青木源太と足立梨花がパーソナリティをつとめ、暮らしに役立つ情報や気になるトピックを深掘りしていくTOKYO FMの番組「青木源太・足立梨花 Sunday Collection」。9月26日(日)の放送では、環境省 動物愛護管理室長の野村環(のむら・たまき)さんに、「動物愛護の現状や飼い主のモラルとマナー」をテーマに話を伺いました。


(左から)野村環さん、足立梨花、青木源太



◆動物愛護管理法改正のポイントを解説
2019年の1年間に自治体が引き取った犬と猫の数はおよそ8万6,000頭。そのうち5万3,000頭ほどは、飼い主が見つかって返還されたり新しい飼い主に譲渡されたりしているものの、どうしても譲渡に適さない犬や猫は、やむなく殺処分されているのが現状です。ペットは私たちの心を豊かにしてくれる一方で、同年度では引き取ったうちのおよそ4割にあたる3万2,743頭もの犬と猫が殺処分されています。

それでも自治体が引き取る犬や猫の数や殺処分される数は、「さまざまな取り組みによって、この数十年で大きく減少した」と野村さん。「国民のみなさんの意識が変化して、“一生をかけてきちんと飼うべき”という考え方が浸透してきました。また、飼い主がいない犬や猫には、新しい飼い主を見つける譲渡の活動が盛んになっています」と話し、飼い主に守ってほしいモラルとマナーの7ヵ条を紹介します。

【飼い主に守ってほしいモラルとマナーの7ヵ条】
その1.動物の習性などを正しく理解し、最期まで責任を持って飼うこと。
その2.悪臭や鳴き声などの迷惑や、噛みつきなどの危害の発生を防止すること。
その3.災害に備えること。
その4.むやみに数を増やしたり、繁殖させないこと。
その5.動物による感染症の知識を持つこと。
その6.動物が逃げたり、迷子にならないようにすること。
その7.所有者を明らかにすること。

ちなみに、その3の“災害に備える”について、野村さんは「動物用の餌や水を備蓄しておくこと、そして、動物と一緒に避難訓練に参加していただくと良いと思います。ケージやキャリーバッグに入ることを嫌がらないようにしつけておくことも必要」と例を挙げ、「こうした準備を日頃からしておくと、スムーズに避難ができる。また、実際に災害が起きた際は、安全を確保しながらペットと一緒に避難する“同行避難”を勧めています。命を守るためにも、必ず一緒に避難してもらいたい」と強調します。

そして、その7の“所有者を明らかにすること”については、「飼い主さんには、迷子や盗難、災害時の行方不明に備えて、動物に迷子札などを装着してもらうようにお願いしています。これがあると飼い主の元に戻れる確率が格段に高まる」と言います。

その施策として2019年に動物愛護管理法が改正され、ブリーダーやペットショップなどで販売される犬や猫については、マイクロチップを装着することに加え、所有者である飼い主の情報を環境省のデータベースに登録することが義務化されました。

この仕組みがスタートするのは2022年6月1日(水)からです。なお、友達や保護施設などから犬や猫を譲り受ける場合や、現在飼っている犬や猫へのマイクロチップの装着は“努力義務”とされており、装着していない場合に法律違反になることはありません。そのほかには、例えば危険な動物を飼育・保管することへの規制強化や、動物虐待に対する罰則の引き上げなどがおこなわれました。

今回の法律改正について野村さんは、「不適切な飼育をする事業者を取り締まる狙いも背景にある。このことは、動物取扱業者はもちろん、そういった事業者を利用する私たち消費者も重く受け止めなければならない」と指摘します。

さらに、今後の課題として「不適切な飼育から保護された犬や猫、あるいは繁殖を引退した犬や猫の次の活躍の場を考えていく必要があります。さらに、殺処分を減らしていくためにも、保護犬・保護猫の譲渡をより進めていく必要がある」とも。

◆保護犬・保護猫の譲り受けも選択肢として検討を
新たにペットを迎えるには、ペットショップやブリーダーから購入する以外にも、自治体の動物愛護センターや民間の動物保護団体から譲り受ける“譲渡”という選択肢があります。

保護犬や保護猫の多くはすでに成長しているので、“飼育が難しいのでは”と思われがちですが、「“子犬・子猫のうちから飼わないと懐かない”ということはありません。大人の犬や猫は、その性格や成長後の体のサイズなどもわかっている場合が多いので、自分のライフスタイルや家族の構成、どういう関係性を築きたいかまでマッチングすることができる」とメリットを挙げます。

ただし、保護犬や保護猫のなかには、「健康に不安がある子や、人やほかの犬や猫とうまくつきあえない子、慣れるまでに少し時間がかかる子もいます。そういった子を迎え入れるときには、“自分が本当に最期まで飼うことができるのか”“日々のケアをしてあげられるのか”をよく考えて判断することも大事です」と補足します。

動物の収容過程や譲渡までの流れは、動物愛護センターや動物保護団体によって異なりますが、譲渡を受けたい方に少しでも安心してもらえるように、それぞれの自治体や保護団体ではさまざまなケアをおこなっています。

例えば、犬や猫の引き取りや収容した際、まず健康チェックをおこないます。その後、個体ごとによく観察し、気質や性格などを確認して社会に適応するように基本的なトレーニングを実施します。トレーニング終了後は譲渡希望者を募り、譲渡を受けたい方の環境やほかの家族の同意の有無、ペットが飼える生活であるかなどを確認したうえでマッチングをおこない、引き渡しに至ります。

あらためて、野村さんは「ペットは、私たちの心や暮らしを豊かにしてくれます。ともに幸せに過ごせるように、命を預かる立場として大切に飼育し、愛を持って接してください。また、ペットを新しく迎え入れることを検討されるときは、ぜひ保護犬・保護猫の譲り受けという選択肢も考えてみてほしい」と呼びかけました。

足立は、2022年6月1日(水)から施行される犬や猫への“マイクロチップ装着の義務化”について「ちゃんと装着して迷子になることがないようにしてほしい」と強く望みます。青木は「ペットを新しく迎え入れることを検討するにあたって“保護犬・保護猫を譲り受けること”を選択肢に入れてほしい」と話していました。


(左から)青木源太、足立梨花




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聴取期限 2021年10月4日(月) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:青木源太・足立梨花 Sunday Collection
放送日時:毎週日曜 7:30〜7:55
パーソナリティ:青木源太、足立梨花
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/collection/