全12球団の主力選手の2020年シーズンを5段階の通信簿形式で振り返っていく。評価は各選手のこれまでの実績や期待値も踏まえて査定した。
※A=よくできました、B=まずまずです、C=可もなく不可もなく、D=がんばりましょう、E=ガッカリです

【投手】
★投のMVP★
●菅野智之
[試合]20 [勝敗]14-2 [防御率]1.97
[投球回]137.1 [奪三振]131
評価:よくできました(A)
不振に終わった昨季の雪辱を期したフォーム改造がハマり、開幕13連勝と完全復活。沢村賞は大野雄大(中日)にさらわれたが、最多勝と最高勝率のタイトルを獲得し、自身2度目のMVPに輝いた。

●戸郷翔征
[試合]19 [勝敗]9-6 [防御率]2.76
[投球回]107.2 [奪三振]106
評価:よくできました(A)
高卒2年目にして開幕ローテ入りし、最初の9先発で7勝、防御率1.90と出色の投球。一時は森下暢仁(広島)と並ぶ新人王の有力候補だった。9月以降に失速したものの、日本シリーズではリリーフでフル回転して敢闘賞を獲得した。

●田口麗斗
[試合]26 [勝敗]5-7 [防御率]4.63
[投球回]89.1 [奪三振]58
評価:可もなく不可もなく(C)
昨季はリリーフだったが今季は先発投手として開幕。第2戦の先発も任されたが、左太腿の故障もあってか結果を残せず二軍落ち。中川の離脱を受けて10月にリリーフへ戻ると、5連投するなど期待に応えた。

●サンチェス
[試合]15 [勝敗]8-4 [防御率]3.08
[投球回]87.2 [奪三振]59
評価:まずまずです(B)
練習試合では打ち込まれたが、レギュラーシーズンではチーム3位の8勝、防御率3.08と結果はまずまず。ただ、与四球率と奪三振率はともに平凡な数字で、KBOでは威力を発揮していたカーブも痛打される場面が目立った。

●畠世周
[試合]12 [勝敗]4-4 [防御率]2.88
[投球回]65.2 [奪三振]49
評価:まずまずです(B)
開幕は二軍で迎えたが、8月以降はローテーションに定着。11月1日のヤクルト戦ではプロ初の完投&完封勝利。例年は故障が多いが、今年は4月に右肩の肉離れを発症したくらいでシーズンは怪我なく全うし、「自分を褒めてあげたい」と振り返った。

●桜井俊貴
[試合]24 [勝敗]2-4 [防御率]4.95
[投球回]63.2 [奪三振]43
評価:がんばりましょう(D)
練習試合で結果を残して開幕ローテ最後の一枠を勝ち取ったが、先発した8試合すべてで本塁打を浴び、8月からはリリーフに配置転換。原監督からも「直球が走っていない」と苦言を呈された。
 ●今村信貴
[試合]12 [勝敗]5-2 [防御率]3.16
[投球回]62.2 [奪三振]55
評価:まずまずです(B)
開幕ローテーション争いに敗れ、シーズン中も一軍と二軍を何度も往復。それでも、同じ左腕の高梨から教わったフォークが威力を発揮して自己ベストの奪三振率(7.90)をマークするなど内容はまずまずだった。

●メルセデス
[試合]11 [勝敗]4-4 [防御率]3.10
[投球回]58.0 [奪三振]45
評価:可もなく不可もなく(C)
シーズン最初の4先発で5被弾と精彩を欠いたが、それ以降は被弾ゼロと球界屈指のゴロ系投手の本領を発揮。8月19日の阪神戦では左ヒジの違和感で2回に緊急降板して悔し涙を流し、9月7日の復帰登板では同じ阪神相手に6回2安打無失点と意地を見せた。それだけに、左ヒジ手術のため10月以降は出場できなかったのが悔やまれる。

●大江竜聖
[試合]43 [勝敗]3-0 [ホールド]9
[防御率]3.11 [投球回]37.2 [奪三振]30
評価:よくできました(A)
自粛期間中にサイドスローへ転向したことで開花。高梨や中川とブルペンを支え、チーム最多の43試合に登板した。ただしコントロールはまだ向上の余地があり、本人も「四死球の多さを克服したい」。

●高梨雄平
[試合]44 [勝敗]1-1 [ホールド]21
[防御率]1.93 [投球回]37.1 [奪三振]37
評価:よくできました(A)
7月14日に楽天から加入して、巨人での初登板から15試合連続無失点を記録して一躍中継ぎの柱に。回またぎにワンポイントにと大車輪の活躍を見せ、チームトップの21ホールドを挙げた。

●中川皓太
[試合]37 [勝敗]2-1 [ホールド]15
[防御率]1.00 [投球回]36.0 [奪三振]26
評価:まずまずです(B)
37登板で失点したのは4試合だけと今季も出色の投球。中継ぎが主だったが、デラロサの離脱中はクローザーを務めて6セーブを挙げた。10月上旬に左脇腹を痛めて離脱したが、日本シリーズには間に合った。

●デラロサ
[試合]35 [勝敗]2-0 [セーブ]17
[防御率]2.56 [投球回]31.2 [奪三振]28
評価:可もなく不可もなく(C)
160キロに迫る剛速球とスライダーが威力を発揮し、チーム最多の17セーブ。ただ、黒星こそ付かなかったもののコントロールが乱れてイニング途中で降板することも多く、盤石の信頼とまではいかなかった。

