リバプールからサウサンプトンにレンタル移籍し、デビュー戦となったニューカッスル戦でいきなりゴールを決めるなど好パフォーマンスを披露した南野拓実。その評価は一気に上昇し、低迷するチームの救世主としての期待を寄せられるまでになった。

 同時に、調子を崩しているリバプール側からも熱い視線を送られている26歳の日本人。現時点ではシーズン終了後に古巣に復帰することになっているが、「セインツ」が再度、獲得に乗り出すのではないかとも噂されている。早くもその去就が注目されるなか、そこに新たな“説”が浮上してきた。

 スペインの『La Razon』『fichaejes.net』といったメディアが報じたところによると、ラ・リーガの強豪セビージャが、南野を新戦力として考えており、すでに敏腕で知られるスポーツディレクターのモンチが動き、1000万ユーロ(約12億5000万円)の移籍金を準備しているという。
  アヤックスから獲得したオランダ系モロッコ人FWのウサマ・イドリシが期待外れだったことで、代役を探しているとされる同クラブは、以前から南野に注目しており、リバプールで定位置を掴むのに苦戦していた彼が今夏に復帰しても、状況は変わらないと見て、交渉に乗り出すことを決断したという。

 この報道について、リバプール、サウサンプトンの関連メディアも反応し、それぞれの意見を綴っている。

 南野の所有権を有するリバプール側のメディアの意見は分かれており、専門メディア『Liverpool Offside』は「リバプールは昨年1月に南野を獲得した際の移籍金850万ユーロ(約10億円)の3倍の額を違約金として設定しており、提示された額1000万ユーロはかなり低い。また、ユルゲン・クロップ監督が長期プロジェクトに南野を含めていれば、セビージャが金額を上げたとしても移籍は難しい」と否定的に捉えた。

 同じ専門メディア『Rousing The Kop』は「南野のプレースタイルはラ・リーガに合っているかもしれない。素晴らしいクラブであるセビージャでなら、彼は驚異的な働きを見せるだろう」としながらも、「850万ユーロという額は我々を失望させる。南野なら、もっと多くの額を要求できるはずだ。もし、これで放出するとなったら、それはリバプールが敗北を認めたということになるだろう」と綴っている。
  対して専門メディア『READ LIVERPOOL』は移籍容認派で、「1000万ユーロであれば、南野獲得に費やした850万ユーロを差し引いても、利益は得られる。南野はリバプールでは出場機会を満足に得られず、期待されたような結果を残せていない。その理由がディオゴ・ジョッタの存在であることを考えれば、今夏に売却することが最善と言えるかもしれない」と主張した。
  一方、サウサンプトン側のメディアは『Hampshire Live』『READ SOUTHAMPTON』ともに、南野の獲得を狙う上で手ごわいライバルが出現したといった見方であり、前者は「競争が移籍金額に影響を与える可能性がある」と財政面の懸念を示し、後者は「セビージャはリーガで4位と奮闘している。セインツ(リーグ5連敗で現在13位)が南野を納得させるためには、もっと努力しなければならない」とチームの奮起を訴えている。

 このように去就をめぐって周囲は騒がしくなっているが、南野はまだサウサンプトンで2試合を戦っただけである。この先、結果に繋がる働きを見せれば、3クラブ(さらに増えるかも)による駆け引きもますます熾烈となっていくことだろう。

構成●THE DIGEST編集部

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