ロサンゼルス・レイカーズとマイアミ・ヒートによるNBAファイナルは、ここまで2戦を終えてレイカーズが2連勝、10年ぶりの優勝にあと2勝に迫っている。

 第2戦でレイカーズはレブロン・ジェームズがゲームハイの33得点に9リバウンド、9アシスト、アンソニー・デイビス(AD)が32得点、14リバウンドを叩き出し、ヒートのディフェンス陣を粉砕。

 ヒートはゾーンディフェンスを多用してレブロンとADのシュートチャンスを減らそうとしたものの、レイカーズはレブロンや控えガードのラジョン・ロンドがポストに入り、キックアウトやドライブ、ジャンパーなど状況に応じたプレーで見事に攻略。両選手は計19アシストを記録しながらターンオーバーはわずか1本と、見事なボール捌きを見せていた。

 レブロンはハイポストやミドルポストで中継役を務めながら高確率なショットを沈めつつ、チームメイトの得点機会も演出。デイビスは持ち前のシュート力を存分に発揮し、リング下、ミドルレンジ、ロングレンジから次々とジャンパーを放り込み、フィールドゴール75.0%(15/20)という高確率を残した。

 さらにこの2枚看板は守備でも抜群の存在感を放っており、ヒートの大黒柱ジミー・バトラーのドライブをストップしてショットを打たせない好守を見せたり、パスコースを完璧に塞ぐカバーディフェンスも光っていた。
  レイカーズの2選手が同じファイナルの試合で32得点以上を奪ったのは、2002年のファイナル第3戦でニュージャージー(現ブルックリン)・ネッツを相手にシャキール・オニール(シャック)が35得点、コビー・ブライアントが36得点を奪って以来、約18年ぶり。

「彼(レブロン)はボールを扱うからコビーで、俺はポストでプレーするからシャックだな」とデイビスは試合後にジョークを飛ばしたものの、2000年代にレイカーズを3連覇へと導いたダイナミックデュオと比較されることについて、レブロンは次のように語っていた。

「高校時代にシャック&コビーを観ていたけど、俺のバスケットボール人生の中であの2人は最も支配的なデュオだと思うね。彼らはコートの両エンドでものすごく支配的なパフォーマンスを見せていた。だから俺とADがあの2人と比較されるなんて、すごく光栄だ」

 ファイナル2戦を終えた時点で、デイビスは平均33.0点、11.5リバウンド、1.5ブロック、レブロンが29.0点、11.0リバウンド、9.0アシストと、申し分ない成績を残している。それでもまだシリーズはまだ終わっておらず、現時点でチャンピオンシップを勝ち取ったわけではない。

「あの2人は間違いなくスペシャルだった。俺たちにとってはベストデュオだと思うね。複数回のチャンピオンシップを手にし、2人ともすごく支配的だった。彼らはゲームを支配したがっていて、偉大な存在になることを望んでいたし、勝ちたがっていた」とデイビスは言う。
  さらに「あの2人は無私無欲で、チームを勝利へと導くべく、ものすごい闘争心を持っていた。その点は俺とレブロンも同じだと思うね。俺たちはともに勝利を欲していて、周囲を取り巻く環境なんて気にしない。勝利のためならどんなことだろうがやってやるという考えなんだ」と持論を展開した。

 ただし、シャック&コビーのデュオはコート上で相手チームを何度もなぎ倒してきた半面、互いのキャラクターの不一致やバスケットボールに対する考えの違いから不仲へと発展し、8年で解散を迎えた。

 その一方で、レブロンとデイビスのデュオは互いを高め合うことに集中している。第2戦の前に、レブロンはデイビスと良好な関係を構築できている要因についてこう話している。

「俺たちは互いのことを妬んだりしない。それが一番の要因だと思うね。俺たちはそれぞれのことを知ってる。ともにベストな存在となるべく、1日1日、コートの両エンドで互いに練習に励んでる。でも互いのことを妬むようなことはないんだ。そこがリスペクトを持って(目標に向かって)一直線に向かうことができている要因だと思う。そして俺たちには限界なんてないのさ」
  攻守両面でリーグ有数の実力を持つレイカーズの2枚看板は、ベストな存在となるべく日々切磋琢磨して高め合っており、両選手が持つ勝利への飽くなき思いがチーム全体にも浸透している。

 結成1年目にして現役最強のコンビとなったレブロンとデイビス。NBA史上屈指のダイナミックデュオと称されるシャック&コビーと肩を並べるためには、複数回の優勝が必須となるが、今季頂点に立つことができれば、両者の評価は間違いなく上昇するだろう。

文●秋山裕之(フリーライター)

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