ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」。5月3日(月)から6日(木)の4日間は、『しんどー相談室』と題し、パーソナリティのさかた校長とこもり教頭が、10代リスナーの「今、正直しんどいです」という話を聞いています。5日(水)の放送では、“自分の性別に違和感がある”と語る16歳のリスナーと電話をつなぎました。



ーーこのリスナーのメッセージ
【自分の性別に違和感がある。生物学上は女だけど男の心を持っている。「かわいい」と言われても嬉しくなくて、逆に気持ち悪い。親にも友達にも相談できない。どうすればいいの?】

さかた校長:もしもし! 書き込みを読ませてもらったよ。こういうことに気づいたきっかけはあるの?

リスナー:きっかけ……ってほどではないんですけど、体がどんどん成長していくにつれて、「この体は自分じゃないな」みたいな。

さかた校長:それは、いつぐらいのこと?

リスナー:中学校2年生から3年生ぐらいのときです。

さかた校長:そうか。生活のなかで気になることはある?

リスナー:みんなのファッションが女の子のかわいい系になっていくけど、そういう話についていけなくなったりしています。

こもり教頭:学校の制服はどうしているの?

リスナー:スカートです。1コ下の学年から女子にもズボンが登場して、うらやましいなと思っています。

さかた校長:そうか。やっぱりズボンのほうがいいの?

リスナー:そうですね。“女”という目で見られるのに抵抗があるので。

さかた校長:私服ではどういうファッションをしているの?

リスナー:ズボンをはいて、なるべく体のラインが見えないように、という感じです。

こもり教頭:私服に関しては、好きなファッションができているの?

リスナー:そうですね。



さかた校長:中2くらいから気づき始めた……という話は、周りの人にはしていないの?

リスナー:まだ話せていないです。自分が傷つきそうで。

こもり教頭:「何で?」って聞かれそうだから?

リスナー:「何でそういうふうに思うの?」、「あなたは女なんだよ」って言われたら、何も言えなくなるので。

さかた校長:そうだなぁ。そんな根本的なことを言われても、どうしようもできないもんね。

リスナー:はい。

こもり教頭:それは、自分も傷つくし相手も傷つけちゃうんじゃないか、とか考えちゃう?

リスナー:考えますね。話を聞いた子が、自分の中にとどめておくのも難しいだろうなと思うし。自分が逆の立場だったら、どう反応したらいいのかな? みたいに思うのかなって。

こもり教頭:相手の子に思いを背負わせちゃうってことか。

リスナー:はい。

さかた校長:生活していく上で、目線や言葉を受けることはあるの?

リスナー:そんなにはないですけど、「スカートはかないの?」とか「メイクしないの?」って言われることはあります。「これが自分なんだよ」みたいに話していますけど。

さかた校長:そうか。そういう部分での自分の気持ちを、伝えてはいるんだね。

リスナー:はい。「これが自分だよ」というのは、最近言えるようになって。それまでは「そうだね……はいてみようかな」みたいに言っていたんです。でもそれは自分を殺しているようで、それが怖くなって……ちょっと自分を出していかないと、自分がどんどんダメになっていきそうだなと思って。

さかた校長:うん。でもこのままじゃいかんと自分で考えて、新しい行動に踏み出したわけやろ? これは、とてつもなくすごいことだよ。

リスナー:ありがとうございます。

さかた校長:周りにも言えてないなかで、俺たちに伝えてくれたことも本当にすごいし、すげえ嬉しいよ。

こもり教頭:心の中にある言葉を外に出すのって、難しいことだしね。言葉にしてここに届けてくれて、本当に嬉しく思うよ。

リスナー:ありがとうございます(笑)。



さかた校長:これから先の不安や、何か思っていることってある?

リスナー:将来、就職とかするときに、日本はまだ性別の選択欄があるじゃないですか。どっちを選べばいいのかな? みたいな。

こもり教頭:そうだなぁ。

さかた校長:う〜ん……本当は本人が思っていることが全てだから、何かで区別するということに対して、それが絶対とは思わんけど……。現実問題として、そういうことを選択しなきゃいけないことがあるからなぁ。学校でそういうことを書かなきゃいけないときは、どういう気持ちになっているの?

リスナー:気持ちは……一言で言うと「嫌だな」と思います。

さかた校長:うん……毎回、そういう気持ちが生まれちゃうってことだもんね。

リスナー:はい。

こもり教頭:ちょっと本当の自分にウソついてる、みたいな嫌さなのかな?

リスナー:そうですね。

さかた校長:それはなぁ……しんどいよなぁ。親御さんにも言えてないんだよな?

リスナー:まだ言えてないですね。

さかた校長:ずっとズボンをはいたりしていることで、欠片みたいなものは伝わったりしているのかな?

リスナー:まだ察してくれてはいないです。

さかた校長:そうか……。

こもり教頭:うん……掲示板の書き込みを一つ紹介します。

【私は体は女だけど、そのときによって性別が変わります。男女なんて関係ない。その人それぞれの性別があって、服装も何も自由だ!】

さかた校長:勇気を出して伝えてくれたことで、同じように思っている子たちが声を出せたんだね。

こもり教頭:……だし、教頭も校長も職員(スタッフ)も生徒(リスナー)も、「変だな」って思ってないよ。むしろ“自分”というものをしっかり持っていて、言葉にしてくれたことが素直に伝わってほしいなと思う。だからって「こうしようぜ!」とはなんないけど……さっき校長が言ったみたいな欠片を、どうにかできないかな……って思ってる。

リスナー:はい。

さかた校長:今回話したことで、俺たちは区別とか関係なく、人間としての魅力に気づくことができた。まだまだ足りないと思うけど、話すことでわかることがめちゃめちゃあったし、もっと知りたいと思うようになったしね。もっと話し合いたいと思った。

リスナー:(笑)。

さかた校長:この機会を作ってくれたのは、間違いなく君の勇気だからね。

リスナー:ありがとうございます。

こもり教頭:すげぇかっこいいよ。もっと君と話したいし、君のことをもっと知りたいと思っている……聞かせてくれるか?

リスナー:はい!

さかた校長:ありがとうな。

リスナー:こちらこそ、ありがとうございます!


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聴取期限 2021年5月13日(木)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
放送日時:月〜木曜 22:00〜23:55/金曜 22:00〜22:55
番組Webサイト ⇒ https://www.tfm.co.jp/lock/