有望な若手選手をどれだけ多くそろえているかがチームの将来を左右する。今回は各球団のU−23、すなわち23歳以下の選手の充実度を、「一軍での活躍度」「個々の選手のポテンシャル」「選手層の厚さ」をそれぞれA〜Dの4段階で評価した上で12球団を格付けし、カウントダウン形式で紹介していく(年齢は9月1日時点)。4位は昨年、村上が大ブレイクを果たしたヤクルト。世代交代の時期を迎え、今後も続々と若手の台頭が期待される。

●東京ヤクルトスワローズ:総合評価4位
活躍度:A ポテンシャル:B+ 選手層:B

●主なU−23選手
村上宗隆    内野手    20歳
奥川恭伸    投手    19歳
濱田太貴    外野手    19歳
高橋奎二    投手    23歳
清水昇    投手    23歳
吉田大喜    投手    23歳
梅野雄吾    投手    21歳
廣岡大志    内野手    23歳
長谷川宙輝    投手    22歳
古賀優大    捕手    22歳
  2017年のドラフトで清宮幸太郎(現日本ハム)の外れ1位で獲得した村上が20歳にして球界を代表するスラッガーに成長。新人王に輝いた前年から打率を1割近くも向上させて首位打者争いに参加するなど、成長の速さは圧巻の一言で、彼の存在がランキング4位という高評価につながった。また、昨年は高校生離れした完成度の高さで評価を集めた奥川を3球団競合の末に引き当てた。村上に続いて奥川も期待どおりに成長して投打の軸が確立されれば、チームの将来はかなり明るい。

 この2人以外にも期待の選手は多い。まだ不安定な面も目立つが、高橋は優れた三振奪取能力を発揮し、ドラフト2位ルーキーの吉田大喜は先発ローテーションに定着。また、17年ドラフト1位の清水、ソフトバンクの育成から加入した長谷川がブルペンで欠かせぬ存在になろうとしている。

 野手では、高卒2年目の濱田が二軍でパワーを発揮して8月に一軍デビュー。近い将来、村上との左右スラッガーコンビ形成が期待される。他にも高卒新人の武岡龍世が早くも一軍デビューを果たして菅野智之(巨人)からプロ初ヒットを記録した。長年、主砲としてチームを支えたバレンテインが抜け、チームの顔でもある山田哲人がFA権を取得する中、高津臣吾新監督の積極的な若手登用策もあってかなり急ピッチで新旧交代が進行している。
  ただ、本当の意味でチームの将来を左右するのは先発投手の育成だろう。前出の清水、長谷川、そして梅野はいずれもリリーフで、よほどの絶対的守護神にでもならない限りはディファレンスメーカーにはなりにくい。ノーヒット・ノーランを達成した小川泰弘がFAを控えていることを考えても、高橋や吉田大喜、奥川を主戦投手に育て上げられるかどうかがカギになる。
  伝統的に高卒先発投手の育成が不得手な傾向があり、奥川も(それほど心配はいらないだろうが)上半身のコンディション不良でノースロー調整が続いている。また、近年を振り返っても、下位指名から主力選手を育て上げる、いわゆる“ドラフト巧者”でもない。それだけに、上位指名で獲得した“金の卵”をしっかり育て上げることがより重要になってくる。

構成●SLUGGER編集部