件となっています。

■気温差
夏でも防寒具を用意しましょう。100m登る毎に気温が約0.6℃下がるので、バス停がある5合目もひんやりとしていますが、頂上に近づくにつれ、より寒くなってきます。歩いている最中は感じにくいかもしれませんが、休憩中や小屋での宿泊中にはさっと羽織れるダウン等を準備しておくと良いでしょう。天候によっては、予想されている気温よりも低く感じることもあります。また上着だけでなく汗冷えを予防するため、乾きやすいインナーや、替えを持っておくことも必要です。

■日焼け・熱中症
6合目あたりから、日差しを遮るものが無くなります。気温はさほど高くありませんが、強い日差しの影響でとても暑く感じます。さらに標高が高いため、地上付近より紫外線の影響を強く受けることになります。日差し・紫外線対策として帽子・サングラス・日焼け止め・肌を覆う服装等が必要です。登山中トイレの心配から水分を我慢するという方もいるかもしれませんが、必ず水分を取り登山を行うようにしましょう。富士山は環境配慮型トイレが整備されています。

■強風
富士山で多いのが転倒事故。雨で足元を滑らせてということだけでなく、強風に煽られ転倒・滑落というケースもあります。森林限界を超えると風を遮るものが無くなり、風を直接受けることになります。平面で強い風を受けるのも怖いのですが、斜面を歩いているときに強い風を受けるのはさらに怖く、バランスを崩します。山頂付近はさらに風が強くなるため、より注意が必要です。低気圧が近づいているとき等、風が強い場合はスケジュールの見直しを行いましょう。

■雷
夏の登山で注意すべきは雷。登山途中は逃げる場所が少ないため、空が暗くなったり、遠くで雷の音がしたり、レーダー等の情報で強雨域が向かってきているときなどは行動を控えましょう。雷注意報が発令されているときは、登らないという判断も必要です。せっかく来たからと無理をして登山をするよりも身の安全を第一に。

■霧
富士山では道迷いによる遭難事故も毎年のように起きています。写真のように3mほどの前の人がやっと見えるくらいの濃霧のときもあります。晴れているときはとてもわかりやすい登山道なのですが、夜中や霧が出ているときは遭難の恐れがあります。そういったときは同行者と歩行スピードを合わせ、標識を一つずつ確認しながら進んでいくのが良いでしょう。(登山ルートごとに色分けされています。)

須走下山道
須走下山道

持ち物や服装のポイント

富士山登山は登山経験者にとっても空気が薄いため難しく、登山初心者は万全の準備が必要です。今年7月に登った実際の経験から服装や持ち物についてのポイントを記載します。富士山は日本最高峰(3776m)の山であるため、他の山よりも入念な準備が必要となります。

■服装
帽子   :風が強いので飛ばされないように。
サングラス:日よけだけでなく、下山ルートは砂埃が起こりやすいため、砂が目に入るのを防ぎます。
インナー :乾きやすい素材。
Tシャツ :日焼け防止のため長袖。
ズボン  :日焼けや擦り傷防止のため脚を覆う長ズボン。
手袋   :寒さや、9合目以降の岩場で手をつく場合に備え。
靴下   :登山用の厚手のもの
登山靴  :砂利が入るのでハイカットのもの。もしくはゲーター+登山靴。レンタルの場合事前に平地でも良いので、試しに履いて歩いてみましょう。

■持ち物
ザック     :20〜30L。来ていた上着も収まるサイズ。
ザックカバー  :急な雨に備え、取り出しやすいところに収納。
レインウェア上下:晴れの予報であっても必ず必要。
ヘッドライト  :電池の替えや充電を忘れずに。暗い中歩くのは危険です。
応急手当道具  :消毒液、靴擦れ用絆創膏や痛み止め等。
スマートフォン :電波が通じるルートが多いため、気象情報を見るのに役立ちます。
耳栓、アイマスク:小屋で快適に過ごすためにおすすめ。
ゴミ袋     :小さいゴミも飛ばされて落ちないようゴミ袋へ。
着替え     :汗冷え防止に。
百円玉     :トイレ利用のため10枚ほど持っておくと安心。
食料      :行動食には羊羹がおすすめ。カロリーが高く口がパサつきません。
水       :富士山では水が貴重です。下山道は小屋もないので十分に持っていきましょう。
日焼け止め   :日よけがないので、紫外線対策は万全に。
替えのマスク  :登山中、十分他の人と距離が取れる場合は外しましょう。息が通常よりも苦しくなります。

一度は登ってみたい富士山。ツアーも多くアクセスしやすい山ではありますが、日本最高峰のため難易度も高いです。また慣れない装備や環境のため、疲れやすく、体調も崩す方も多くいます。富士登山のスケジュールが決まったら、ぜひ富士山に向けてトレーニングをすることをお勧めします。万全の準備をして富士山に挑みましょう!