ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」。11月23日(月)から26日(木)の4日間は、『しんどー相談室』と題しつらいことや悩みを抱える10代の声に耳を傾けます。初日のテーマは「不登校でしんどい」です。パーソナリティのさかた校長とこもり教頭が、さまざまな理由で学校に行けなくなってしまったリスナーと電話をつなぎ話を聞きました。そのなかから、中1の女性リスナーとのやり取りを紹介します。



さかた校長:今日は、いま学校に行けていない生徒、学校に行くのが「しんどいな」と思っている生徒、そんな君の声を聞かせてほしい。

こもり教頭:今年は、そもそもコロナの影響で学校に行けない日が続いたじゃないですか。そんななかでオンライン授業を受けた生徒も多いと思うけど、そこから普通の授業に戻ったときに行けなくなった人もいるんじゃないかな。

さかた校長:そうだね。自分の家や部屋からなら、安心して授業を受けられた生徒もいただろうね。

こもり教頭:オンラインの授業すら、しんどかった生徒もいるかもしれないよね。コロナのせいで、いままでには無かったストレスを感じている生徒もいると思うんです。

さかた校長:そうだよね。文化祭とか日常のささやかな楽しみも奪われてしまって、学校に行くのが楽しくない、と思った生徒もいるだろうね。今日はそんな生徒と話をしていきます。


――中1の女性リスナーが不登校になった理由
『小学校5年生のときに転校した先の学校で一部の女子から仲間はずれにされ、6年生のときには男子から外見の悪口も言われ学校に行きづらくなりました。今年はコロナの影響で自粛があったせいで、ネガティブに考えるようにもなってしまい、学校がどんどん怖くなり行けなくなりました』

さかた校長:中学に入学してからは、学校に行けてないの?

リスナー:入学式と始業式には行きました。自粛が明けて9月に保健室登校を始めたんですけど、10月末くらいに文化祭がなくなったので代わりにハロウィンパーティがあったんです。その準備で初めて教室に行ったんですけど、周りの目が気になってしまって、そこからまた不登校になりました。

さかた校長:周りの目が気になるというのは、どういう感情になっちゃうの?

リスナー:SNSで“不登校に対する気持ち”というのを見たことがあるんですけど、「イベントのときだけ来るのはおかしい」「私たちは頑張って勉強しているのに、不登校の人は学校に行ってなくてずるい」みたいなことが書いてあったのを思い出して……。クラスの人たちも同じように思っているのかな、って考えてしまって怖くなりました。

さかた校長:それは、クラスの人が書いたわけじゃないんだよね? SNSは本当に当事者が書いているかもわからないし、大げさに書いていることもあるだろうし……。でもそういうのを見ちゃうと、たしかに思っちゃうよなぁ。

こもり教頭:それでなくても自粛期間に自分と向き合って、いろいろ感じたこともあっただろうしね。

さかた校長:学校に行けていない間は、どういうふうに過ごしているの?

リスナー:家では動画を観たり漫画を読んだり……学校のことをなるべく考えないようにしていました。

さかた校長:学校のことを考えると、負のループに入っちゃうのか。

リスナー:はい。制服とか教科書とか学校に関する物をできるだけ見たくなくて、勉強もあまりしていなかったので……そのことをクラスの子が知ったら、嫌な気持ちになるんじゃないかな、と思っていて……。

こもり教頭:SNSで見た言葉を、自分に向けられるんじゃないかと思ってしまうんだね。

リスナー:はい。でも最近は、学校の物を見たくないという気持ちは、なくなってきています。

さかた校長:そうか! 自分のなかで何か変化があったの?

リスナー:学校に行っていないときに、何か行動に移さないといけないと思ったんですけどどうしたらいいのかわからなくて。そのときに小さいころから仲の良かった友達や家族に「大丈夫だよ」と声をかけてもらって、学校の物を見たくないなという気持ちは減りました。

さかた校長:そうか。じゃあ、家族とかには話せているんだね。それで楽になった?

