初戦を白星でスタートしたジョコビッチ
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男子テニスの最終戦Nitto ATPファイナルズ(イタリア/トリノ、室内ハード)は大会初日の12日、シングルスグリーングループの第1戦が行われ、第1シードのN・ジョコビッチ(セルビア)が第8シードのH・ルーネ(デンマーク)を7-6 (7-4), 6-7 (1-7), 6-3のフルセットで破り、大会7度目の制覇に向け好発進した。また、この勝利により年末時点の世界ランク「年間最終世界ランク」で史上最多の8度目の1位になることも決まった。試合後の会見でジョコビッチは「とても意味のあることだ。たくさんの感情が渦巻いていたね」とプレッシャーも感じていたことを明かした。

>>ジョコ、アルカラスら最終戦の組合せ<<

Nitto ATPファイナルズはシーズンの獲得ポイント上位8選手のみが出場できる大会で、2009年から2020年まではロンドンのO2アリーナで、2021年以降はトリノのパラ・アルピツアーで熱戦が繰り広げられている。

8選手が4人ずつ2グループに分かれてラウンドロビン方式で争われる同大会。勝ち上がりによってはラウンドロビンで1度敗れた選手も優勝の可能性もあるほか、ラウンドロビンで戦ったカードが決勝で対戦することもあり、普段のツアー大会とは異なったレギュレーションとなる。

今年10月末のロレックス・パリ・マスターズ(フランス/パリ、室内ハード、ATP1000)準々決勝でも対戦し、ジョコビッチが勝利していたこの顔合わせ。対戦成績は2勝2敗で五分の状況だった。

この試合の第1セット、第5ゲームでブレークを許したジョコビッチだったが直後の第6ゲームでブレークバックに成功。タイブレークではファーストポイントでミニブレークされたものの中盤以降はコート上を支配し、最後は強烈なリターンエースで先行した。

第2セットも第1セット同様にルーネに先にブレークされたが、直後の第3ゲームでブレークバック。再びタイブレークに入ると、今度はルーネに圧倒されセットカウント1−1に追いつかれた。

ファイナルセット、第2ゲームでこの試合初めて先にブレークしリードしたジョコビッチだが、第3ゲームでは2度のダブルフォルトなどもありブレークバックを許してしまう。ジョコビッチはこのゲーム終了後ラケットを2本折り、会場からブーイングを浴びた。しかしその後は安定したプレーを取り戻すと、第6ゲームではロングラリーの末にルーネのフォアハンドの強打がアウトとなりブレークに成功。そのリードを守り切り3時間4分の熱戦を制した。

試合後の会見では8度目となる年間最終世界ランク1位になることが決まったこと、そして最終戦Nitto ATPファイナルズ7度目の優勝に向けてスタートを切れたことについて語った。

「とても意味のあることだよ。コート上では、たくさんの感情が渦巻いていたね。今夜の試合に勝って、背中についていたサルから解放されたかったんだ。パリで勝って、ランキング的にもかなりいい位置につけたし、トリノでは1勝すればいいと思っていた。大きな目標は達成できたよ」

ルーネの対戦については「すべてが必要だった。第1ゲーム、最初の数ポイントで彼がベースラインからショットを放ったとき、僕には厳しい試合になると思ったよ。この試合に勝ちたかったら、本当にハードに働かなければならなかった。彼はボールとのフィーリングも良かったしキレもあった。とてもアグレッシブで、どのショートボールも入ってきたし、サーブもすごかったね」と20歳の若者を称賛した。

「彼(ルーネ)のプレーは素晴らしかったと思うよ。でも、全体的に見れば勝利は勝利なんだ。とても感動的な勝利だったし、今夜の試合の重要性はわかっていた。第2セットのタイブレークはひどかったけど、ファイナルセットはとてもいいプレーができたと思う」
同日にはグリーングループのもう1試合も行われ、第4シードのJ・シナー(イタリア)が第6シードのS・チチパス(ギリシャ)を6-4, 6-4のストレートで下し勝利している。

<Nitto ATPファイナルズの組合せ>

【グリーングループ】
N・ジョコビッチ:1勝0敗
J・シナー:1勝0敗
S・チチパス:0勝1敗
H・ルーネ:0勝1敗

【レッドグループ】
C・アルカラス(スペイン)
D・メドベージェフ
A・ルブレフ
A・ズベレフ(ドイツ)