3回戦進出を果たしたサバレンカ
画像提供:ゲッティイメージズ

テニスの全仏オープン(フランス/パリ、レッドクレー、グランドスラム)は31日、女子シングルス2回戦が行われ、第2シードのA・サバレンカが世界ランク214位のⅠ・シマノビッチを7-5, 6-2のストレートで破り、4年連続4度目の3回戦進出を果たした。試合後の会見では、記者からの質問を発端に大会関係者が仲裁に入るなど一時緊迫した場面が訪れた。

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1月の全豪オープン(オーストラリア/メルボルン、ハード、グランドスラム)でシングルスで自身初となる四大大会制覇を成し遂げたサバレンカ。今大会は1回戦で世界ランク39位のM・コスチュク(ウクライナ)を下し初戦突破を決めた。

この試合、サバレンカはファーストサービスが入ったときに85パーセントの高い確率でポイントを獲得。サービスゲームでは最速186kmのサーブを武器にウイナーを量産した。リターンゲームでは10度のブレークチャンスを創出し5度のブレークに成功して1時間27分で3回戦への切符を手にした。

試合後の会見でサバレンカは「この勝利にとても満足しているわ。何があっても冷静でいられたこと、そしてすべてのポイントで戦うことができたことが、この勝利につながったと思う」と振り返った。

しかし、会見の中盤で記者がベラルーシのアレクサンドル・ルカシェンコ大統領とサバレンカに関する質問をしたことで空気が一変する。

まず、記者が質問で「2つの質問をしたいと思います」と切り出した。

「1つ目はベラルーシについてです。2020年、あなたはルカシェンコを支援する書簡に署名しました。ルカシェンコが路上でデモ隊を拷問したり、殴ったりしていた時代です。そして、結局あなたは新年を祝うために彼とともに現れたりもした。潜在的な世界1位の選手が独裁者を支持していることは、どうして可能なのでしょうか?独裁者を支持し...」と発言した時点で、サバレンカは「何も申し上げることはありません。質問ありがとうございました」と打ち切ろうとしたが、記者はマイクを離すことはなかった。

「2つ目の質問ですが、あなたはずっとこう言っていますね。あなたは自分の意見を言うことができますか?こう言ってください『私、アリナ・サバレンカは、ベラルーシがウクライナを攻撃している事実を全面的に非難する。ベラルーシがウクライナをミサイルで攻撃していることを非難します。それを止めさせたいと思います』」

これに関してもサバレンカは「あなたには何もコメントできません」と回答。

続けて記者が「つまり、あなたは基本的に、自分が発言できないからすべてを支持する声を上げることができないのですか?あなたは小さな人間ではありませんよ、アリナ。あなたは...」と発した時点で全仏オープン側の司会者が間に入った。

「彼女は答えないということを明確にしたのです。答えないということです」

記者はさらに「今、私たちはすべてを知っています。すべて明らかになりましたね」とコメント。

サバレンカは「私からの回答はもう十分でしょう。私はあなたに何も言うことはありません」として、司会者が「次の質問にいきます。ありがとうございました」と打ち切った。

今大会はウクライナ選手とロシア・ベラルーシ選手の握手拒否問題が大きな話題となっており、会見でもこのような質問が飛ぶ事態となっている。

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