2月19日(金)の放送では、草木染めアクセサリーを紹介しました。花やハーブなどの天然素材で染めた糸や生地とで作られるアクセサリー。瀬戸内の自然豊かな島・豊島を拠点に草木染めを手がける、Veriteco(ヴェリテコ)の浅田真理子さんに、その魅力を教えていただきました。

草木染めアクセサリー
植物の秘めた色を引き出す草木染め
植物から色を取り出す草木染め。瀬戸内に浮かぶ自然豊かな島・豊島で、浅田真理子さんはハーブ園や菜園を耕し、そこで育った植物を使って糸や生地を染め、さまざまなアクセサリー作品を生み出しています。
「春、夏、秋、冬と豊島の自然と暮らす、その日々がそのまま作品作りにつながっている」という浅田さんは、デザイン学校を卒業後にアパレル会社、手芸材料店等を経て2007年にVeritecoブランドをスタートさせました。そして、アクセサリー作りを手がけていくなかで、化学染料の色に違和感を覚え、紅茶や玉ねぎなどの自然素材で染めを手がけるようになり、植物の出す“色”に魅せられていきます。
やがて、その染めの原料となる植物も“自分自身で育てるところから始めたい”という思いが強くなり、かつて旅で訪れた瀬戸内の穏やかな風景を思い出し、豊島への移住を決意したそうです。

豊島の風景
豊島で藍染めに取り組んだ浅田さんがこだわったのは、藍の生葉で染める手法。そこから生み出された青の色は、豊島の海や空の色と重なり、まさに“世界に1つだけの青”が誕生します。

タデアイの葉

藍の生葉染め
豊島の四季の色を染める工房。春は島一面に広がるクローバーやよもぎ、ミントなどの柔らかい緑。そして、カモミール、タンポポ、ミモザといった爽やかな黄色が工房で染め上がっていきます。夏の染めに使われるのは、鮮やかな紫の花を咲かせるラベンダー、ヒメジョオン、ビワの葉などの季節の花や植物です。ラベンダーは、咲き始めの花の部分をドライにして使いますが、染めながら香りも楽しめ心身ともにリラックスさせてくれるそうです。

草木染めの刺繍糸(※)
自然を身につける喜びを草木染めで
創作のモチーフになっているのも、豊島で摘んできた花や実などの自然の景色です。季節ごとの花や植物の数だけ浅田さんのイメージは膨らみ、都会では見ることのできないジャガイモやカボチャの花、小さな木の実などもアクセサリーで表現しています。

左:ジャガイモの花のコサージュ、右:カボチャの花のコサージュ

木の実のピアス
また、草木染めの生地に草木染めの糸でステッチや刺繍を施した、手作りの小物たちも世界で1つだけの表情を持っています。たとえ同じ植物で染めても、その年の気候や染める時期によって、色にも違いが生まれます。やがて時間とともに、その色も少しずつ変化していくところも、味わい深く、持つ喜びを感じさせてくれる魅力となっています。

左:ニゲラのポーチ、右:ビロードリボンの刺繍

左:ムラサキツユクサのがま口、右:ビロードリボンの刺繍
都会暮らしのなかでも、花の色を身につけ自然を心に浮かべればきっと元気をもらえるはず。「流行ではなく、季節や自然を追ってもの作りにかかわっていたい」。それが浅田さんの創作の原点となっています。
※を除く本文写真:「Veritecoの草木染め 春・夏・秋・冬・手づくりのあるくらし」(グラフィック社)より
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番組名:NOEVIR BOTANICAL LIFE
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出演:鈴村健一(月〜木曜)、山崎樹範(金曜)、ハードキャッスル エリザベス
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