今週末のバーレーン・グランプリで開幕する2021年F1世界選手権。最大の興味として挙がるのはやはり、どのチームが一番速く、誰が年間王者になるのか? ということだろう。

 多くの有識者は、今季もメルセデスの有利を予想し、そしてルイス・ハミルトンを優勝候補の筆頭に挙げる。いまだ絶対的なアドバンテージを持つマシンを駆る英国人ドライバーが、前人未到の8回目の世界制覇を遂げるというのが、多くの人々の見立てである。

 実現すれば、さらにその価値を高めることになるハミルトンだが、今年1月に36歳になった彼には引退の噂も付きまとっており、今季、タイトルを獲得してF1のシートを降りるのではないかという憶測も飛び交っている。

 そんな中、英国紙『Daily Mail』は、ハミルトンが去った後のF1に注目し、新たに王位を継承する可能性がある候補者5人を選定した。
  その筆頭となるのは当然、レッドブルのマックス・フェルスタッペンだ。17歳166日という史上最年少の記録でグランプリ・デビューし、十分なキャリアを積んだにもかかわらず、まだ23歳のオランダ人は、先日のプレシーズンテストでは全体のトップのタイムを弾き出して、その存在感を改めて示した。

 同メディアは「性能で(メルセデスに)劣るマシンに乗っても、ハミルトンに対抗できる唯一のドライバー」と称賛。ピエール・ガスリー(現アルファタウリ)、アレクサンダー・アルボン(今季はレッドブルのリザーブ)といったチームメイトに圧倒的な差をつけた若きエースには「せっかちという欠点がある」ものの、今後、複数の世界制覇の可能性があるとしている。

 続く候補者として、昨季戦闘力の低いフェラーリで多くのポイントを挙げたシャルル・ルクレール、昨季のサクヒールGPでコロナ感染のため欠場したハミルトンの代役としてメルセデスを駆り、あと一歩で優勝という好パフォーマンスを披露したジョージ・ラッセル(ウィリアムズ)、昨季は開幕戦(オーストラリアGP)でファステストラップ&初表彰台を達成したマクラーレンのランド・ノリス、そしてレジェンドの遺伝子を持つ昨季のF2王者であるミック・シューマッハー(ハース)の名が挙げられた。
  そして同メディアは最後に、「ワイルドカード」と前置きしながらも、今季アルファタウリからデビューする角田裕毅も選定。「欧州でのレース期間は短いが、すでに多くの人々を驚かせた有望株だ。F2では1年目にもかかわらず、3勝を挙げて総合3位でフィニッシュ。優勝したシューマッハーよりも勝利数では上回った」と紹介している。
 「レッドブルは、昨年末の若手ドライバーのテストで角田のドライビングに感銘を受け、レースの最高峰に到達するのに十分な力を有すると確信した。F2では驚くほどの落ち着きを見せ、アルファタウリはこの日本人をシートに乗せることを望んだ。今季はガスリーとコンビを組むが、昨季のイタリアGPを制したフランス人を、厳しいプレッシャーにさらすこととなる」

 記事は「すでに急上昇を遂げており、遅かれ早かれ、レッドブルのマシンに乗る角田の姿を見ることができるだろう」と締められている。デビュー前にもかかわらず、チャンピオン候補のひとりに挙げられた20歳の日本人。そのポテンシャルがいか程のものなのかが、間もなく明らかになる。

構成●THE DIGEST編集部

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