八村塁が日本人として史上初の1巡目指名を受け、大きな話題を呼んだ2019年のNBAドラフト。ワシントン・ウィザーズで先発の座を掴んだ日本の至宝は、1年目にオールルーキー2ndチームに選ばれる活躍を見せ、現在2年目のシーズンを戦っている。

 では、そのほかの19年ドラフト組たちは2年目の今季、どのようなシーズンを送っているのか。オールルーキーチームに選ばれた10人を中心に、1年目との成績を比較してみた。

■2019−20 オールルーキー1stチーム
※P=平均得点、R=同リバウンド、A=同アシスト。成績は2月10日時点。

ザイオン・ウィリアムソン(1巡目1位/ペリカンズ/PF)
1年目:P22.5/R6.3/A2.1→2年目:P23.8/R7.0/A2.9

ジャ・モラント(1巡目2位/グリズリーズ/PG)
1年目:P17.8/R3.9/A7.3→2年目:P18.3/R2.3/A7.7

ブランドン・クラーク(1巡目21位/グリズリーズ/PF)
1年目:P12.1/R5.9/A1.4→2年目:P13.3/R5.8/A1.6

エリック・パスカル(2巡目41位/ウォリアーズ/PF)
1年目:P14.0/R4.6/A2.1→2年目:P9.9/R3.0/A1.3

ケンドリック・ナン(ドラフト外/ヒート/PG)
1年目:P15.3/R2.7/A3.3→2年目:P13.1/R3.3/A2.4
  2019年のドラフトで全体トップ指名を受けたザイオンは、ルーキーシーズンは故障で出遅れ24試合の出場にとどまった。それでもひとたびコートに立てば持ち前の身体能力を武器に絶大なインパクトを残し、1stチームに選出。故障が癒えた2年目の今季は、主要3部門すべてで成績を伸ばしている。特にフィールドゴール(FG)成功率は昨季が58.3%、今季はリーグ7位の59.9%と、インサイドの支配力はさすが“怪物”といったところだ。

 ザイオンに次ぐ2位指名のモラントは1年目からチームの主軸を担い、新人王&1stチーム満票選出。勢いそのままに今季の開幕戦では自己最多の44得点を叩き出したが、3試合目に足首を痛めて約3週間離脱。1月16日に復帰して以降は全試合で2桁得点と、引き続きチームを牽引している。

 ゴンザガ大で八村とチームメイトだったクラークは、今季5試合目から先発に昇格。出場時間の増加により得点は増えた一方で、FG成功率は61.8%から48.8%へと下降しているのは気掛かりだ。2巡目指名から掘り出し物となったパスカルも全体的に成績がダウン。戦力が充実したウォリアーズの中で、出場時間が27.6から17.2と10分以上減らされている。ドラフト外からGリーグを経て成り上がったナンはクラークとは逆で、得点は下がったものの、FG成功率は43.9%から48.0%と効率面では上昇している。
 ■2019−20 オールルーキー2ndチーム

八村塁(1巡目9位/ウィザーズ/PF)
1年目:P13.5/R6.1/A1.8→2年目:P13.3/R5.4/A2.1

コビー・ホワイト(1巡目7位/ブルズ/PG)
1年目:P13.2/R3.5/A2.7→2年目:P15.5/R4.7/A5.4

PJ・ワシントン(1巡目12位/ホーネッツ/PF)
1年目:P12.2/R5.4/A2.1→2年目:P11.2/R6.5/A3.0

タイラー・ヒーロー(1巡目13位/ヒート/SG)
1年目:P13.5/R4.1/A2.2→2年目:P17.0/R6.1/A3.9

テレンス・デイビス(ドラフト外/ラプターズ/SG)
1年目:P7.5/R3.3/A1.6→2年目:P7.5/R1.8/A0.8

 我らが八村は1年目に出場した全48試合で先発を務め、平均13.5点、ルーキーではザイオンに次ぐ2位の6.1リバウンドを記録。ケガによる途中離脱はあったものの、2ndチーム入りを果たした。2年目の今季は開幕から目の負傷、1月には新型コロナのプロトコルで離脱と試練続きだが、15試合中11試合で2桁得点と安定感はさすが。課題の3ポイントや守備も少しずつ成長を見せている。
  だがそれ以上に大きな飛躍を見せているのが、7位指名のホワイトと13位指名のヒーローだ。どちらも今季から先発に昇格し、持ち前のシュート力を存分に発揮。ホワイトは1月6日のキングス戦で自己最多の36得点、2月10日のペリカンズ戦では8本の3ポイントを含む30得点と爆発力を見せている。昨季のプレーオフで名を売ったヒーローも、1月に2試合連続で30点超えを記録するなど、今やヒートの重要な得点源に。出場時間は33.8分でチームトップだ。

 昨季から先発に定着しているワシントンとシックスマンのデイビスは、成績的にはほぼ横ばい。ドラフト外から2ndチーム入りを果たしたデイビスは、抜群の身体能力を生かした守備と的確な3ポイントで、渡邊雄太とともにラプターズの強力なセカンドユニットを形成している。

 ここまで紹介した10人以外では、全体3位指名のRJ・バレット(ニックス/SG)が平均14.3点から17.0点、4位指名のディアンドレ・ハンター(ホークス/SF)が12.3点から17.2点、5位指名のダリアス・ガーランド(キャバリアーズ/PG)が12.3点から15.6点にジャンプアップ。オールルーキーチーム入りを逃した上位指名組が、悔しさをバネに飛躍のシーズンを送っている。

構成●ダンクシュート編集部