メジャーリーグは現地時間11日、今季のサイ・ヤング賞を発表。ナ・リーグはトレバー・バウアー(シンシナティ・レッズ)、ア・リーグではシェーン・ビーバー(クリーブランド・インディアンス)、が栄えある受賞を果たしている。日本人初の快挙を目指したダルビッシュ有(シカゴ・カブス)と前田健太(ミネソタ・ツインズ)だったが、ともに2位という結果に終わった。

 特にダルビッシュはサイ・ヤング賞に推す媒体も多く、日本人初の快挙に期待が寄せられたが、結果はバウアーが全30の1位票のうち27を獲得。ダルビッシュは残り3つにとどまり、結果はまさかの“大敗”に終わった。それでも、今回の2位により、ダルビッシュは“ボーナス”も手にした。

 2018年2月にカブスと交わした6年1億2600万ドル(約132億2000万円)の契約では、18年が2500万ドル、19年2000万ドル、20年2200万ドル、21年1900万ドル、22年1900万ドル、23年1800万ドルという形になっているのだが、サイ・ヤング賞を受賞すると200万ドル(約2億1000万円)、2〜5位に入る100万ドル(約1億500万円)のボーナスが明記されている。

 もっとも、本人は青天の霹靂だったようで、自身のツイッター(@faridyu)にて「そういえばサイヤング受賞で出来高をもらえる契約だったんですが、2〜5位でも出来高があるのを忘れていました笑 昨日代理人に言われてびっくりしました」とコメント。さらに「一部寄付させていただきます」と続けた。
  この“男気”には日本のファンが反応しただけでなく、現地記者たちもツイッターや記事を寄稿してダルビッシュの振る舞いを称賛しきり。「リスペクトYu」「かっこいい」「野球選手という枠を超えて素晴らしい行為」という声や、「人間性ではバウアーに圧勝」と“裏サイ・ヤング賞”で1位に推すファンもいた。

 とはいえ、ダルビッシュのこうしたチャリティ活動は今回が初めてのことではない。2011年の東日本大震災被災地への義援金として5000万円、一昨年の北海道地震の際も1000万円、17年にもハリケーン・ハービーの被害にあったテキサス州に10万ドル(約1050万円)を寄付したことがあった。

 他にも18年当時、オークランド・アスレティックスに在籍していたスティーブン・ピスコッティ外野手の母がALS(筋萎縮性側索硬化症)で亡くなると、彼が設立したALS患者の支援や研究のための基金に1万ドル(約105万円)を寄付。ピスコッティとは面識がないにもかかわらず行った振る舞いには日米で賛辞が届き、公にするつもりのなかったダルビッシュは「We are all family (僕らはみんな家族)」という言葉を綴っている。

 今回、ダルビッシュがどの団体にいくら寄付するかは明かされていないものの、もしサイ・ヤング賞に「人間性」という評価項目があったとしたら、確かにもっと得票していても不思議はなかったかもしれない。

構成●THE DIGEST編集部