年間で最も好成績を残した、21歳以下の若手選手8人が争うネクストジェン・ファイナルズ。トッププレーヤーへの登竜門とも呼べるこの大会で、昨年優勝を果たしたのは、出場選手中最年少である18歳のヤニック・シナーだ。それ以来彼は、今後活躍が期待される次世代スター選手の1人と目されているが、実はつい数年前までテニスより他のスポーツを優先していたという。

「私の育った地域では、最初にやるスポーツは決まってスキーでした」と、シナーはATP公式サイトのインタビューに答えた。5年前までテニスよりもスキーやサッカーに熱中していたそうだ。さらに、7歳の頃は1年間ラケットに触れることすらなかったという。父親に「もう一度(テニスを)やってみよう」と促され、週に2度の練習を再開したが、シナーは「当時は“遊び”という感じだった」と明かした。
  ただ、そのような考えは、13歳の時にリカルド・ピアッティ氏のアカデミーを訪れたことで、180度変わることになる。ピアッティ氏は、ノバク・ジョコビッチやリシャール・ガスケといった、スター選手の指導経験を持つ敏腕コーチだ。シナーは、彼に才能を見出されて以降、テニスだけに情熱を注ぐことを決めた。

「家族や地元の友人、スキーやサッカーと離れてしまうことは簡単ではなかったよ」と話すシナーだが、この決断に後悔はないという。「これは自分の選んだ道だし、僕はテニスを楽しんでいる。今では、決断できて本当に良かったと思っているよ」と明かす。

 シナーは、昨年11月のネクストジェン・ファイナルズを制した後も好調をキープし、今年2月には自己最高位の68位を記録した。活躍を続ける彼だが、今後は若手代表として、テニス選手を夢見る子どもたちへ良い手本を示したいと考えているそうだ。「コート上でもコート外でも、いい人間であることが重要だ。それが僕の一番大切にしていることだよ」と話した。

文●Hustle

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