8月20日(日本時間21日、日付は以下同)。プレーオフのファーストラウンド4日目を迎えたこの日、ウエスタン・カンファレンス4位のヒューストン・ロケッツ(1勝)は、同5位のオクラホマシティ・サンダー(1敗)との第2戦を行なった。

 この試合のロケッツは、自チームが保持する3ポイント試投数のプレーオフ歴代最多記録を更新する56本を放ったものの、ジェームズ・ハーデンは成功率18.2%(2/11)、エリック・ゴードンに至っては10本打って一本も決められないなど絶不調。

 にもかかわらず、ロケッツは第4クォーターに17−0のランを仕掛けサンダーを突き放し、111−98で圧勝を収める。右足大腿四頭筋の肉離れを負ったラッセル・ウエストブルックを欠くなかで、見事にシリーズ2連勝を飾った。
 「俺たちはいいプレーをしていた。今夜はショットがなかなか決まらなかったが、ディフェンス面、特に後半で素晴らしい仕事ができた」

 ハーデンがディフェンス面を勝因に挙げたように、53−59の6点ビハインドで迎えた後半、ロケッツはサンダーをわずか39得点にシャットアウト。ダヌエル・ハウスJr.も「プライドじゃない。これはチームとしてのエナジーなんだ。チームのみんなが素晴らしいエナジーを見せていたよ」と話していた。

 シリーズ成績を2勝0敗としたロケッツは、ハーデンが21得点、9アシスト、3スティールをマークしたほか、ハウスJr.が19得点、9リバウンド、ゴードンは15得点、4アシスト、ジェフ・グリーンが15得点、7リバウンド、PJ・タッカーが14得点、オースティン・リバースは11得点、ロバート・コビントンも10得点と、7選手が2桁得点を奪取。前述したようにハーデンとゴードンの3ポイントが不発ながら、タッカーが4本中4本を記録するなどチーム全体では成功率33.9%(19/56)と持ち直し、ターンオーバーも試合を通じてわずか7本、とりわけハーデンはゼロと、この日のゲームでも上質なボールムーブを展開していた。
 「長い間プレーすることで、チームメイトたちの活躍を必要とするんだ。彼らにいいプレーをしてもらいたいし、ビッグショットを求めることもあるし、オフェンスとディフェンスでビッグプレーを決めてほしいと思うものさ。実際、今夜の俺はいいプレーができていなかった。ショットが決まっていなかったからな。でもチームのみんなが最高のプレーを見せてくれたんだ」

 試合後にハーデンの口から発せられた言葉は自身に満ちあふれ、まるでシリーズ突破を確信しているかのようだった。確かに、現在のロケッツにウエストブルックが加われば、ますます抑えようがないチームになると言っても過言ではない。

 一方のサンダーは、第1戦で9得点に終わっていたシャイ・ギルジャス・アレキサンダーがゲームハイの31得点と復調したが、同じく6得点だったデニス・シュルーダーはフィールドゴール(FG)成功率41.7%(5/12)で13得点とこの日も今ひとつ。クリス・ポールもFG成功率40.0%(6/15)の14得点、ダニーロ・ガリナーリは17得点をあげるも同41.7%(5/12)と低調に終わり、後半で39−58と大差をつけられて2連敗を喫した。
 「別にCOVID-19(新型コロナウイルス)やバブル(リーグによって隔離された開催地)だから、というのが原因なんかじゃない。この敗戦から学んで、まずは1試合をモノにしなきゃいけない。そして俺はもっと活躍しなきゃならない。シンプルなことさ」

 レギュラーシーズン中に高精度なミドルレンジゲームを見せていたポールだったが、この日は約37分のプレータイムで14得点、そしてアシストはわずか2本。攻守で精彩を欠いていたが、次戦でリベンジすることを誓った。

 第4クォーターにロケッツが仕掛けたランについて「俺たちはオクラホマシティが疲れているように見えたから、彼らにプレッシャーをかけ続けただけ」とハーデンが口にしていただけに、サンダーとしては22日の第3戦を前に一度リセットし、フレッシュな状態で真っ向勝負に挑みたいところだ。

文●秋山裕之(フリーライター)