3月19日から、第93回選抜高校野球大会が開幕した。今大会出場校のOBで、現在もプロ野球界で活躍する選手たちを紹介していこう。今回は中国・四国&九州ブロックから出場する9校だ。

▼広島新庄高(広島/2年連続3度目)
田口麗斗(ヤクルト)/畝章真(広島)/堀瑞輝(日本ハム)

 1995年生まれの田口は同期の左腕・松井裕樹(桐光学園高/現楽天)に次ぐ存在との評価を集め、高校日本代表にも選ばれたが、甲子園出場は叶わず。同級生で二塁を守っていた畝は、故障もあって公式戦でのベンチ入りはなし。チームは2人が卒業した翌2014年春に甲子園初出場を果たし、2回戦では桐生第一高(群馬)と2日間にわたって計24イニングの激闘を繰り広げた末に敗れている。当時1年の堀はこの大会には出場していないが、その後、夏の甲子園にエースとして2回出場。2年夏には、現在のチームメイトである清宮幸太郎(当時・早稲田実)と2度対戦して1安打1三振だった。

▼下関国際高(山口/3年ぶり2度目)
現役選手:なし

 広島新庄高と同様に近年台頭して知名度が上がっており、センバツ初出場は18年。この時は初戦で敗れたが、同年の夏はベスト8入りしている。現役選手はゼロだが、OBには現在、広島で打撃投手を務める宮﨑敦次(元ロッテ)がいる。彼が入学した12年当時は部員がベンチ入り人数にも届いていなかった。
 ▼鳥取城北高(鳥取/2年連続3度目)
能見篤史(オリックス)

 センバツ出場校は3度目だが、昨年は大会そのものが中止になった。今回は初勝利を目指す。能見は甲子園に手は届かなかったが、3年春(1997年)の県大会でノーヒットノーランを達成し、川口知哉(平安高/元オリックス)、井川慶(水戸商高/元阪神)とともに“高校生左腕三羽ガラス”と並び称された。その後、大阪ガスに6年間在籍した後にプロ入りし、通算104勝の一流投手に成長した。

▼明徳義塾高(高知/3年連続20度目)
伊藤光(DeNA)/石橋良太(楽天)/岸潤一郎(西武)/古賀優大(ヤクルト)/西浦颯大(オリックス)/市川悠太(ヤクルト)

 春・夏とも20回ずつの甲子園出場を誇る強豪。「守り勝つ野球」を掲げる馬淵史郎監督は選手のコンバートが多く、伊藤は捕手以外にも投手と遊撃手を経験している。伊藤には甲子園出場がないが、2学年後輩の石橋は2年春のセンバツ(00年)に内野手として出場し、2回戦でサヨナラ打。岸は3年春(00年)にエース兼4番の役割を担って勝ち進んだが、準々決勝で田嶋大樹(佐野日大高/現オリックス)と延長11回を投げ合った末に敗れている。15年のドラフトで石橋が指名されると、翌年以降も古賀、西浦、市川、岸と続き、5年連続で卒業生がプロの世界へ飛び込んだ。

▼聖カタリナ学園高(愛媛/初出場)
現役選手:なし

 1925年に女子高として開校。16年に男女共学化されて野球部が創設され、わずか5年目にしてセンバツへの切符を手にした。当然、OBのプロ野球選手はまだ出ていない。昨秋の愛媛県大会と四国大会では、7試合で計11失点と堅い守りで勝ち抜いてきた。
 ▼大崎高(長崎/初出場)
現役選手:なし

 人口5000人ほどの島にある県立高で、数年前には部員減少から廃部危機に陥ったが、昨秋の九州大会では延岡学園高(宮崎)、明豊(大分)、福岡大大濠(福岡)と強豪校を次々に倒し、離島では8校目となる甲子園出場を果たした。

▼福岡大大濠(福岡/4年ぶり5度目)
川原弘之(ソフトバンク)/坂本裕哉(DeNA)/浜地真澄(阪神)/山下舜平大(オリックス)

 現役4人はいずれも投手で、かつ甲子園出場経験がないが、立命館大に進学した坂本を除く全員が高卒ドラフト4位以内でプロ入り。もっとも惜しかったのは川原で、2年秋の九州大会準々決勝で今村猛擁する清峰高に敗れて翌年のセンバツ出場を逃した。浜地は山本由伸(オリックス/当時・都城高)らと“九州四天王”の一角を形成した。山下は190センチの身長と150キロ超えの速球で注目を集めた将来性抜群の右腕で、20年ドラフトでは同校史上初のドラフト1位指名を勝ち取った。
 ▼明豊高(大分/3年連続5度目)
今宮健太(ソフトバンク)/濱田太貴(ヤクルト)

 大分の強豪校で、甲子園では19年春のベスト4が最高。夏は8強入り3回を数える。今宮は在学中は最速154キロを誇るエースとしても活躍し、09年は春夏ともに菊池雄星(現マリナーズ)擁する花巻東高と激闘を繰り広げた末に敗れた。濱田は高校生離れしたフルスウィングを武器に、2年夏の甲子園(00年)で2本塁打を放ってベスト8入りに貢献している。

▼宮崎商高(宮崎/52年ぶり3度目)
現役選手:なし

 前回のセンバツ出場は69年のことで、52年のブランクは今大会では最長。過去2回とも初戦敗退で、今年こそセンバツ初勝利なるか。現役プロ野球選手はいないが、83年に打点王を獲得した水谷実雄(元広島)、通算1634安打の小川亨(元近鉄)ら名選手を輩出している。

文●藤原彬

著者プロフィール
ふじわら・あきら/1984年生まれ。『SLUGGER』編集部に2014年から3年在籍し、現在はユーティリティとして編集・執筆・校正に携わる。ツイッターIDは@Struggler_AKIRA。

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