アーティストの坂本美雨がお届けするTOKYO FM「坂本美雨のディアフレンズ」。1月8日(水)の放送は、ダウン症の書家・金澤翔子さんの母であり、書の師匠でもある金澤泰子さんが登場。子どもの自立について、ご自身が思うことを話してくれました。


(左から)金澤泰子さん、坂本美雨


坂本:現在、翔子さんは1人暮らしをしていますが、「30歳になったら1人暮らしをする」と翔子さんご自身で決められていたそうですね。

金澤:そうです。もう1人暮らしは5年ですね。20歳のころから、みなさんが集まってくださる機会があるたびに「30歳になったら1人暮らしをします」と人前で宣言していたんです。私は1人暮らしはできないと思っていたのですが、周りから「金澤翔子は1人暮らしをすると言っていたけれど、どうなんだ?」と質問があったものですから、やらせなければいけないと思ってしまって。

“やっても1ヵ月ぐらいで戻ってくるだろう”って思いつつ、とりあえずやらせてみたら、今まで続いているんです。家から7分くらいのところにある商店街の真ん中に部屋を借りているのですが、引っ越しは台車でやったんです。

最後に翔子がキャリーバッグを持って玄関を出るときに、私が「翔子ちゃん、行ってらっしゃい」って言ったら、後ろを振り返って「お母さま、『行ってらっしゃい』じゃないでしょう。『さようなら』でしょう」って。「あっ、やる気だな」と思ったんですけど、それ以来全然戻ってこないの。

坂本:えぇ! そうなんですか。

金澤:私が呼べば戻ってくるんですけど、毎日ご飯を1人で作って1人で食べるの。それが翔子の思い描いていた1人暮らしの基本みたいで、必ず自分のご飯を作って食べて、実家へは来ないんです。

坂本:“1人でも生活できるように”というのは、泰子さんが教えこまれたんですか?

金澤:教えていないんですよ。「あなたのお子さんは障がい者ですよ」って告知されたときに、障がい者を子に持つすべての母親が通ってきた道だと思うんですけど、そのときは「この子を立派な何者かにしよう」とは思えないんですよ。「この子が社会に迷惑をかけないように」とか「私がいなくなったあとも、なんとか1人で生きていけるように」ってことだけが問題なんですね。

それを翔子は、たぶん察知していた。“自立することで母親が喜ぶんだろうな”ってことを、小さいころから感じていた。ずっと見ていたんですね。私からはお料理や片付けとかは教えていないんですよ。

坂本:きっと泰子さんが生活のなかで、きっちりとやっていたからですよね?

金澤:(笑)。賢い子です。あと、翔子にはYouTubeといういい武器がありまして。YouTubeでいろんなお料理を覚えているので、(覚えた)レシピ数はすごいです。お掃除なんかもYouTubeで(覚えています)。

子育てって悔やむことが多いけれど、1人暮らしに関しては私のやり方でよかったって思えています。“実は子どもの力ってすごい”ってことを、(世のなかの)お母さんたちに知ってもらいたいんです。“この子にはできない”っていうのは、親側の幻想。やってみたらすごかったの。

坂本:本当に励まされる、強いメッセージですね。

金澤泰子さんの著書「ダウン症の書家 金澤翔子の一人暮らし」(かまくら春秋社)は、現在発売中です。詳しくは金澤翔子さんの公式サイトをご覧ください。

1月13日(月・祝)のゲストは、男女混成5人組バンドのFAITHです。毎回、多彩なゲストとの楽しいトークや素敵な音楽をお届けします。お楽しみに!

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<番組概要>
番組名:坂本美雨のディアフレンズ
放送エリア:TOKYO FMをはじめとする、JFN全国38局ネット
放送日時:毎週月〜木曜11:00〜11:30
パーソナリティ:坂本美雨
番組Webサイト: https://www.tfm.co.jp/dear/