首元のおしゃれや防寒に役立つスカーフは、一年中使える便利なファッション小物のひとつです。ただ、薄手のスカーフはお手入れが難しく、誤った方法で洗濯すると生地を傷めてしまうおそれがあります。
お気に入りのスカーフを長持ちさせるためにも、スカーフの正しい洗濯方法を覚えておきましょう。
今回はスカーフを洗濯するときのコツや、スカーフを干すときのポイントをご紹介します。

スカーフは自宅で洗濯しても大丈夫?

スカーフを自宅で洗濯できるかどうかは、使われている素材や染料、染め方、縫製の仕方などによって異なります。近年は自宅で洗濯できるスカーフも増えていますが、初めて洗濯するときは必ずタグに記載されている洗濯表示を確認し、自宅でお手入れできるかどうかチェックしましょう。
洗濯桶に数字やアンダーラインが入ったマークがある場合は、家庭用洗濯機で洗濯することが可能です。[注1]
数字は液温の限度、アンダーラインは1本であれば「弱い洗濯」、2本であれば「非常に弱い洗濯」を意味していますので、水流を調節しましょう。
洗い桶に手のマークが入っている場合は、自宅で手洗いすることが可能です。洗濯機は使えませんので注意しましょう。
洗い桶に×マークがついている場合は、家庭での洗濯不可です。クリーニング業者を利用しましょう。

[注1]消費者庁:「洗濯表示(平成 28年12月1日以降)」


スカーフを洗濯するときのコツ

スカーフを洗濯するときに押さえておきたいコツを5つご紹介します。

■1. 色あせに注意

スカーフにはきれいな色や模様が入っていますが、誤った方法で選択すると色があせてしまうおそれがあります。とくに注意したいのは洗濯時の水温です。お湯を使った方が汚れ落ちは良くなりますが、同時にスカーフの染料まで落ちてしまうことがあります。
洗濯表示に記載されている液温の数字(手洗いの場合の液温限度は40℃)をチェックし、その温度を超えるお湯で洗わないよう注意しましょう。[注1]
なお、シルクなどデリケートな素材のスカーフを洗濯する際は、20℃以下の低い液温で洗うことをおすすめします。また、洗剤も一般的なものではなく、色あせ防止の効果を期待できるおしゃれ着用洗剤を使うのがおすすめです。

■2. 型崩れを防止できる洗剤を使う

市販の洗剤のなかには、型崩れ防止の効果を期待できるものがあります。デリケートな素材を使っており、かつ薄手のスカーフは型崩れしやすいので、型崩れを防止できる洗剤を使用しましょう。

■3. スカーフは手洗いがおすすめ

最近はウォッシャブルのスカーフも広く販売されており、家庭用洗濯機で手軽にお手入れできるものが増えてきました。ただ、洗濯機では衣類を回転させたり、叩きつけたりして汚れを落とすため、どうしても生地に負担がかかりやすくなります。
お気に入りのスカーフを長持ちさせたいのであれば、洗濯機ではなく手洗いでケアすることをおすすめします。

■4. アコーディオン洗いまたは振り洗いでシワ予防

スカーフを手洗いする際は、衣類の両端を持ち、アコーディオンを弾くように開いたり寄せたりする「アコーディオン洗い」か、スカーフの中央をつまみ、水の中でゆらゆらと揺らしながら洗う「振り洗い」を行うのが基本です。
生地同士をこするように洗ったり、ぐしゃぐしゃと乱暴にもみ洗いしたりすると生地が傷む原因になるので注意しましょう。

■5. タオルドライで脱水する

スカーフを脱水にかけるとシワが寄りやすいので、すすぎ後に水気を拭き取るときはタオルドライが基本となります。大判のタオルでスカーフを挟み、上からタオルを軽く押さえて水気を拭き取りましょう。

スカーフを干すときのポイント

スカーフの仕上がりを良くするための干し方のポイントを3つご紹介します。

■1. 干す前に形を整える

タオルドライを終えたら、スカーフを広げて角と四辺を手で軽く引っ張り、シワを伸ばします。それぞれ均等な力で引っ張れば形もきれいに整って一石二鳥です。力を入れすぎると生地が伸びてしまう可能性があるので、優しく引っ張ることを意識しましょう。

■2. 生乾きのままアイロン掛けする

スカーフのシワは、乾いた後だとなかなか取れにくいので、生乾きの状態で一度アイロン掛けしておくのがおすすめです。スカーフにアイロンを掛けるときは裏返しにして、中心から円を描くようにアイロンを掛けていきます。
縁かがりの部分までアイロン掛けすると丸みが潰れてしまうので、その部分は避けてお手入れしましょう。
なお、アイロン掛けする際は事前に洗濯表示を確認し、アイロン仕上げの可否やスチームの有無、底面温度の限度などをチェックしておくことが大切です。

■3. 日陰で平干しする

スカーフをピンチで挟むと跡がついてしまうので、平らな場所に広げて干す「平干し」で乾燥させるのがベストです。タオルなどの上にスカーフを広げ、直射日光が当たらない場所で陰干ししましょう。軽量のスカーフは風に飛ばされやすいので、飛散が心配な場合は部屋干しするのがおすすめです。

スカーフは物によっては自宅で洗濯OK!優しく手洗いするのがポイント

洗濯表示に「洗濯可」のマークがあるものは、基本的に自宅で洗濯することが可能です。ただ、スカーフはデリケートなアイテムですので、家庭用洗濯機OKのマークがあっても、優しく手洗いするのが基本です。
洗い終えたスカーフは形を整え、アイロン掛けした後に日陰で平干ししましょう。自然乾燥が基本となりますので、その日の天気に応じて外干しするか、部屋干しするか決めておくことをおすすめします。

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