いよいよ26日に迫った2020年ドラフト会議。各チームの育成状況や弱点を踏まえた上で、「誰を指名するか」ではなく「誰を指名するべきか」という観点からドラフトを展望する。今年は終盤まで優勝争いを演じているロッテ。近年はドラフトで積極的に好選手を獲得しており、今年もその流れに乗っていきたいところだ。

【2020年ドラフトのテーマ】
・投手陣のさらなる世代交代促進
・二遊間&捕手とセンターラインの強化

 井口資仁監督就任後、2018年5位、19年4位、そして今季はついに優勝争いを演じ、球団一体となったチーム強化が結実している様子がうかがえる。以前は即戦力中心の指名が目立ったドラフトも、近年はより将来を見据えた指名が増加している。

 投手陣に目を向けると、先発陣では石川歩や美馬学、救援陣では益田直也や唐川侑己らといった中堅・ベテラン勢に依存しているのが現状だ。若手の台頭も随所に見られるが、さらに世代交代を推し進めたい。
  その点で推薦したいのは、やはり早川隆久(早稲田大)だ。地元・千葉出身で投手としての総合力は非常に高く、今季のドラフト候補全体でもナンバーワンとの呼び声も高い。また、リリーフ候補としては落差の大きいフォークを武器にする宇田川優希(仙台大)のようなタイプを狙いたい。本拠地ZOZOマリンスタジアムは風の影響でフォークが効果的な球種となり、宇田川のようなフォークボーラーが活躍する余地は十分にある。

 野手に目を向けると、センターラインの層の薄さが否めない。中村奨吾、藤岡裕大が二遊間のレギュラーを務めているものの、蓄積疲労からか攻守で不安定なシーンが散見され、また彼らに取って代わるバックアップの選手も心許ない。

 強打の二塁手である牧秀悟(中央大)や強肩遊撃手の元山飛優(東北福祉大)、二遊間両方を守れる器用な中野拓夢(三菱自動車岡崎)など、レギュラーの2人に「休養」と「刺激」を与えられるような選手を上位で指名し、チームの基盤をさらに強化したい。また、現状では将来のレギュラー候補も少ないため、土田龍空(近江高)や中山礼都(中京大中京高)ら高校生の指名も選択肢に入ってくる。
  また、捕手の田村龍弘は年齢的にはまだ26歳と若いもののFA権取得の時期が迫っており、将来の正捕手育成もカギとなる。牧原巧汰(日大藤沢高)、関本勇輔(履正社高)、古谷将也(成田高)といった高校生捕手を指名し、昨年ドラフト2位で入団した佐藤都志也と争わせてみたい。
  外野手の世代交代も求められるが和田康士朗や藤原恭大、高部瑛斗、山口航輝ら若手が着実に結果を残しステップアップしている様子を見るとドラフト指名の優先度はさほど高くないように思う。

 近年のドラフトは成功と呼べるものが多く、指名した選手が着実にチームの戦力となっている。今年もチームの将来を担う逸材を獲得し、常勝軍団を築き上げたい。

【表】ロッテ ポジション別年齢分布

文●やまけん

【著者プロフィール】
1999年生まれ、千葉県出身。「一人でも多くのアマチュア野球選手がスポットライトを浴びてほしい」という思いから、関東を中心に全国のアマチュア野球の試合を年間約150試合を球場で観戦するアマチュア野球観戦者。Twitter→@yam_ak_en