19年グランプリ・ファイナルの女王アリョーナ・コストルナヤは、1シーズン限りでエフゲニー・プルシェンコ氏の率いるアカデミーを離れ、古巣であるエテリ・トゥトペリーゼ氏の率いるチーム(サンボ70クリスタル)に戻ることが分かった。現地局『Channel1』の取材に応じたコストルナヤ本人が明らかにした。

 インタビュー中でコストルナヤは、「(ロシアカップ)ファイナルの6位はそれほど不快ではなかった。けれど、私の人生のすべてが間違っていたと明確になった。だからこそ変わる必要があり、プライドを捨てて、許しを求めるために謝罪しなければならない」と語っている。

 一方、受け入れた側のエテリ陣営では、今回の交渉について、シーズン終了までの試用期間を条件に合意したと表明している。

 ちなみに、エテリ氏本人は「娘のダイアナが彼女の弁護人だった。『ママ、あなたはチャンスを与えなければならないと』言われた」と裏事情を明かした後、「完全に私たちのグループに戻るためには、こちらの定めるプロセスを踏み、追加のオフ日などは設けないでしょう。それに従ってもらうことと、トリプルアクセルを取り戻すことだ」と述べたという。
  こうした動きに対し、ロシア・メディア『sports.ru』は「なぜエテリはコストルナヤを受け入れたのか?」という背景にも注目している。

「サンボ70クリスタルは世界で最も成功したフィギュアスケートスクールだ。過去に様々なスケーターの運命を狂わせ、キャリアを台無しにしたこともあるが、コストルナヤは自分の間違いを認め、その力を借りることを選択した。

 一方、プルシェンコのグループは弱体化するだろう。クリスタル陣営にとっては彼の率いるグループは様々な場面で比較され、ある意味で権威を傷つける存在でもあった。今回の件は、その不愉快な要素を軽減する側面を持っている」

 また、国際スケート連盟(ISU)は、シニア大会の年齢制限を15歳から17歳に引き上げることを検討しているとされる。そのため、若い選手たちが多いエテリ陣営にとって、「17歳以上の選手として、彼女はチームの武器になる可能性を秘めている。脳外科医を目指す夢は横に置いて、コストルナヤは北京五輪を目指したいからだ」とした。

 さらに、コストルナヤがインスタグラムに14万人のフォロワーを抱えており、今後開催されるアイスショーへの貢献度も期待されているようだ。その影響力はアリーナ・ザギトワやメドベージェワほどではなくとも、「エテリ氏らは、人気は現代の世界では賢く使うことを考えるべきだ」と同メディアは指摘した。

「この移籍には多くの疑問があり、課題や問題もある。クリスタル陣営には、五輪シーズンを前にトップスケーターに不足はないが、コストルナヤは多くの問題をもたらし、グループの他のメンバーに影響を与える可能性がある」

 今後、コストルナヤ、そしてエテリ氏の選択がどのような未来を描くのか。ひとまず、トリプルアクセルを取り戻せるのかが焦点となりそうだ。

構成●THE DIGEST編集部

【PHOTO】古巣のエテリ陣営に電撃復帰!ロシアの”プリンセス”アリョーナ・コストルナヤの厳選ギャラリー