ニューヨーク・ヤンキースからFA権を行使し、去就が注目されていた田中将大投手の楽天復帰は、米メディアでも大きく取り上げられている。

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『NJ.Com』では、「田中将大はヤンキースに別れを告げ、日本球界に復帰」という見出しで、今回のニュースを紹介。同紙のマイク・ローゼンダール記者が「帰国の噂は、何週間も前から耳にしていた」と事前情報を明かし、「ヤンキースがコーリー・クルーバー投手やジェイムソン・タイオン投手と契約合意に至り、(資金などの面から)田中との再契約が難しい状況になったことも、帰国の決断を後押しした」のだと分析している。

 さらに「一時は、田中と親しいダルビッシュ有と、ピッチングコーチのラリー・ロスチャイルドのいるサンディエゴ・パドレスが、田中の移籍先の候補と言われていた。だが、パドレスはブレイク・スネル投手とジョー・マスグローブ投手をトレードで獲得し、先発投手の補強を終えた」と、FA市場よりも、トレードによる戦力補強が活発な今シーズンの状況にも触れた。
  また、『FanGraphs』は、田中の日本球界復帰を「おそらく、今オフの最も驚くべき契約になるだろう」と伝えている。同メディアは田中がこれまでに日米で残した成績に触れつつ、「今冬のF A選手トップ50ランキングを作成したときに、田中はリスト全体で2番目に優れた投手、7番目に優れたプレーヤーだ」と、田中の評価について言及。「楽天との交渉が表面化したのはごく最近で、当初は可能性の薄い選択肢だった」という日本復帰を後押しした理由について、「パンデミック状態が続く状況のなか、日本での快適な生活。家族の安全に対する配慮もあったのではないか。3月に(アメリカで)新型コロナウイルスの感染が拡大した直後に、田中が日本に一時帰国したことは、注目すべき」と、決断の理由を推察している。

 記事では、田中がオフシーズンに楽天の施設で自主トレに励むなど、米球界への移籍後も、双方が深い関係を維持してきたこと。そして、過去にヤンキースから日本球界に復帰した黒田博樹投手との比較を交えながら、「黒田はニューヨークを離れた時は39歳で、その後は2シーズンだけ日本でプレーして引退した。田中はまだ32歳。キャリアの最盛期ではないが、安定した成績を(MLBでも)残すことができただろう」と締め括られている。

文●白鳥純一(フリーライター)