北陸新幹線の金沢駅ー敦賀駅間の開業が、約3か月半後の2024年3月16日と迫ってきました。開業まで数回にわたり、北陸新幹線に関連するニュースや北陸各県へのお出かけ情報などを「コラム」にてお伝えしていきます。

魅力的なツアー創成のための取り組み「冬の北陸美食フェア」

第1回目の今回は、国内の旅行会社などを招いて開催された「冬の北陸美食フェア」のレポートを通じ、北陸の食の主役「カニ」をご紹介します。

このイベントは、北陸地域の食の魅力をPRし冬季の誘客に繋げることを目的に、富山・石川・福井県や各県観光連盟、JR西日本金沢支社などでつくる「北陸三県誘客促進連携協議会」等が主催し、今回で第8回を迎えるイベントです。旅行会社の販売担当者などを招いて、冬に旬を迎える北陸のブランド食材のプレゼンテーションや試食会を行うとともに、北陸新幹線開業に向けての情報発信を行います。

首都圏を中心とした旅行会社の関係者を招いて開催されました

食材プレゼンテーション&試食会

まずはJR西日本や各県の観光集客の担当者から、北陸新幹線開業に向けた現状報告や開業後のメリットの紹介などが行われた後、参加した3県それぞれの「食」に関するプレンテーションなどが行われ、その後はパフォーマンスと試食会という流れで開催されました。

寿司職人が、会場で新鮮な北陸の食材で寿司を握ってくれます
「ぶりの1本解体ショー」のパフォーマンスが行われました

北陸の3県、富山、石川、福井はともに日本海に面しており、年間を通じて様々な海産物が有名です。身に脂がのっている冬に捕れる「寒ブリ」は、冬の時期の北陸では是非味わってほしい逸品です。富山県の氷見漁港や石川県の能登半島のものが有名です。

解体ショーで捌かれたばかりの新鮮な「ブリの刺身」脂がのってます
新鮮なぶりを使った「ブリしゃぶ」 とろけるような美味しさです

冬の北陸の”食”の王者は やはり「カニ」!

北陸地方の冬の海産物の中でも特に有名なものが「カニ」です。寒い時期になると全国各地から「カニを食べに行く」という目的のために、多くの人々が「北陸」への旅行をしています。この北陸新幹線「金沢〜敦賀間」の開業を契機に、更にカニが目当ての旅行が増えていくように、各県や旅行会社などが様々な施策を考えていくこととなります。

富山県に面する富山湾は、標高3,000m級の立山連峰から水深1,000mの海底まで一気に下りる高低差4,000mという地形にあり、「天然のいけす」ともいわれるように様々な種類の海産物が沖に行かなくても捕獲ができるという特殊性を持った場所です。富山湾の紅ズワイガニで一定基準を満たしたものは「高志の紅(あか)ガニ」というブランドで取引されています。

石川県は、能登半島の周囲に長い海岸線が続き、険しい岩礁や豊かな藻場などが変毛に富んだ海底地形が、多種多様な魚介類の生息の場となっています。石川では、県産の雄のズワイガニは「加能ガニ」という名で青色タグが付けられて流通しており、その中の最高峰「輝(かがやき)」は、2021年にデビューして初セリでは500万の値が付きました。また、北陸地方でとれたメスのズワイガニは「香箱カニ(こうばこがに)」と呼ばれ、お腹の中にある外子(卵)と、甲羅の中にある内子(未熟成卵)、そしてかに味噌の組み合わせにより他のカニでは味わえない旨さを感じる逸品となっています。

福井県の漁港に水揚げされる雄のズワイガニである「越前がに」という名称は、全国に先駆けて1997年からカニにタグを取り付けるブランド化を行ったことで、大変有名です。全国で唯一の皇室献上ガニでもあり、明治43年12月に越前町(旧四ヶ浦町)で獲れた越前がにを皇室に献上したという記録が残っているそうです。

メスのズワイガニ「香箱蟹」 カニの身と外子(たまご)と内子(未成熟なたまご)、そしてカニ味噌の組み合わせが絶品
石川県の「加能ガニ」 たっぷり詰まった身は繊細な味わいで、濃厚なミソは極上の味!
「富山湾鮨」 富山湾で獲れたカニ、白えび、寒ブリです
福井県「越前がに」の かに刺し。刺身ならではの甘さが味わえます
石川県「橋立ガニ」 オスのズワイガニ 加能がに の中でも、加賀市橋立漁港で水揚げされたものです
「香箱がにちらし」 たまごのプチプチ感がたまりません

北陸のカニを一度に堪能できるイベントでした。それぞれの旅行会社が、新幹線とカニなどのグルメ、観光名所、宿泊などを組み合わせた、様々な年齢増に向けた旅行商品を開発し、提案・販売をしてくという事になります。ここからは、北陸新幹線の金沢〜敦賀間の開業に関しての基本情報をお伝えします。

北陸新幹線 2024年3月16日の延伸開業

北陸新幹線は、東京を起点として、長野、上越、富山、金沢、福井等の主要都市を経由し、京都、大阪へ至る延長約700kmの整備新幹線です。東京〜上越妙高間はJR東日本、上越妙高〜新大阪間はJR西日本と、区間によってJRの2社が営業主体となります。

1998年の長野オリンピック直前となる1997年10月1日に東京〜長野間(新規開業区間は高崎〜長野間)が開業し、当時は「長野新幹線」と呼ばれていました。2015年3月14日に、長野駅〜金沢駅までが延伸開業した際に、「北陸新幹線」という呼称に統一されました。そして今回、北陸新幹線の延伸区間として、金沢駅〜敦賀駅の開業日が2024年3月16日に決定し、東京から福井県までが乗り換えなしでアクセスができるようになります。

北陸新幹線 2024年3月開業区間 画像:福井県

3月16日の開業により、東京〜福井までの最速到達時間は、今までよりも36分短縮されて「2時間51分」と、3時間を切る時間での移動が可能になります。大宮駅からは、約2時間半程度となる見込みだそうです。

また、関西・中京地区から金沢・富山までのアクセスも敦賀駅で新幹線に乗り換えることで大幅に短縮され、大阪ー金沢間が最短で2時間9分(22分短縮)、大阪〜富山間が2時間35分(29分短縮)で結ばれることになります。

東京から福井県内まで乗り換えなしのアクセスが実現 関西や中京地域から金沢・富山へもぐっと近づきます (フェア資料より)

また、北陸の3県の主要都市間の移動に関しても、今までよりも大幅に短時間での移動が可能になります。例えば、週末土日の1泊2日や、金曜夜からの2泊3日で、3つの県を移動しながら周遊する旅行も、今までより手軽に企画をすることができるようになります。

北陸の県庁所在地の3都市間が、約45分で結ばれます (フェア資料より)

今後は、現在申請をしている新幹線運賃の正式決定や、新幹線ダイヤなどの決定を経て、いよいよ3月の延伸開業をむかえるという流れになります。今回開催された、「食」イベント「冬の北陸美食フェア」などを参考に、様々な年齢層やターゲットに向けて、北陸のいろいろな場所を周遊するツアーなど、新しい商品が開発されていくことになると思われます。

今回試食をした料理の数々  (北陸新幹線の写真:hnamasute / PIXTA)

今回は、2023年の「冬の北陸美食フェア」の模様などをお届けしました。2024年3月16日まで継続的に、北陸各県の旅の情報などをコラムにてお伝えしていきます。

(写真:鉄道チャンネル)