矢野沙織さん、住吉美紀



住吉美紀がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの生ワイド番組「Blue Ocean」。“プロフェッショナルの素顔に迫る”をテーマに、各界で活躍されている素敵な方々をゲストに迎えて話を伺うコーナー「Blue Ocean Professional supported by あきゅらいず」。

8月15日(月)のゲストは、ジャズサックス奏者の矢野沙織さん。今回の放送では、デビュー20周年を目前に控えた矢野さんが、豪華ミュージシャンを迎えてレコーディングした初のプロジェクト・アルバム『House of Jaxx』や、人生の転機について語ってくれました。


矢野沙織さん



1986年生まれ 東京出身の矢野さん。9歳のときにアルトサックスに触れ、14歳のときにアメリカのジャズシンガー、ビリー・ホリデイの自叙伝に感銘を受け、自らジャズクラブに出演交渉をおこなってライブ活動をスタート。アメリカのジャズの名門「サヴォイ・レコード」から2003年9月、16歳のときにプロデビューを飾る。以降、国内外でライブとレコーディングを重ね、2度のグラミー賞に輝いたスライド・ハンプトンをはじめ、ジェイムズ・ムーディ、日野皓正(ひの・てるまさ)さんなど数々のレジェンドたちとも共演しています。2022年6月には、自身初のプロジェクト「House of Jaxx」を本格始動させました。


矢野沙織さん



◆「好きなようにやってみよう」新プロジェクトへの思い

住吉:「Blue Ocean」には7年ぶりのご出演です。その間に、お2人のお子さんをご出産されていたんですよね。2017年に長女、2020年に次女を出産されています。2020年は、コロナ禍で大変だった時期ですか?

矢野:そうですね。助産師さんや医療従事者の方々、保育園や介護関係……人のお世話をする方って本当にすごいなって思わされた妊娠期間でした。


コロナ禍の2020年、2人目のお子さんをご出産された矢野さん



住吉:命の喜びというか嬉しさが身にしみる時期ですよね。今は喜びだけじゃなく、育児に追われてとても大変だと思います。そんななか、2022年の6月にニュープロジェクト「House of Jaxx」を始動されています。どういった志で立ち上げたのでしょうか?

矢野:実は、2019年頃からずっとやろうと思っていたことなんですね。新しい音楽というよりも、自分が今まで聴いていた音楽、ミックスカルチャー、クロスオーバーとかそういうのを好きにやってみようと思ってCDを出しました。

住吉:8月17日(水)にはアルバム『House of Jaxx』をリリースされます。ちなみに、「Jaxx」という言葉はJazzとSax?

矢野:すごい! さすがですね(笑)。Jazzという言葉を伏せたり、ちょっと出してみたり。Saxもですが、「x」っていう文字がいいんですよね。

住吉:「x」は、解を求めていく象徴だったりもしますしね。

矢野:素晴らしい。まさにそういうことです。

◆14歳で、ライブの出演を交渉

住吉:矢野さんにとって、「人生の転機だったな」と思うことってありますか?

矢野:最初にライブ活動を始めたのが14歳の頃で、そのことが今のお仕事につながっているので、それが転機だったなと思います。あとは子どもを産んだときですね。

住吉:14歳でライブ活動を始めたのは、どういうきっかけで?

矢野:ビリー・ホリデイという歌手がいまして、彼女の伝記を読んだんです。恵まれない家庭で過ごしていたけど、歌がうまかったので14歳で舞台に立ったら一晩で大スターになった、ということが書かれていました。「子どもでも(ステージに立って)いいんだ!」というか、(活動が)可能なんだと当時14歳の私は感化されて、「ライブハウスに行っちゃえばいいんだ!」と思いました。


矢野さんの人生の転機となったビリー・ホリデイの伝記



住吉:で、行ってみた?

矢野:はい。

住吉:ライブの出演を交渉したんですか?

矢野:それがですね、当時は「うちでは女、子ども(の演奏)はやっていない」というような感じで、やらせてくれなかったんですよ。そんななか、今でもお世話になっている、とても温かいライブハウスが了承してくれたんです。東京・足立区の西新井にある(自家焙煎コーヒーとジャズの店)「カフェクレール」さんだけが「やってみたら?」と言ってくださって。そこに、プロデューサーがたまたま来ていたことがありました。

住吉:それはすごい! まず、14歳でビリー・ホリデイの伝記を読んでいるのがすごいですね!

矢野:あまり娯楽がなくて(笑)。図書館のヘビーユーザーだったんですよ。

住吉:ビリー・ホリデイの本を手にしたってことは、やっぱり音楽が好きだったことが関係しているんですかね?

矢野:そうですね。

住吉:ビリー・ホリデイは44歳の若さで亡くなった伝説的なボーカリストで、人種差別の撤廃を早くから音楽で訴えてきた人でもあります。大人になって、改めてビリー・ホリデイに対して共感したり、自分と重ねたりする部分はありますか?

矢野:当時、(私は14歳のときに)「女、子どもは……」っていう言葉を直接受けましたから。日本にいると、人種差別をあまり体感してこなかったけど、「私は女なんだ」っていうことを(当時そう言われたことによって)よくも悪くも自覚したんですよね。大人からの言葉で認識せざるを得なかった出来事でもありました。

住吉:なるほど。その経験は今でも糧になっていますか?

矢野:もちろんです。それが強さにもなっていますけども、「こういうことを若い人に言うのは止めよう」という気持ちも当然あります。

住吉:管楽器って男性プレイヤーのほうが多いんですかね?

矢野:多いですね。ただ、女性のプレイヤーも(今では)かなり増えました。

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矢野さんは、10月20日(木)に東京・丸の内コットンクラブでアルバム『House of Jaxx』のリリースライブを開催予定です。「矢野沙織 “House of Jaxx” Release Live at COTTON CLUB」の詳細は公式Webサイトをご確認ください。

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聴取期限 2022年8月23日(火)AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:Blue Ocean
放送日時:毎週月〜金曜9:00〜11:00
パーソナリティ:住吉美紀
番組Webサイト:http://www.tfm.co.jp/bo/
特設サイト:https://www.tfm.co.jp/bo/aky/