今冬にリバプールからサウサンプトンにレンタル移籍した南野拓実。契約期間は今季いっぱいとなっているが、来季以降の去就については、様々な憶測が流れている。

 リバプールへの復帰、サウサンプトンへの完全移籍とともに、可能性として挙がっているのが、スペインの強豪セビージャ行きだ。先月には、敏腕SDのモンチが獲得に動き、1000万ユーロ(約12億円)の移籍金を準備しているという報道がなされたが、先日、再びスペインから新たなニュースが発信された。

 スペイン紙『La Razon』が報じたところによると、セビージャは南野に加えてジェルダン・シャキリの“二枚獲り”を画策し、ふたり合わせて2500万ユーロ(約31億円)を提示するとのこと。シャキリに対しても、セビージャは以前から注目しており、実際にオファーも出したものの、リバプールから断られていたという。

 南野について同メディアは、来季以降も「マージ―サイドに彼の居場所はない」と主張しており、スペイン上陸の可能性は十分にあると見ているようだが、これに対して英国メディア『HITC』は異論を唱えている。

「南野について“失敗作”とまでは言えないものの、ここまでリバプールではうまくいっていない」と綴る同メディアは、来季以降に南野を売却する可能性を否定はしていないものの、その場合に買い手となるのはセビージャではないという。
  南野は新天地で2ゴールを挙げ、サウサンプトンはこれに強い感銘を受けているという。もし、彼が今後もチームのプレミアリーグ残留に貢献する活躍を見せた場合、おそらくサウサンプトンはセビージャのオファーをはるかに上回る金額を提示するはずだということだ。

 南野が活躍できないのなら、セビージャも手を引くだろうし、活躍すれば財政力で他国クラブを上回るプレミアリーグ勢が争奪戦を制するというのが、同メディアの見方である。

 いずれにせよ、南野の去就に関しては、所有元であるリバプールの事情が大きな影響を与えることは間違いない。地元紙『Liverpool Echo』は、“レッズ”が攻撃陣の陣容の入れ替えを敢行する可能性は高いと見ており、自慢の3トップ「フロントスリー」の一部やディオゴ・ジョッタらを除けば、一斉に売却することもあり得るという。
  また、欧州の多くのビッグクラブが獲得を狙うドルトムントのノルウェー代表FWアーリング・ハーランドを射止めるための莫大な資金を調達するために、少なくともFWの「バックアップ組」はほぼ全て売りに出されるという可能性も示唆している。

 ちなみに南野とハーランドといえば、レッドブル・ザルツブルクでともにプレーしたことがあり、同時期(2020年1月)に新天地を求めて退団したという共通点があるが、当時を振り返ったリバプールOBで元アイルランド代表FWのジョン・オルドリッジは、「リバプールは大きな選択ミスを犯した」と語っている(英国メディア『SUNDAY WORLD』より)。
 「南野はサウサンプトンにレンタル移籍してからはうまくやっているが、2019-20シーズンの冬の移籍市場でリバプールが獲得すべきだったのは、間違いなく彼ではなく、ハーランドの方だった。これは、リバプールをさらに上のレベルに引き上げられる可能性のある取引となったはずだ。ハーランドは現在のリバプールにはいない、新たな攻撃オプションを提供できるストライカーであり、彼がいれば、今でもチームは順調に物事を進められただろう」

 当時、850万ユーロ(約10億円)を払って南野を獲得したリバプール。ドルトムントがハーランド獲得に費やしたのは2200万ユーロ(約27億円)と2倍以上だが、今、このノルウェー代表FWを自チームに迎えるには1億1000万ユーロ(約138億円)が必要だといわれている……。

 南野にとっては厳しい比較だが、レンタル先での残りのシーズンで、彼がどれだけ価値を上げられるだろうか。それが、自身の去就を決める上でも有利に働くこととなることは間違いない。

構成●THE DIGEST編集部

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