直近のラ・リーガ3試合でスタメンを外れ、プレー時間を徐々に削られて、24節のベティス戦ではわずか8分間しかピッチに立てなかった久保建英。今冬に多大な期待を受けて迎えられ、最初の2試合ではそれに応えるプレーを披露したものの、そこからは沈黙の日々が続いている。

 同時加入のカルレス・アレニャとともに低迷するチームを変えるはずだったが、今や現地メディアからは「加入効果は消え去った」「序列の低下」「主役から脇役へ降格」などと酷評されている有様だ。

 ビジャレアルでの“不遇”から抜け出すために、ヘタフェに“編入”したはずが、同じ状況に……いや、今後のスケジュールに欧州カップ戦や国内カップ戦がない分、むしろビジャレアル時代よりも悪化していると言えるかもしれない。

 これも、守備的なサッカーへの回帰を決断したホセ・ボルダラス監督によるものだが、4連敗&6戦連続未勝利で降格圏とわずか勝点3の15位に沈んでいる深刻な状況の中で、この指揮官には解任の噂も流れている。
  スポーツ紙の『AS』は、久保やアレニャの獲得を自ら望んでおきながら、数試合でサブに回してしまうという起用の仕方も、指揮官自身の首を絞めることになったと指摘する。

 今やアンヘル・トーレス・サンチェス会長からのボルダラス監督への信頼は失われたものの、解任の際に発生するという300万ユーロ(約3億7000万円)ほどの補償金だけが、会長に解任を思いとどまらせている要因だという。とはいえ忍耐の限界は越えており、順位が近いバレンシア(12位)、バジャドリー(19位)との対戦結果によって、状況は変わると同メディアは予測している。
  ボルダラス監督の去就については、ラジオ局『COPE』が「アンヘル・トーレス会長が今季終了後の退任を示唆した」と報道しているが、やはりここ数試合の結果次第で決断を早める可能があるようだ。

 所有元レアル・マドリーの専門メディア『Defensa Central』は、この状況に対して「マドリーは、久保には何の責任もないと理解している」と綴っているが、これが続くことは久保の将来に良い影響を及ぼさないことも理解しているだろう。

『AS』はマドリーから各クラブにレンタルされている選手たちの市場価格の変動を、移籍専門メディア『Transfermarkt』のデータを用いて紹介。その中で久保は3000万ユーロ(約38億3400万円)から2000万ユーロ(約25億5600万円)と数か月で大きく下落し、「最も価値を落とした選手のひとり。期待通りのパフォーマンスを見せられず、市場に影響を及ぼした」と綴られている。
  ボルダラス体制が続き、現状が今後も続いていくのか。あるいは、再び信頼を取り戻すか。はたまた早期の監督交代で、すでに会長が接触したとされるミチェル(現役時代はレアル・マドリーのレジェンドで、2009年にシーズン途中の監督就任でヘタフェを降格から救い、翌年には欧州カップ出場権をもたらした)の下でプレーするのか。

 ヘタフェで輝きを放ち続け、来季よりマドリーに復帰して主力の座を狙うはずだったが、今やマドリーからの放出の噂も流れており、久保の将来は不透明なものとなっている……。

構成●THE DIGEST編集部