2019年1月に立ち上げた、トップジュニア育成を目指す『伊達公子×YONEX PROJECT』が、日本テニス協会と大正製薬という新たなパートナーとタッグを組み、今年12月にITF(国際テニス連盟)ジュニア大会を新設することが明らかになった。

 現在「グランドスラム(世界四大大会)・ジュニア予選に出る」ことを目標に掲げ、15歳以下の女子ジュニア4名を1年にわたり指導している元世界4位の伊達公子さん。6月17日に都内で行なわれた記者会見で、「テニスの環境整備ということも自分のやりたいことの1つに入っています。ジュニアたちがシニアの大会へと進む上で、やらなければならないことが私たちの時代よりもたくさんあります。そうしたことを考えた時、やはり大会が必要だと思いました」と語る。

 発表会に同席した日本テニス協会の土橋登志久強化本部長は、「テニス界のすそ野を広げる意味で伊達さんのプロジェクトは欠かすことができないもの。その同じタイミングで大正製薬さんとの話(オフィシャルスポンサー契約締結)が進み、この取り組みが実現しました」とサポートに至る経緯を説明する。
  新設される大会名は『リポビタン国際ジュニア supported by 伊達公子×YONEX PROJECT』。その舞台となる愛媛は「プロになることを決めた高校3年生の時、ジュニア大会ではなく、ITFのポイントが付く一般大会に出場して初めて優勝をしたのが愛媛の大会でした。そしてセカンドキャリアをスタートさせる際にキャンプを張ったのも愛媛だった」と縁のある地区で、自らの名を冠した大会を開かれることに笑みを浮かべる。

 新大会ではゼネラルプロデューサーを務める伊達さん。新型コロナウイルス感染拡大の影響により、今大会が12月に実施できるかは不透明な部分も残す。とはいえ「どんな状況にあっても発展途上にあるジュニアたちから育成の機会を奪うことは避けなければならない」という思いに揺るぎはない。日本国内では8大会目となるITFジュニア大会が無事に開かれることに期待したい。
  なお、17日の発表会の第1部では、伊達さんが「ここまでガチっと(開発に)入って、というのは初めて」と語る、ヨネックスと共同開発したラケット新『ASTREL(アストレル)』の発売が発表された。

 主に30代以上のテニス愛好者に向けた新ASTREL。共同開発する上で伊達さんがこだわったのは、「自分自身がしっかり使えるラケットであり、テニスを長年やってきてテニスのことを色々わかっている人に満足してほしいラケット」であること。

 また性能面では、「私自身、打球感と言う部分にはこだわりを持っていて、『柔らかいけど、球持ちがある』という感覚を失いたくないけれども、『ボールの弾きはいい』という贅沢なことをずっとお願いしていた」という。そうした部分も再現できたと満足している。

 伊達さんの好きな色でもある、ダークネイビーが施されたカラーリングに関しては、何度も試作を繰り返したそうで、「男女を問わず手にとってもらいやすい」仕上がりになっていると自信ものぞかせる。

 今までは観られる側の立場だった伊達さんだが、今度は「自分が開発に携わったラケットを使っている人を外から見てみたい」とラケット開発というプロジェクトを経て、新たな楽しみも見つけたようだ。
 【新設ジュニア大会概要】
大会名:リポビタン国際ジュニア supported by 伊達公子×YONEX PROJECT
カテゴリー:ITF World Tennis Tour Junior グレード5
開催期間:2020年12月2日(水)〜6日(日)
会場:愛媛県総合運動公園
サーフェス:ハードコート(プレクシクッション)
ドロー:男女シングルス 本戦32ドロー
    男女ダブルス 本戦16ドロー

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