●ビエイラ
[試合]27 [勝敗]0-1 [防御率]3.28
[投球回]24.2 [奪三振]29
評価:可もなく不可もなく(C)
制球難で勝ちパターン入りはならずも、リーグ優勝が決定した10月30日のヤクルト戦では延長10回を締めて胴上げ投手となった。日本シリーズでは164キロを連発してPayPayドームの観客をどよめかせた。
 【野手】
●大城卓三
[試合]93 [打数]274 [打率].270
[本塁打]9 [打点]41 [OPS].751 [盗塁]1
評価:よくできました(A)
開幕前は坂本とともに新型コロナに感染したが、小林誠司の故障で開幕直後に正捕手の座を奪取。持ち味の強打に加えて、昨年17.2%だった盗塁阻止率を34.0%まで向上させ、初のベストナインに輝いた。

●中島宏之
[試合]100 [打数]279 [打率].297
[本塁打]7 [打点]29 [OPS].788 [盗塁]0
評価:まずまずです(B)
打率1割台の不振に終わった昨季の屈辱をバネに打撃フォームを改造し、規定打席未満ながら3割近い打率を残すなど大幅に復調。チームが完敗した日本シリーズでも存在感を見せていた。

●吉川尚輝
[試合]112 [打数]354 [打率].274
[本塁打]8 [打点]32 [OPS].734 [盗塁]11
評価:よくできました(A)
怪我に泣かされ続けた有望株がついに開花。抜群の身体能力を武器に正二塁手に定着し、幾度も美技を見せた。9月は打率.352と打撃でも存在感を発揮してリードオフマンの座を奪取。自身初の規定打席にも到達した。

★打のMVP★
●岡本和真
[試合]118 [打数]440 [打率].275
[本塁打]31 [打点]97 [OPS].907 [盗塁]2
評価:よくできました(A)
コンディション不良で欠場した2試合を除いて全試合4番に座り、本塁打&打点の二冠を達成。惜しくもゴールデン・グラブ賞は逃したが、今季は三塁守備でも安定感を見せていた。

●坂本勇人
[試合]115 [打数]412 [打率].289
[本塁打]19 [打点]65 [OPS].879 [盗塁]4
評価:まずまずです(B)
開幕前の6月にコロナ感染が判明するも軽傷。シーズン序盤は不振に苦しんだが、9月以降は打率.323、OPS.930と本来の打撃を取り戻した。11月8日には史上2番目の若さで通算2000本安打を達成。

●増田大輝
[試合]74 [打数]37 [打率].297
[本塁打]0 [打点]2 [OPS].810 [盗塁]23
評価:よくできました(A)
74試合の出場にもかかわらず、ほとんど代走だけでリーグ2位の23盗塁を記録。内外野に加えて8月6日の阪神戦ではマウンドにも上がるなど、今季もユーティリティ性を大いに発揮した。OPSも昨年の.606から大きく改善しており、打撃でも成長の跡を見せた。
 ●丸佳浩
[試合]120 [打数]423 [打率].284
[本塁打]27 [打点]77 [OPS].928 [盗塁]8
評価:よくできました(A)
開幕直後は不振に苦しんだが、7月以降は安定した活躍を見せ、全試合に出場してリーグ4位の27本塁打。OPS.928は二冠王の岡本をも上回った。ただ、5年連続の出場となった日本シリーズでは16打数2安打と今年も活躍できず。

●松原聖弥
[試合]86 [打数]278 [打率].263
[本塁打]3 [打点]19 [OPS].701 [盗塁]12
評価:よくできました(A)
7月下旬に一軍デビューを果たした元育成選手が予想以上の活躍。シーズン中盤からは2番に定着し、チームトップの5三塁打、同2位の12盗塁と持ち味の俊足を発揮。でも存在感を見せた。8月27日のヤクルト戦では強肩を発揮してライトゴロを記録。

●ウィーラー
[試合]98 [打数]263 [打率].247
[本塁打]12 [打点]36 [OPS].727 [盗塁]3
評価:まずまずです(B)
楽天の人気者が6月25日にトレードで電撃加入。ムードメーカーとしてはもちろん、の三塁に加えて一塁や外野をこなすなど汎用性の高さも光った。ただし、肝心の打撃ではシーズン後半に失速して平凡な成績に。

●若林晃弘
[試合]76 [打数]146 [打率].247
[本塁打]2 [打点]14 [OPS].631 [盗塁]2
評価:可もなく不可もなく(C)
追い込まれても苦にしない粘りの打撃でスーパーサブとして活躍。内野手登録ながら外野で43試合に出場して無失策と堅実さも見せた。四球をほとんど選ばなかったせいでOPSは.631と低く、打撃には課題も残った。

●亀井善行
[試合]51 [打数]141 [打率].255
[本塁打]2 [打点]17 [OPS].657 [盗塁]0
評価:がんばりましょう(D)
7月9日の阪神戦で史上3番目の年長記録(37歳11か月)で通算1000安打達成。ただ、リードオフマンとして大活躍した昨季とは対照的に、故障続きで成績は振るわなかった。

●パーラ
[試合]47 [打数]146 [打率].267
[本塁打]4 [打点]13 [OPS].689 [盗塁]0
評価:がんばりましょう(D)
メジャーでゴールドグラブ2度の大物助っ人は開幕直後こそ打ちまくっていたが、8月中旬以降に右ヒザの故障で2度の戦線離脱。日本シリーズを待たずに帰国し、そのまま退団と残念な結果に終わった。

【監督】
原辰徳
67勝45敗8分 勝率.598(1位) 得失点差+111(1位)
評価:まずまずです(B)
戸郷や松原といった若手を抜擢し、トレードで高梨やウィーラーを獲得するなど、異例のシーズンでも巧みに戦力を整備してリーグ連覇を達成。だが、ソフトバンクとの日本シリーズでは2年連続で同じ相手に4連敗という史上初の屈辱を味わった。

構成●SLUGGER編集部

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