ラジオの中の学校、TOKYO FM「SCHOOL OF LOCK!」、5月31日(月)は『これって、どう思います?』をテーマに放送。10代のリスナーから募集した、日々の生活のなかでちょっとひっかかってしまったこと、疑問に思ったことについて、パーソナリティのさかた校長とこもり教頭がいっしょに考えていきました。そのなかから、直接電話をつないで話を聞いた高1の女性リスナーとのやり取りを紹介します。



――リスナーの『これって、どう思います?』
【『髪の毛を染めない』という校則があるのですが、私は地毛が茶色なのに先生に「黒く染めてこい」って言われて黒く染めています。これっておかしくないですか?】

――リスナーと電話対談

さかた校長:先生からはどんな感じで言われるの?

リスナー:普通に「染めてきなさい」って。

こもり教頭:髪の色が規定の範囲外だから、ってこと?

リスナー:そうです。

さかた校長:「地毛が茶色なんです」って言ってないの?

リスナー:言いました。でも「校則だから」って感じで……。

こもり教頭:う〜ん……地毛なのにね。染めているわけじゃないのに。

さかた校長:高校に入学してから、ずっと言われているの?

リスナー:ずっと……言われていますね。

さかた校長:そうか〜。(入学から)2ヵ月経って、どういう気持ちになっているの?

リスナー:もう、しんどいです(笑)……不安になるというか。

こもり教頭:どういう不安?

リスナー:自分のことを認めてくれていないんじゃないかというか、自分らしさ……というか。

さかた校長:なるほどね。自分にとっては、髪が茶色いのも個性のひとつだと思っているんだよな。

リスナー:そうですね。

さかた校長:それ、親御さんは知っているの?

リスナー:話はしたんですけど、「仕方がないな」みたいな感じでした。

さかた校長:そうか……。いまは“自分らしさ”を尊重する世の中になってきていて、「ありのままでいいんじゃない?」というのは、いろんな人たち……著名人もスポーツ選手も言ってきているけど。

リスナー:はい。

さかた校長:そんななかで、わざわざ黒く染めるってね。染める料金を出してくれるわけでもないんでしょ?

リスナー:そうですね。

さかた校長:教頭が同じ立場だったらどうします?

こもり教頭:僕だったら、一発目で染めちゃいますね。こういうことが本当に面倒くさいタイプだから、もめることはしたくないんだよね。教頭ならそうするけど、(リスナーの話として聞くと)いろいろ意見もあって。地毛が個性だと思っているのに否定される不安もわかるし、それを認めてほしい気持ちもわかるし。他にも(髪色のように)変えられないものを規制されて対応できないときには、どうするんですか? とか。矛盾することもあるだろうから、学校への不満もあるだろうし。どこの角度で見るかだなって思うけど。

リスナー:はい……。



さかた校長:俺なら「は?」って言って切れちゃうね。「他の人はどうなんですか?」、「これが生まれつきなんで」って言っちゃうのよ。でも変な意地を張っちゃって、それがストレスになることもあったの。

こもり教頭:それも嫌だよね。自分は正当なことを主張しているはずなのに、意地を張って受け入れる体制がゼロになる状況も嫌だし……難しいよね。言い続けたい気持ちもわかるけど、それが正解じゃないときもあるから。

リスナー:はい……気持ち的にしんどいなぁ、って。

さかた校長:そうだよなぁ。

こもり教頭:古いルールは呪いだからね……(笑)。

さかた校長:うん……(笑)。先生も「校則だから」に呪われているよね。生徒の話をしっかり聞いて、前後が分かった上で話しているならいいかもしれんけど。

リスナー:うん……。

さかた校長:これは先生も……先生の立場で言うと、いろんな生徒がめちゃめちゃいて、一人ひとりをピックアップしたら校則自体がめちゃくちゃになっちゃう、というのも踏まえて、言葉足らずやけど「校則だから」とか言っちゃってるのもあると思うんだよな。

こもり教頭:そうだね……。でも自分が「違うよ」と声を上げることで、その校則が変わる可能性もあるよね。自分の自由を勝ち取るために、声を上げることもできるだろうし。俺みたいに、そういうのが面倒くさくて諦めちゃうパターンもあるだろうし。いろんな角度と方法があるし、いろんな道があるから……悩むよなぁ。

リスナー:はい……。

さかた校長:でも、その染めてしまっている黒髪を鏡で見るたびに、「なんかなぁ……」って気持ちがたまるのも……不服やな。

リスナー:はい、なんか悔しいです。

こもり教頭:うん、悔しいよなぁ。

さかた校長:うまく立ち回るヤツもいるんだよ。染めているくせに「これ地毛なんですよ」って言えるヤツ。そういうヤツをやめさせるためなんだけど、真面目なヤツが割を食っちゃうんだよな。

リスナー:はい……。

さかた校長:他の生徒の意見も聞きたいよな。

リスナー:はい、聞いてみたいです。



――リスナーから届いた意見

・うわ、もう全く一緒。入学当初地毛証明書出して、最近また言われ始めて。一昨日泣く泣く黒染めした。自慢の色だったのに。(16歳女性)

・染めるのがダメっていう校則なのに、黒に染めたらそれこそ校則違反になるよね。ほんと謎の校則多い。(18歳女性)

・俺の友達もね、同じことですごく悩んでたよ。その子は染めずに通してたけど、初めのころはすごく悩んでた。1回黒染めをしたりもしたけど、頑張って地毛を通してたよ。昔の風潮がある中で、今の流れもやって来てるからさ! きっと 君の思いが伝わる日が来る!(19歳男性)

・私も地毛が茶色いので、先生よりもあまり関わりのないクラスメイトに「あいつ茶色くない?」みたいな雰囲気を出されたことがあります。なんなら、髪を染めてた人に「あの人より黒いですよ!」って言われたこともあって、嫌な思いをしたこともあります。先生も、個人の事情をもうちょっと見てくれたら良いのになぁ……(17歳女性)

・私のクラスには帰国子女の子がたくさんいるので、髪色が黒じゃない子が普通にいます。校則は髪を染めてはいけない、ってなってるけど、今は多様性とかいろいろなことが言われる中で、地毛の色を認めることは当たり前だと思います。正直、黒に染めなきゃいけないって言う考え古くて、時代にあってないなって思っちゃいます。(15歳女性)

――番組の最後に伝えたさかた校長の言葉

さかた校長:今日ずっとみんなの話や意見を聞いて、それぞれの正しさがたくさんあって。正義という「自分はこう思う」、「こう考えています」があって。でもその正義が正解ではないんだよね。正解なんだけど、正解ではない側面もあって……ひとつじゃないから。場所だったり、国だったり、人間関係だったり……何なら、自分のなかでも時間が経って変わってきたりするし。そんななかで、自分の信念はしっかりあったほうがいいと思う。それでも「ひょっとしたら自分は間違っているかもしれない」と少し思うだけで、周りの人の意見を聴ける余裕が生まれると思うのよ。だから100%自信を持って「私が全てだ」と思うのは、危険なんじゃないかな? と思うけど……。みんなの意見を聞くっていうのがすごい大事なことだと思ったから、周りの意見を聞ける余裕を君たちにも持ってほしいと思う。

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<番組概要>
番組名:SCHOOL OF LOCK!
パーソナリティ:さかた校長、こもり教頭
放送日時:月〜木曜 22:00〜23:55/金曜 22:00〜22:55
番組Webサイト ⇒ https://www.tfm.co.jp/lock/