作家・村上春樹さんと坂本美雨さんがディスクジョッキーをつとめるTOKYO FM/JFN全国38局フルネットの年越し生特番「村上RADIO年越しスペシャル〜牛坂21〜」が、2020年12月31日(木)23:00から2021年1月1日(金・祝)1:00まで放送されました。この記事では、京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥先生を迎えたスペシャル対談(前編)の概要を紹介します。


村上RADIO



番組初・村上さん初の生放送となった「村上RADIO年越しスペシャル〜牛坂21〜」。いろいろあった2020年を締めくくり、明るい気持ちで新年を迎えるべく、大晦日の京都のスタジオから2時間の生放送でお届けしました。今回は、村上さんによる「明るい2021年を迎えるための選曲」や、ゲストに京都大学iPS細胞研究所所長の山中伸弥教授、霊長類学者の山極壽一京都大学前総長を迎えたスペシャル対談をオンエア。また、メッセージテーマ「2020年で一番よかったこと」を募集し、メッセージが採用されたリスナーには、村上さんから特製ラジオネームの“お年玉”がプレゼントされました。

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美雨:山中さんは京都大学iPS細胞研究所所長。2012年にはノーベル生理学・医学賞を受賞されました。春樹さんとはランニング仲間。コロナ後の世界はどうなるのでしょうか。

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村上:今日は、山中伸弥先生をお迎えしています。ラジオネーム「AB型の伊勢エビ」。なんか変なラジオネームを差し上げまして、すみません。

山中:いえいえ、とっても光栄です。このラジオネームで一生、生きていけます(笑)。

村上:良かったです。このまえ、一緒に42.195kmを走ろうと計画していまして、それがだめになっちゃったんです。今年はコロナでマラソンレースがほとんど全部なくなってしまって、仕方がないので自分でマラソンのコースを作って走ろうということになったんですよね……。

山中:本当は東京で少人数で何周も同じところを走る予定でしたが……。だいぶ気合を入れていたんですが、東京の感染者も多くなってしまって。僕らの研究所のルールがありまして、東京に行けなくなってしまいました。一緒に走れなくて、すみませんでした。

村上:僕は37年間連続で、毎年一度はフルマラソンを走ることを続けていたんです。でも2020年はコロナで大会がなくなっちゃって。それが途切れるのは残念だから、自分で42.195kmをきちんと測りまして、山中さんと走ろうと楽しみにしていたんです。

山中:でもその分、同じ時間に大阪の家の近くで「1人フルマラソン」というのを初めて走りました。

村上:僕らは10人くらいで走りましたが、山中先生は1人で走られたんですよね。

山中:こんなことは最初で最後じゃないかと思いますが(笑)。

村上:よく1人で走れましたね。

山中:ええ、東京で春樹さんたちが走っていると思うと、なんだか連帯感がありまして。

村上:なんだか、長距離恋愛みたいですね(笑)。

山中:そうですね、女性だったらもっといいんでしょうけれど。

村上:でも、僕がまだ走っているときに、山中さんはもうゴールインしたという連絡が入りました。

山中:すごく寒い日でしたね。先にゴールして昼ごはんにハンバーガーを食べていました(笑)。

村上:山中さんは50代後半ですよね。いつも不思議に思うんですけど、走るたびにベストタイムが出る山中さんは、ちょっと奇跡的ですよね。

山中:いろいろ雑誌を見ていると、60代で初めて「サブスリー」(*3時間を切るタイム)を出したランナーもいるんです。それを知って、僕も62歳をピークにしようと思いました。62歳まであと4年あるんですが、4年間というのは案外短い。1年が非常に貴重なんです。今年はとんでもない1年で、走る目標がなくなってしまいましたが、目標なしで練習するのはかなりつらいものです。

村上:僕は30歳過ぎに走り始めて、ピークが43歳ぐらいでした。

山中:3時間30分を切っておられましたよね。

村上:そうなんです。走り始めて10年くらいでピークが来るのかもしれません。山中先生が本格的に走り始めたのは何歳ですか?

山中:マラソンを再開したのが49歳だったので、あと1年あります。だから、早くコロナが収束して、マラソン大会が復活してもらわないと、ピークを逃しちゃうかもしれないです。

村上:僕は「コロナ、来るな」という標語をつくったんですけど、あまり役に立ちそうもないですね。来るな、と言っても来ちゃうわけで。

山中:いえ、その標語は役に立ってほしいですね。この冬、まさに頑張りどころですから。
春樹さん、ぜひその標語をあちこちで広めてください。

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▼2月14日(日)開催! 村上春樹さんのイベント「MURAKAMI JAM」オンライン配信チケット好評発売中▼

2021年2月14日(日)に開催される、作家・村上春樹さんが中心となってお届けするイベント「村上春樹 produce MURAKAMI JAM 〜いけないボサノヴァ Blame it on the Bossa Nova〜supported by Salesforce」特設サイトが公開されました。TOKYO FMのパーソナリティ陣による特別コメントや、大西順子さん×小野リサさん×坂本美雨さんのスペシャル対談など、今しか見られないコンテンツが盛りだくさんです。

「MURAKAMI JAM〜いけないボサノヴァ Blame it on the Bossa Nova〜 supported by Salesforce」オンライン配信チケットは現在発売中。配信時間は2021年2月14日(日)19:00から。



■前売り券:3,500円(税別)(※2月13日(土)23:59まで販売)
■当日券:4,000円(税別)(※2月14日(日)0時以降<日本時間>)

英語字幕付きオンライン配信チケットは、
■前売り券:4,000円(税別)(※2月16日(火)23:59まで販売)
■当日券:4,500円(税別)(※2月17日(水)0時以降<日本時間>)

配信時間は2021年2月14日(日)19:00から予定(※変更可能性あり)。
配信後1週間アーカイブ視聴が可能です。

チケット販売については、こちらの公式ページもご覧ください。

<ライブ概要>
公演名:「MURAKAMI JAM〜いけないボサノヴァ Blame it on the Bossa Nova〜 supported by Salesforce」
配信日時:2月14日(日)19:00〜
司会:村上春樹、坂本美雨
ゲスト:大西順子(音楽監督)、小野リサ、村治佳織 ほか
スペシャルゲスト:山下洋輔
主催:TOKYO FM
特別協力:Salesforce
制作協力:DNP大日本印刷
公式サイト:https://www.tfm.co.jp/murakamiradio/jam/