本当に、“神の子”が8年ぶりに日本のマウンドへ帰ってくるかもしれない。

 25日、ニューヨーク・ヤンキースからFAとなっている田中将大に対して、古巣の東北楽天ゴールデンイーグルスが正式オファーを提示することが報じられた。昨年末から“噂レベル”であった田中の「日本復帰」の可能性が、一気に高まりを見せている。

 2019年シーズン終了の段階では、田中はFAになってもヤンキースと再契約することが既定路線と言われていた。しかし、昨年はコロナ禍が直撃してメジャー全球団が大幅な減収となり、オフのストーブリーグには“厳冬”が訪れる形に。年明けになってようやくFAランキング上位勢が決まりはじめたが、Aランクの下、つまり田中をはじめとしたBランク以下の選手たちの去就はまだ不透明な状況が続いている。

 そして、相思相愛と見られたヤンキースと田中だが、球団は昨年に首位打者を獲得したDJ・ラメイヒューとの再契約を優先したため、ほぼほぼ“放置”の状態。結局、ヤンキースとラメイヒューは1月14日に6年9000万ドルで再合流となったが、これに伴いチームの総年俸も上昇。ヤンキースはこのオフ、ぜいたく税課徴ライン2億1000万ドル(約218億円)を下回る方針をとっており、3年3900万ドル(約41億円)前後の契約が必要と見られている田中へのオファーが難しい状況になってしまった。

 そしてヤンキースは方針転換するように、過去2年ほぼ投げていないサイ・ヤング賞2回のコリー・クルーバーを1年1100万ドル(約12億円)、トレードで昨季全休した元有望株のジェイムソン・タイオン(年俸225万ドル/2億3000万円)を補強して先発ローテーションを再構築。残り予算も200万ドル前後となり、事実上、田中の獲得レースから撤退したのだった。
  こうした経緯の中で25日、楽天が田中へ正式オファーをするとの報道が舞い込んできた。日本でも大きな話題を呼んでいるが、もちろんアメリカでも大きな注目を集めている。移籍情報を取り扱う最大手メディア『MLBトレード・ルーマーズ』は「タナカの日本球界復帰が近づいている」として日本の報道を取り上げ、「MLB残留の可能性を完全に閉じ切ったわけだはない」としたものの、日本復帰に傾いていると伝えている。

 また、ヤンキース地元メディア『North Jersey.com』も、「マサヒロ・タナカはキャリアを継続するにあたって日本復帰に近づいている」と題した記事を掲載。楽天と田中の交渉は「後半段階に入っている」として、「タナカは日本で投げるための準備ができているかもしれない」と述べた。

 同紙はメジャー球団と契約合意に達する可能性も十分あるとしながらも、「タナカの市場は想定よりも進んでいない」と語り、やはり現時点では日本復帰が濃厚というスタンスである。

 年が明けて急激に進展しつつある、“神の子”田中将大の日本復帰報道。果たしてその運命はどうなるだろうか。

構成●THE DIGEST編集部