コロナ禍もあってMLBの今オフFA市場は、予想契約額を下回る選手が多かった。その一方で、トレードは例年以上に活発だった。このオフにトレード移籍した主な選手は以下の通りだ。

12月2日 ホゼ・イグレシアス(遊撃手/オリオールズ→エンジェルス)
12月7日 ライセル・イグレシアス(リリーフ投手/レッズ→エンジェルス)
     ランス・リン(先発投手/レンジャーズ→ホワイトソックス)
12月24日 ジョシュ・ベル(一塁手/パイレーツ→ナショナルズ)
12月29日 ダルビッシュ有(先発投手/カブス→パドレス)
      ブレイク・スネル(先発投手/レイズ→パドレス)
1月7日 フランシスコ・リンドーア(遊撃手/インディアンス→メッツ)
     カルロス・カラスコ(先発投手/インディアンス→メッツ)
1月25日 アダム・オッタビーノ(リリーフ投手/ヤンキース→レッドソックス)
2月1日 ノーラン・アレナード(三塁手/ロッキーズ→カーディナルス)
2月4日 デクスター・ファウラー(外野手/カーディナルス→エンジェルス)
2月10日 アンドリュー・ベニンテンディ(外野手/レッドソックス→ロイヤルズ)

 特に注目すべきは、年末にパドレスが2大エースを引き抜いたトレードだろう。カブスからは昨季最多勝を獲得したダルビッシュを、レイズからは2018年のサイ・ヤング賞投手スネルを獲得し、球界屈指の先発ローテーションを形成することとなった。
  また、このオフには2人の生え抜きスターがトレードされた。インディアンスの顔だった球界最高の遊撃手リンドーアはメッツへ、また、19年にロッキーズと8年総額2億6000万ドルで契約延長したばかりの主砲アレナードも、カーディナルスへ移籍した。リンドーアは来オフにFAとなるが、スモールマーケット球団のインディアンスは彼が求めるだけの大型契約は用意できなかった。また、アレナードも昨オフに盛んに移籍話が取り沙汰されたため、ロッキーズに対して不快感を露わにしていた。このような理由で2人とも以前からトレードの噂があったが、それが実現した形だ。

 エンジェルスも積極的に動いた。クローザーには、レッズで18〜19年に2年連続30セーブ以上のライセル・イグレシアスを獲得。好守のアンドレルトン・シモンズ退団で空いた遊撃には、昨季規定打席不足ながら打率.373を記録したホゼ・イグレシアスを補強して穴を埋めている。先発投手陣にも補強を加えたものの、年来の課題であるエース級投手獲得については、FAも含めて実現できていない。

 なお、今オフはリリーバーのオッタビーノがヤンキースからレッドソックスへ移籍したが、両球団がオフにトレードを行うのは実に35年ぶり。1969年の地区制導入以降ではわずか6度目の珍事だった。

構成●SLUGGER編集部

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