2021年型マシンの公式プレゼンテーションを2月19日に控えたF1チームのアルファタウリ・ホンダ。ここまで、期待のルーキー・角田裕毅のために2度の旧型マシンを使用した走行テストを実施するなど、3月下旬のシーズン開幕に向けて、可能な限りの準備を進めている。

 ホンダのF1ラストイヤーということで気合の入った力作として注目されるパワーユニット(PU)を使用することもあり、躍進が期待されるイタリア・ファエンツァを本拠地とするチームだが、代表のフランツ・トストは今季のマシン、チーム、ドライバーへの自信を窺わせている。

 イタリアのスポーツ紙『Gazzetta dello Sport』のインタビューに応えた彼は、「今年のマシンは改善され、昨季よりも速くなっている。我々は速いマシンを手に入れた。それは、ストップウォッチが証明してくれるだろう」と語った。
  昨季、アルファタウリは波乱のレースとなったモンツァでのレースでピエール・ガスリーがトップチェッカーを受けており、「同じように今季もレースに勝てることを望んでいる。それは常に最大の目標だ」と願望を口にしたチーム代表。しかし、速いペースが即勝利に繋がるとは考えておらず、昨季のモンツァでも様々な幸運が味方したことを例に挙げ、「通常の状態では勝てないことは分かっている」と冷静だ。

 ホンダのPUをレッドブルが引き継ぎ、エンジン開発が凍結される2025年まで使用することが可能になったことについては、「将来にとっても非常に重要なことだ」と満足感を隠さなかった。

 そしてドライバーにも言及。昨季1勝を挙げたピエール・ガスリーについて、セルジオ・ペレスにレッドブル昇格を阻まれたという見方もあるが、トストは「彼は我々のチームに残ることができて、嬉しいと思っているはずだ」と断言。「昨季のようなレースができれば、レッドブルや他の競争力のあるチームとも対等に渡り合えるだろう」と新シーズンの活躍を予想し、「彼は成功するのに必要な全てのものを持っている」と称賛した。
  一方、注目のルーキーである角田に対しても、以下のように評して期待をかけている。

「彼は車を理解しており、バトルにも強い。それらはF2で証明されている。幾つかのレースでは、非常に高い競争力を示せるだろう」

 ルーキーゆえのハンデは、チーム代表も認識しており、ゆえに前述の通りに今季、イモラ、ミサノでプライベートテストを実施。「開幕戦までに、彼はF1マシンで計3500〜4000kmを走行することになるだろう。それは、F1のスピード、ブレーキング、ステアリング、エアロダイナミクスに慣れるために必要なことだからだ」と語っている。
  期待できるパッケージといわれる今季のアルファタウリ。ドライバーとマシンのパフォーマンスが融合し、熾烈を極めると予想される中段争いを制して、トップチームたちに迫る存在となれるか。

 そして、最高峰の舞台での挑戦を控える角田。チームがSNSに投稿したシートを被せられた新型マシンの動画に対し、絵文字で「待ちきれない」ことを表現した20歳が、チーム代表の見立て通りにクレバーでアグレッシブなドライブを披露し、存在感を示すことにも期待したい。

構成●THE DIGEST編集部

【動画】アルファタウリが公開した8D(立体音響)でのパワーユニット(PU)のサウンド