笹川友里がパーソナリティをつとめるTOKYO FMの番組「DIGITAL VORN Future Pix」。この番組では、デジタルシーンのフロントランナーをゲストに迎え、私たちを待ち受ける未来の社会について話を伺っていきます。8月21日(土)の放送は、HOMMA, Inc.のファウンダーでCEOの本間毅(ほんま・たけし)さんをゲストに迎え、お届けしました。


(左から)笹川友里、本間毅さん



1974年生まれ、鳥取県出身の本間さんは、学生時代に起業したスタートアップを経て、2003年よりソニーでネット系新規事業の開発や事業戦略に従事。2008年よりアメリカに赴任し、電子書籍事業のビジネス戦略などを経て、2012年に楽天株式会社に入社。執行役員として、デジタルコンテンツのグローバル事業戦略を担当。2016年に楽天を退社し、同年にシリコンバレーにてHOMMA, Incを創業しました。

HOMMA, Inc.は、アメリカで主に2つの事業を展開しています。1つは、自分たちで土地を目利きし、設計して建てた住宅を販売する建売住宅事業。もう1つは、IoT(モノのインターネット)やAI(人工知能)の技術を活用し、より快適な生活を実現する住まい「スマートホーム」の事業です。

◆アメリカの住宅市場に参入したきっかけ
アメリカでは“家を改修しながら住む”という風習があるため、アメリカの住宅マーケット事情は、「全体の流通量のうち9割が中古。つまり、新築が1割しかないので、家がどんどん入れ替わっていかない」。しかも、その数少ない新築のうち、およそ8割は建売住宅で「自分の設計で作るような注文建築はほんのわずか」とも。

本間さんがアメリカでの生活をスタートさせたシリコンバレーでも、世界有数のIT企業やグローバル企業が数多く密集する“イノベーションの聖地”と呼ばれていながら、住宅はテクノロジーやイノベーションとはほど遠く、遅れている現状を目の当たりにし、「そんな現状を変えたくて“自分たちで家を作ってしまおう”ということでスタートした」と起業のきっかけを語ります。

学生時代に起業したスタートアップを約8年経営したのち、有名企業で経験を積んだ本間さんとはいえ、住宅市場はいわば“門外漢”。また、1度目の起業では、多くのことを学んだものの、苦労が多く“2度と起業はしない”と心に決めていたそう。

しかしながら、楽天時代に現地のスタートアップの経営者やベンチャーキャピタルなど、さまざまな人たちと接する機会に恵まれ、「起業して10年も経たないようなスタートアップ企業が、世の中を変えていくさまを間近で見てきたので、(住宅市場であれば)“世の中の役に立つのではないか”と思った」と振り返ります。

そんな思いで臨んだアメリカでの挑戦は、「逆に“この業界はこうだ”という固定観念がないので、その業界ではやらないことをやったり、常識とは違うことができたりすることが強みだった。

非常に優れている日本の建築技術が、国内に閉じこもって海外へ出ていくチャンスがない現状を見ていましたし、そこをアメリカの現状を掛け合わせていけば、“なにか新しいことが起きるんじゃないか”という期待もあった」と語ります。

◆コロナ禍が追い風に!?
HOMMA, Inc.が手がけたプロトタイプ住宅「HOMMA ONE(ホンマ ワン)」について、本間さんは「延床面積が大体370平米ぐらいの2階建てで、極めてモダンなデザインで未来的。そこに照明、空調、セキュリティなどすべてスマート化したものを、最初からビルトインしたもの」と説明。写真を見た笹川も、そのあまりの重厚感に「見るからにフルスペック&ハイスペックな感じ」と驚きの声を上げます。

昨年10月に、約2億円で新築の「HOMMA ONE」を売り出したところ、6日目でオファーが舞い込み、この物件が建っているベニシア市のエリアで過去14年間にあった住宅取引のなかで最高値を更新したそう。コロナ禍で内覧会ができない状況下ながら、幸先のいいすべり出しに、「人の家に対する期待値をどう変えられるかが、大きなチャレンジだと思っているので、これができていけば意外と早く広まっていくのではないか」と期待を込めます。

あらためてアメリカの住宅事情について、中古物件が多いものの、改修しながら住んでいるため「上物の価値は落ちず、むしろ上がる」と本間さん。日本と大きく違うのは、アメリカはライフステージの変化によって10〜15年ほどで住み替えていき、家の資産価値が上がって得た差分を老後の備えとする人も多くいるとか。

また、コロナ禍になった当初は内覧ができない状況が続き、取引件数も落ちたにもかかわらず「今は住宅の価格が値上がりし続けている」と話します。それにはさまざまな要因があるものの、1つは「(コロナ禍)で家のなかで過ごす時間が増えたこと」と分析。

アメリカは日本以上にリモートワークやオンライン学習が進んでおり、「もっと広いスペースがほしい」などのニーズも高まって、それが住宅価格にも影響し、「いま住宅の値段が高くなっていて、売り買いがしにくくなっている」と言います。

そんななか「HOMMA ONE」は、コロナ前に設計した住宅でありながら、リモートワークやオンライン学習のサポートもできるような設計になっており、HOMMA, Inc.にとってはむしろ追い風。「コロナ禍になって、『こういう家がほしかった』という声もあり、いい意味での驚きでしたね」と反響ぶりを語りました。

次回8月28日(土)の放送も、引き続き本間さんが登場。現在建設中のスマートコミュニティ住宅開発プロジェクト「HOMMA X(ホンマ・テン)」の話が聴けるかも!? どうぞお楽しみに!

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聴取期限 2021年8月29日(日) AM 4:59 まで
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<番組概要>
番組名:DIGITAL VORN Future Pix
放送日時:毎週土曜 20:00〜20:30
パーソナリティ:笹川友里
番組Webサイト:https://www.tfm.co.jp/podcasts/futurepix/