リスナー:一旦は楽になったんですけど……教室に戻りたいという気持ちがあるんですけど、授業を受けるとしても、勉強をしていなかったから周りの人に迷惑をかけるんじゃないかと不安になったりして……。

さかた校長:そうかぁ……思っているような迷惑なんてかからんけどな。

こもり教頭:そうなんだよね。

さかた校長:お前のためにちょっとだけ時間を割こうというのはあるかもしれないけど、そんなことは思わんでいいよ。

こもり教頭:うん。

リスナー:はい……。



――このリスナーの話を聞いて、番組の学校掲示板には以下のような書き込みが寄せられました

【大丈夫です。私の同級生にもイベントだけくる子います。学校に行くことが凄いです。嫌なことあっても助けてくれる子はいます。大丈夫です。(15歳女性)】

【僕は今のクラスで不登校の人が3人います。僕は不登校の人は、しょうがないと思っているし、きてくれたらズルイとは思わないし、来てくれることじたいがすごいと思っています。だから心配しないで、不登校の人は、学校に来て欲しいです!(14歳男性)】


さかた校長:お前の話を聞いて、たくさん書き込まれているけど読んでる?

リスナー:SNSに書いてあったことについて、「そんなことないよ」と書き込んでくれている人がたくさんいて、すごくうれしかったです。

さかた校長:そうだね。むしろ、「なんでそんなことを言うのかな?」って怒ってくれているよね。「周りの目が気になる」とか「勉強が遅れているから迷惑をかける」って言っていたけど、ここしばらく学校で1日過ごしたって日が無いやんか。不安なのは当たり前だし、行ったことだけでもすごいと思うけど……だから、そこで自分を卑下する必要はまったくないからね。

こもり教頭:うん。

さかた校長:お前の不安を解消するひとつの方法じゃないけど、例えば1時間だけ国語の授業を受けるとか……それで漢字の読み書きを習得しました、とかそんなんでいいよ。そういうのを1時間、2時間と増やしていって「今日は給食の時間までいけました」とかね。お前が“学校に行けて良かったこと”を、ちょっとずつ積み重ねて……成功体験というか「よくできたな」と思えることを積み上げていって、最終的には「私、気づいたら、今日普通に1日学校に行けてた!」ってなれたらいいなぁ。

こもり教頭:そうだね。不安というのは絶対にある感情だから、それも大切な心の表現だと思うんだけど……それだけに引っぱられすぎて、学校に行きたいと思っている気持ちに嘘をついてほしくないなと思う。それでまたしんどくなったら、今までの学校に行けて良かったことを思い出して、またその1個目から始めたらいいよ。俺も、一度立ち止まってイチから始めて、また動き出せた経験があるしね。

リスナー:はい。

さかた校長:自分に対しては甘々でいいよ。保健の先生に「おはよう」って言えた、これで“1”ね。まぁ、“10”くらいすごいことだけどね。

こもり教頭:うん。

さかた校長:学校に向かうために、靴紐が綺麗に結べました。これでもいいよ。ちょっとした“良かったこと”を数えていって、「今日は細かいのが100個くらいあったな」とか、そのくらいめちゃくちゃ甘いところから始めたらいいからね。

こもり教頭:うん、そうだね。校長の言葉を聞いてどう思った?

リスナー:勉強についていけないかもしれないから心配とかいろいろあったんですけど、学校に行って少しずつでも頑張ってみようかなと思いました。

さかた校長:うん。めっちゃ少しずつでいいからな!

こもり教頭:大きな一歩なんて踏まなくていいから!

リスナー:はい。わかりました。

さかた校長:話してくれてありがとう。

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聴取期限 2020年12月1日(火)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
放送日時:月〜金曜 22:00〜23:55
番組Webサイト ⇒ https://www.tfm.co.jp/lock/