ITF(国際テニス連盟)は、女子テニスの国別対抗戦である「フェドカップ」を、「BNPパリバ・ビリー・ジーン・キング・カップ」に改名することを発表した。世界的な大会で、特定の女性名を冠したのは初めてのことである。

 この11月に77歳になるビリー・ジーン・キングさんは、1960年代から四半世紀にわたって女子テニス界に君臨。WTA(女子テニス協会)を設立し男女の賞金差是正に取り組むなど、女子テニス界のシステムを変革した選手として、女子スポーツに革命的な影響を及ぼした存在だ。あらゆる形の差別と闘うことに人生を捧げてきた、平等のための世界的な運動家である。

 キングさんはこの改名について、「国を代表してチームの一員になるという感覚に勝るものはありません。テニスの女子ワールドカップに自分の名前を冠することは、名誉なことであり、非常に大きく重い責任です。 我々の仕事は、このビジョンを未来の若い女性たちと共有することだと考えています」と、語っている。
  この国別対抗戦は今年から対戦方式を大きく変更しており、ベスト12の国が一堂に会し、1週間にわたって世界チャンピオンを目指して競い合うことになる。そして2021年からは、この新しい名称の下で行なわれる、「ビリー・ジーン・キング・カップ・ファイナルズ」で、女子チームスポーツ界で最も高額な賞金が授与されることとなる。この金額は男子の「デビスカップ・ファイナルズ」と同額である。

 今回の名称変更は、女子テニスのグローバルな露出と投資を増やす機会にもなったようで、以前からのパートナーであるBNPパリバに、マイクロソフトとマゼラン・コーポレーションが新たなパートナーとして加わることも発表された。

 ITFテニス男女平等委員会委員長のカトリーナ・アダムス氏は、「デビスカップの名前は男性にちなんでつけられたものですから、テニスの女子ワールドカップの名前が女性にちなんでつけられるのは絶対に正しいことです」とコメント。テニス界での男女平等は着実に進んでいる。

文●東真奈美

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